27日16時に決行の知らせが行き渡り、一斉に全国からクロスカントリーファンが集まった。
28日夜に台風はほおのきを過ぎ去り、当日の29日は台風一過で晴れ渡り、涼しい気候でレース日和に。
前戦は黒船マロリーによってかき回されたトップ陣だったが、
タイトルホルダー小池田猛はその激戦で負った傷の病み上がり。
マシンも同じ「350EXC-F」だが今戦から新車を出したことでアタリのついていない仕上がりで挑む。
ライバル渡辺学も、このラウンドで「YZ250X」に乗り換えてきた。
アタリの出ているフレームに、新造エンジンを搭載。
そして、鈴木健二は新型の「YZ450FX」を世界初レースデビューさせる。
前戦初優勝を遂げた中島敬則も、このラウンドで名管ビルズパイプを投入。
後半戦にあたって、各々準備を整えてきたカタチだ。
ホールショットは、齋藤祐太朗。
これに、小池田、渡辺、鈴木が続く。
オープニングラップで激しく競り合う中、鈴木が450ccのパワーを炸裂させて小池田・渡辺をごぼう抜きするシーンも。
中盤は鈴木がレースを牽引するが、給油タイミングで小池田、渡辺にトップを明け渡すことに。
ここからは通常ならば小池田がじわじわとアドバンテージを作っていくはずが、
渡辺が隙をついて先頭へ立つと逆にじわじわと離れていき、後半は30秒以上のビハインド。
鈴木も小池田をパス、ヤマハのワンツーでチェッカー。
渡辺は「前半、小池田くんに逃げられるかと思ったけど、今日のペースならチャンスはあるのではないかと思ってました。
最初はかなりミスも多くてまとまらなかったんですが、だんだんレースを俯瞰できて好結果につながりました」とコメント。
残り2戦、小池田は2戦落としつつも前半で築いたリードは盤石。ヤマハ勢が巻き返しを図れるのか、要注目。《稲垣 正倫》
そして、日曜日のレース当日。
土曜日のうちにタイムスケジュールを1時間遅れで行うとアナウンスがあったので、いつもよりノンビリ。
お天気も晴れ!暑いくらいだったぞ!!
前回の爺ガ岳では、ハシモトさんに歯が立たなかった父ちゃん。
今回こそは、何とか付いていきたいものだ。
ベストコンディションの中、FUNクラスがスタート。
ホシノさんのフラッグと同時にセルでエンジンを掛けるが、少し出遅れる。
昨年までは、スタートだけは、出られることが多かったのに、まだJNCCのスタート感が戻ってこない。
(JECは一斉スタートはないからね)
7~8番手で第1コーナーを抜けて、登りに向かう。
ここで上手く加速できなくてドンドン抜かれる。
このほおのきは、登りが半端ないので、コーナーを上手く抜けて登りにつなげないと苦しい。
リズムに乗れないまま1周目を17台中の12位で通過。
全然、ダメじゃん。
3周目になると少しずつコースにも慣れてきた。
登りは相変わらず苦しいが、下りで何台か抜けるようになってきたぞ。
そして、一番長い登り。
ここは、最後は4速全開で登っていくところ。
FUNクラスは、台数が多いので、何台も抜いていく。
しかし、石が浮いているので、ヒットしたら吹き飛ぶぞ。
今回は、失速することもなくスピードを乗せて頂上付近まで来たと思ったとき、
3mほど横を走っていたバイクがフロントを石に弾かれて
「キャー!」という叫び声と共に父ちゃんのライン上に吹き飛んできた。
「危ない!」と父ちゃんも叫んだが間に合わない。
突っ込んでくるバイク側に体を寄せることしか出来なくて激突。
乗っていた女の子は、バイクではなく父ちゃんにぶつかったので大丈夫そうだった。
「大丈夫ですか?大丈夫ですか??」と心配してくれる女の子。
「大丈夫です!」と言いながらバイクを起こして颯爽と行くはずが、右膝が痛くてバイクが起こせない。
心配を掛けてはいけないと思い、根性でバイクを起こしてヨロヨロとスタート。
エンデューロに転向してからは、モトクロス時代のような頑丈なニーブレスではなく、
簡易なニーブレスに換えていたので、膝をひねってしまったようだった。
それでも、スタンディングをしている分には、痛みがないのでそのままのペースで走ることが出来たぞ。
しかし、この周で13位に落ちる。
その数周後、ペースを上げて、数台抜いたと思った登りのコーナーで、危ないバイクを発見。
アクセルを開けているのだが、明らかに制御が出来ていない。
アウトにはらんでいったので、インに寄りパス!したはずが、急にイン側に向かって来て父ちゃんに突っ込む。
下敷きになる父ちゃん。
そのライダーは、無言のまま父ちゃんを睨み付けて走り去っていった。
父ちゃんは、自分のバイクに足を挟まれていたので、再スタートに手間取る。
レースなのだから、接触することはしょうがない。
モトクロスでは、当たり合いが当たり前だったし・・。
でも、何か嫌な感じだったな~。
結局、この周も13位。
気を取り直して、またまたペースアップ。
数周後、下りのコーナーで前のバイクを抜こうとしてインを刺す。
しかし、ジャリでフロントを弾かれて少しアウトにはらんでしまった。
抜かれまいとイン側に寄ってきたバイクと接触して父ちゃんが転倒。
その子は、転倒しなかったので、先に行くと思いきや父ちゃんが起きるまで待っている。
「大丈夫ですから先に行って良いですよ!」と声を掛けたが、父ちゃんを待っていてくれた。
今回の接触は、レースならよくあることで、どちらが悪いと言うことでもない。
待っていてくれたけど、こちらの方が申し訳ないくらいだ。
今回のレースでの転倒は三回。
それもすべて他のライダーと絡んでしまった。
このことをショウゴに話せば、「じぃさんは、抜き方が下手なんだ!」と一言。
確かに、上手いライダーはタイムが出せるだけではなく、抜き方も上手い!
