[今シーズンの抱負!]('17/3.15)
 

 すっかり竹やぶの住人になってしまった父ちゃん。
明らかに練習量が減った気がする・・。
だって、竹を切るのに忙しかったんだもの・・

昨シーズンの不調は、これが理由か?
いやいや、夢には困難がつきもの。
大きく羽ばたく前の冬ごもりみたいなものだな!
(どんだけ前向きなの!by母ちゃん)

ということで、今シーズンの開幕戦も近づいてきたぞ。
しかし、保育園の3~4月は、死ぬほど忙しい。
そんな中でも忙しければ忙しいほど夢や竹やぶに逃げてしまう父ちゃん。
そして、日々追い詰められていくんだな。

ということで・・
今シーズンの抱負を書いておこうと思う。
まずは、タカ。
タカの忙しさは相変わらずで、「始発電車で行き、終電で帰ってくる」といった生活。
それも土曜日や日曜日まで会議や発達障害の会があるらしく、家にもいない。
しかし、まだバイクには乗りたいようで、「JNCCの何戦かは出たい!」と言うことだ。
(開幕戦のプラザ阪下にもエントリーだけはしたしね!)

今年の目標は、昨年のようにレースだけでバイクに乗るのではなく、
たまには、ちゃんとした練習ができると良いな~。
タカにとっては、大変高い目標だが(笑)
せめて月に一回でもバンブーランドで1~2時間ぐらい遊ぶ時間があればね。

そして、ショウゴ。
昨年あたりから忙しくなってきた消防団。
この頃では、週末どころか平日の夜も出かけることが多くなってきた。
その上、「来年はきっと分団長が回ってきそうだから、
ちゃんとレースに出られるのは、今年しかない!」とのこと。

父ちゃんだって、消防団をやっていたから分かるが分団長だけは止めておけ!
オレだって、幼なじみのチカちゃんに頼み込んで副分団長でおさめてもらったんだぞ。
(もちろん、チカちゃんが分団長!)
今シーズンは、JECの特別昇格でIBに上がれたので、
こちらをメインにして、何とかIA目指して頑張るしかないな。

しかし、全日本だけでIAに上がるのは至難の業。(北海道の日高には出ないし・・)
そこで、考えたのが、中日本エンデューロ選手権。
モトクロスで言えば、中部選手権みたいなものだ。
どうやら、こちらで年間チャンピョンが取れれば、IAへの昇格チャンスがあるらしい。
このへんも中部選手権と一緒だな。
ただし、モトクロスは、エリアチャンピョンだけではなく、
何年か前から全日本でポイントを取らなければダメになった気がする。

そんなこんなで消防団がない日を狙ってJECメインでレースに出て
頭打ちのJNCCは、出られるレースだけになりそうだ。

二人の目標を考えていたが、「目標」と言うよりも単なる「希望」になってきた。
情けない話だ。

この二人とは違って父ちゃんには大きな目標があるぞ。
まずは、バンブーランドの開拓!
ショウゴやタカも一緒に練習に行ってくれないから今シーズンも竹やぶ通いが増えそうだぜ!(笑)
ショウゴがJECメインになるので自ずと父ちゃんもJECの全日本と中日本エンデューロ選手権メインだな。
中日本だけで6戦もあるから、やっぱりJNCCは出られるところだけになりそう。

そして、ここに来て悲しい知らせが入ってきた。
ショウゴやタカが小さな時から走りに行っていたモトクロスランド多度が閉鎖になった。
大雪で、屋根が崩壊してしまったらしい。
中部地方のキッズの殿堂だった多度は、日本で唯一の屋根付きモトクロス場だった。
ショウゴもタカもジュニアまでは、ここで育ったようなものだ。
そして、父ちゃんもそれまでチマチマとエンデューロに出ていたのが、
多度チャンピョンシップという市販車クラスにRMX250で出て、
36歳で勘違いしてしまいモトクロスをやり始めてしまったんだな。
(多度の社長、お世話になりました!そして、お疲れ様でした!!)

キッズの殿堂モトクロスランド多度閉鎖の影響は、大きく、
イナベのエンデューロクロスコースもキッズコース拡張のために壊すことになったらしい。
せっかく、トミタさんたちが頑張って新しくなったコースなのに・・
せっかく、また新たなエンデューロクロスのレースが始まる予定だったのに・・。
このショックは大きく、またまた竹やぶにこもってしまった父ちゃんなんだな。

みんなで築き上げてきたエンデューロクロスの火を消さないためにも
もうバンブーランドでバンブークロスしかないな!
はやく、レースで使える電動バイクが出ないかな~。
その日を夢見て、またまた竹やぶの開拓だな!(笑)
バンブーランドでバンブークロスのシリーズ化だぜ!!