もっと、顔を上げて視野を広くして走らないとね!
(開催が危ぶまれたことが嘘のようなレース日より。
真ん中のオレンジのバイクが父ちゃん。スタートは出遅れる)
(今回のコースは、こんな感じ。FUNは台数が多いので、いつもバトっている感じです)
(登を攻める父ちゃん。スピードが乗っていません。トホホ・・)
(FUN-Aクラス3位のハシモトさん。とても付いていけませんでした・・)
(ハシモトさんと父ちゃんのラップ表。ベストラップでも1分ぐらい差があります。これじゃ、勝負になりません・・)
(1位のジンマさんに2位のユアサさん、そして3位のハシモトさん。
みなさん、遠い存在になってしまいました・・)
午後から、COMPクラス。
コースコンディションは、ベストを通り越してホコリが舞うくらい。
ポイントリーダーのヒサもいるぞ。
下見が出来なかったヒサと下見が出来たのにも関わらず、クリフハンガーのエスケープを見ただけのショウゴ。
ヒサは、下見が出来るときには、どんな時でもしっかり下見をする。
もう、レースに向かう姿勢から違いますわ!
しかし、スタートは、ショウゴが前。
3位くらいで第1コーナーを回る。
ヒサは、7~8位か?
第2コーナーで少し振られて5位。
その後の登りのホコリの中でドンドン順位が落ちるショウゴ。
ゴール付近からは、ショウゴのトラウマ・クリフハンガーが見える。
みんな、迷いなくクリフハンガーを下っていく中、1台だけエスケープに逃げるオレンジ色のバイクが見える!
ショウゴだ!!間違いなくショウゴだ!!!
元気いっぱいにエスケープを走っているショウゴ。
しかし、ここだけで何台も抜かれているぞ(笑)
そんなに長くないエスケープだが、それでも20~30秒ぐらい遅くなっている気がする。
1周目に最初に帰ってきたのはヒサ!
ショウゴは24位。
ヒサは、その後、同じモトクロスIAライダーのウエダくんに抜かれて2位に落ちる。
ショウゴは、毎周エスケープを元気に走って23→25(転倒)→23→22→24(転倒)→
22→21→20→18位でフィニッシュ!
エスケープに逃げた段階で勝負は付いているぞ(笑)
それでも、レースも開催できたし、クリフハンガーで前転することもなく、
(そもそも1回も行かなかったしね)二人とも怪我もなかったからいいか?
(父ちゃんの膝は1週間ぐらい痛かったけどね!)
めでたし?めでたし??
(レース前のショウゴとハシモトさんとダイちゃん)
(暑かったので、パラソルをさして休むショウゴとその裏でキャブのメインジェットを換えるイワキさん:06番。
いくら時間があってもスタート位置についてからキャブのセッティングを換えるなんてスゴイ!の一言。
父ちゃんにもこのくらいの気持ちが必要なんだな・・)
(ホシノさんのフラッグと共にCOMP-Aクラスがスタート)
(真ん中のショウゴがスルスルッと前に出て3位で第1コーナーを回る。ショウゴの良いところはここまででした)
(COMPクラスが始まる頃には、ホコリがいっぱい!)
(1周目1位のヒサと24位のショウゴ。)
(大嫌いなほおのきなのでリズムに乗れずに走っているショウゴ)
(1位のウエダくんと2位のヒサ)
(ゴールするショウゴ。クリフハンガーに挑戦する日は来るのか?)
(COMP-Aクラスの入賞者。みなさん、速いです!)