そんな夢見る夢子ちゃん状態の父ちゃんには、もうひとつの夢がある。
それは、保育園で無料学習支援と子ども食堂を始めること。

今、子どもの貧困が問題になっていて、六人に一人は、貧困家庭で育っていると言われている。
(母子家庭では二人に一人)
そして、悲しいことに家庭の経済格差が教育格差にも繋がっている。
一般的な家庭の子たちが、塾に行ったり、いろいろな経験をしていく中で
貧困家庭の子どもたちが取り残されているんだ。

卒園児たちに聞くと、
学習面だけではなく、友達の中には、夕食も一人で食べている子がいるそうだし、
ちゃんとした食事は給食だけで、後はお菓子を食べて生きている子もいるそうだ。

ただし、昔と違って、一目で貧乏なそうな子なんてあまりいなくて、
見た目は普通の子だが、実は貧困で困っていると言った「見えない貧困」が問題になっているんだ。

保育園では15年ほど前から不登校の子たちへの支援も行っていて
児童クラブの中には、フリースクール部門もある。
ここに地域の人たちの手助けを借りて、無料学習支援と子ども食堂を始めようと考えているんだな。

また、本園は昔から障害児指定園と言うこともあり、発達障害の子たちもたくさんいる。
この子たちの中には、学校に行ってから不登校気味になる子もいた。
そんな子たちを支援したくてフリースクール部門も始まったんだ。

実は、不登校の子たちと保育園は、大変相性が良く、
学校では、居場所がなかったり、同年齢では自信が持てなくても
保育園で、赤ちゃんや小さな子と関わると自信を取り戻す子もいる。
そんなフリースクール部門第1号という子が、この4月からうちの園で保育士として働くことになった。
大きくなったな~。

前々からここに貧困家庭の子どもたちを取り込めないか?と考えていて、
今回、地域の元校長先生と元教頭先生の二人のおじいちゃんたちが
ボランティアで週二日(火曜日と木曜日)来てくれることになり、無料学習支援が4月から始められそうなんだ。

そして、毎週木曜日の午後6時半から7時半まで子ども食堂を開く準備も進んでいる。
こちらの主役は、うちの調理員フジタさん。
このオヤジ、京都の有名日本料理店で修行して、地元に帰って日本料理店を経営していたんだが
縁あってうちの調理員になって貰っていた。
その腕の良さから「保育園の給食だけではもったいない!」と週三日(火水木)の業務後に
保育園のすぐ隣でお総菜屋もやってもらっていた。(4時から6時)
そこで、木曜日に総菜屋が終わってから、そのまま保育園に戻って子ども食堂なんだな。
こちらは、フジタさんの体が持つかどうかだな。(笑)
でも、フジタさんも子どもの貧困を心配していて、困っている子たちにちゃんとした食事を届けたいと願っている。
化学調味料を一切使わないフジタさんの食事は、きっと子どもたちの食育にも繋がると思うぞ!

ということで、この4月から無料学習支援が、5月から子ども食堂が始まる手はずは立った。
しかし、問題は、どうしたら本当に手助けが必要な子たちを支援でき、
この活動を持続していくかということ。

もちろん、学校を始め民生委員や児童相談所と言った公的機関や市町村とも連携していくが、
いろいろ調べていくと「本当に支援が必要な子がなかなか来てくれていない実態」があるようだった。

そこで、考えましたよ。
やっぱり、子どものことが一番分かっているのは子どもだってことが!
そして、一番親身になって動いてくれるのも子ども(友達)だってことが!!

卒園児にいろいろ話を聞いてみた結果、
やっぱりこの子たちに協力して貰って支援が必要な子たちを集めようと思っている。
実際には、支援が必要な子たちを保育園に呼び込むために
一緒に来て一緒に勉強して、ついでに一緒に夕食も食べていって貰うんだな。
卒園児の親にも相談したら
「○○ちゃんのことは、うちの子もずっと心配していた。
うちの子でよければいくらでも使って!」と言ってくれている。

児童クラブの中にも「児童クラブに来るためにイヤな学校に行っている!
と公言するよな心配なヤツや発達障害の子たちもいるので、
この子たちのもしもの時の受け皿にもなると良いな~。

二人のおじいちゃん先生だけでは、少し心配なので(目が見えなくなってきた!とか言っているし・・)、
父ちゃんとショウゴもお手伝いをしていこうと考えている。
特にショウゴは、児童クラブの指導員としてあの子たちに慕われているので
(もう子分みたいなもの!)最後まで責任を持ってもらおう!(笑)

話は変わるが、タカが臨床心理士に合格した。
本人は、発達障害の子どもたちの支援をしたいそうだ。
保育園での今までの取り組みを大学院の教授たちにも話していて、
不登校の子たちを保育園で受け入れるメリットや課題を研究したいと言うことだった。
タカの先輩(臨床心理士)も土曜日の午後に保育園に来てくれて先生たちに講演をしてくれている。
保育園が発達障害の子たちだけではなく、
不登校の子やその保護者の支援も出来ることをもっと社会に知って貰いたいな。

保育園は、ただ単に働くお母さんの子どもを預かるだけの施設ではないと思っている。
いろいろなことに手を出している本園だが、ひとつひとつの取り組みが、ひとつひとつの音色となり、
やがて園全体では、聞いたこともないようなハーモニーになるのでは?と期待している。
それは、子どもたちだけではなく、保護者や地域のため、
そして、先生たちのためにもなると信じているんだ。

保育園を迷惑施設のように考えている人もいるが、
保育園は、地域の子育てセンターとして、
そして、地域の子どもたちを見守り、育つための居場所にもなる可能性があると父ちゃんは信じている。

今年も忙しくなりそうだぜ!
もちろん、バイクも頑張りますよ!!

PS

3月のある日。
来年度の先生たちのクラス分けが発表されるという大事な職員会議があった。
先生たちもいつもの和気藹々(わきあいあい)とした感じではなく、緊張した面持ちだった。
父ちゃんは、そんな緊張感が漂う職員会議の雰囲気を和らげるべく、とっておきのギャクを用意していた。
それは、その日にあった先生たちのちょっとしたミス。
これをネタにして、父ちゃんのここ一番のギャク「悔しいです!」をぶち込もうと考えたんだな。

そのシナリオは、こうだ。
まず、父ちゃんが園長として「こんなミスをしていてはいけない!」と先生たちを真面目に叱る。
そこで、「こんなことでは、良い保育が出来ないぞ。オレは悔しい・・、お前たちは悔しくないのか!
と言った瞬間にマサト先生が立ち上がり、「悔しいです!
ザブングルのギャクを炸裂させるというシナリオだった。

職員会議の直前にこの話を聞いたマサト先生は、動揺していた。
この大切な職員会議で本当に良いんですか?ミナコ先生は知っているんですか?
「大丈夫だ。この緊迫している雰囲気を柔らかくするだけだ!」と父ちゃん。

二人の男たちが怪しげな会話をしているとミナコ先生がやってきて職員会議が始まった。
そして、いよいよ来年度のクラス分けが発表される時、
その前に一言、言っておきたいことがある!」父ちゃんが立ち上がった。

マサト先生の顔が緊張で赤くなるのが分かった。
しかし、父ちゃんは園長としてこの場を和らげる義務がある。
「今日、こんなことがあった。こんなミスをしていてはいけない!オレは、悔しい・・
とここまで言ったとき顔を赤くしたマサト先生がいきなり立ち上がり「悔しいです!」と言ってしまった。

まだ早い・・
キョトンとする先生たち。
もう一度言い直す父ちゃん。「オレは悔しい・・おまえ
すかさずマサト先生が「悔しいです!
あっけにとられる先生たち。
少しの沈黙が、永遠の沈黙のように感じられた。

「何やってんのよ?」とミナコ先生。
こんなスクールウォーズのギャクは、今の子たちには分からないわよ!
この一言でみんながワァ!と笑った。
いっきに、緊張感が漂う職員会議が和らいだ。
その中で、父ちゃんとマサト先生だけは、赤い顔をしてうつむいていた。

職員会議が終わり、まだうつむいて落ち込んでいる父ちゃんに一年目のモエナ先生が近づいてきて、
今度は、私にもふって下さい。何でも言いますから!」と言ってくれた。
やっぱり、一年目は素直で良いの~。

この話を母ちゃん(ミナコ先生)に言ったら
「良かったじゃない。でも三年も経てば、あなたを見下すようになると思うわよ!」と言って去って行った。

めでたし・めでたし・・。