全日本イナベ!('20/12.23)
 
 10月24日(土)、25日(日)に三重県のいなべモータースポーツランドで、JEC全日本第3戦となる中日本大会が開催された。
JECは、全日本形式(オンタイムエンデューロ)と言っても開催する地方によって、それぞれの特徴があり、やり方が違う
クローズドコースを使用する会場と日高のように公道を使用する会場では、バイクの仕様からして違う。
それが、面白いところでもあり、外から見ると分かりづらいところでもあるんだな。

第3戦は、中部地方では初開催のいなべモータースポーツランド。
言わば、父ちゃんのホームコースのような場所。
と言っても、ここ数年は竹やぶが忙しくて、ほとんど走っていないのだが・・

この大会は、土曜日にIA、IB、NAクラスが、いつも通りのオンタイムレースで、
その後にスーパーテストという2台ずつのタイムアタックをやり、
日曜日の最後にSUGOのようなファイナルクロスがあるという変速二日間とでも言うような形なんだな。
NB、W、ジュニア、承認クラスは、日曜日にオンタイムとファイナルクロスという一日コース。
こう書くと「やっぱりオンタイムレースは難しい?」と考える人もいるかと思うが、
実際、生で見れば面白いし、出てみれば何とかなりますよ。

と言うことで、金曜日のAM10時まで保育園で仕事をしてイナベに出発。
午後から現地で下見が出来るというお手軽バージョンだった。
岐阜に住んでいるタカと岡崎市に住んでいるリョウスケとも現地で集合。
ホント、開催地が近いって(といっても豊橋からだと2時間を切るくらいだが)ありがたい。
北海道や九州のライダーは、本当にスゴイ!尊敬しますよ。

地元と言うことでレース二週間前には、数年ぶりにイナベで練習も出来たぞ。
山方面は、コースの拡張や改修と言うことでモトクロスコースを主体に走り込んだ。
久々のモトクロスコースは、おっかなびっくり。
過激な二連などはなく、ほとんどがテーブルトップとステップアップジャンプやリズムセクション。
でも、ひとつひとつのジャンプがデカイ!やっぱり竹やぶとは違いますね!!(笑)
テーブルトップなので、飛距離がたらなくても安全だぞ。
少しずつ距離を伸ばして午後には、ほとんどのジャンプをクリアー。
元モトクロスライダーとしては、「気持ちいい!」と言いたいところだが、
こんなに高くジャンプするのは久々なので「怖い・・」
粘土質のコースは、ブラックマーカーがつくくらいのカチパンで
コーナーも大きいからどこを走って良いのか分からない。
サスもいつものままだと柔らかいので、リアもフロントも堅めに設定したが、
小さなギャップで振られる気がして正解が分からない・・。
それでも、久々のモトクロスコースはやっぱり楽しかったぞ。

お昼過ぎに現地に到着。すぐに、バイクを下ろして、リョウスケと下見に出かける。
よく知っているコースだが、山を中心に新しく開拓したところもたくさんあるぞ。
この全日本のためにKTM東海の中嶋さんやマエハシくんたちがコースを開拓してくれていたんだな。
ホント、ご苦労様です。

まずは、テスト区間とスーパーテストの下見。
山を切り開いて新しいルートやコースが出来ていたが、
モトクロス時代に何年も通い詰めていたので、見慣れたコースは安心感が違う。
知らないコースでは、下見をしていても自分がコースのどこにいるのかさえ分からないこともある。
時には、山の中で迷子になることだって・・。
この安心感は、レースでは凄い武器になったぞ。
木曜から金曜に掛けて雨が降ったので、コース自体はぬかるんでいたが、
土日はお天気が良さそうなので心配なし。
ワクワク・ウキウキしながらご就寝~。


(金曜日のパドックを歩くショウゴとタカ。少しずつ車で埋まっていきます)

(ショウゴのFXとタカの300EXC)  (土曜日には出番のない父ちゃん300EXCとタカのTTR110)
 タカは、この前中古で買ったTTR110が面白くてこのイナベにも持ってきたんだな。
  この頃では、300EXCよりもTTRに乗っている時間の方が長い?大丈夫か、タカ??

(これが今回のコースマップ。新しく開拓した部分をルートに使い、
        既存のモトクロスコースやエンデューロコースを上手く使ってテストにしてありました)

そして、レース当日(土曜日)
この日にレースのない父ちゃんは、のんびりムードだが、隣でリョウスケが朝イチでタイヤ交換。
(当日は、まだかなりマディだったんだ)
どうやら、朝のコースコンディションを見てタイヤを変更する決心をしたみたい。
リョウスケ、本気じゃん!

まずは、IAのランキング順でスタート。
第2戦終了時ではケンジ監督が75ポイントリーダー、クギムラくんが66ポイントで2位。
3位がホサカくんの58ポイントで、ホームコースで燃えているマエハシくんが5位。
ショウゴは、北海道の二日目がリタイヤだったので15位。
リョウスケは、今シーズンJEC初参戦だぞ。
みんなが順調にスタートしていく中で、ショウゴのスタートで一波乱。
FXのエンジンが掛からず、20mラインまで押していく。
これでプラス10秒。
何回もセルを回して3分ほどしてやっとスタート。
バッテリーがあがらなくって良かった!
(今のFXは、キックが無くてセルオンリーなんですよ!)

次は、IBクラスのスタート。
1位のホマレくんがダントツの72ポイント。2位のハシグチさんが50ポイントで3位のタカが45ポイント。
その後にナカエさんが44ポイント、コンノさんが43ポイントと続く。
上位3名までがIA昇格なので、ポイント争いも熾烈だ。
大丈夫か、タカ?

1周目は実質の下見なのだが、帰ってくるバイクを見ると泥だらけ。
モトクロスコースもマディだが、それよりも新たに開拓したルートが大変なことになっているらしかった。
2箇所のクロステストもマディでかなり難易度が上がっている模様だ。
ショウゴやタカも苦労しているようだが、何とかオンタイムで周回。
ここまでの順位は、1位がクギムラくん。2位にマエハシくん。3位がリョウスケ。
ポイントリーダーのケンジ監督は、まさかのマシントラブルでリタイヤ。
ショウゴは、調子に乗れずに17位。

IBクラスは、絶対王者のホマレくんが1位で、JNCCでも大活躍しているギンガくんが2位。
タカが3位に付けているぞ。TTR110での練習が良かったのか?
そして、土曜日最後のスーパーテスト。
当初、エンデューロクロス的なものになるのでは?という噂も流れたが、
(そうなってくれると嬉しかったのだが・・)
一部にタイヤや丸太・ガレ登りを組み合わせたショートコース。
もっとタイヤや丸太を増やした本格的なエンデューロクロスを次回は期待しているぞ。
ただ、ダブルレーンで2台同時スタートなので、見ている方は面白かった。
このスーパーテストでの1番タイムは、何とクギムラくんを押さえてリョウスケ!
さすがは、竹やぶ王!(笑)
こちょこちょしたコースは、マジでクギムラくんやケンジ監督よりも速いかも?
IBクラスは、ギンガくんが意地を見せて1位。2位にホマレくんで3位がタカだった。
今日のタイム合計に明日のファイナルクロスのタイムが合算されて順が確定するんだな。
そんなに練習もしていないタカが思ったよりも活躍しているのはどうしてだろ?
こうして1日目が無事に終了。


(車検前に急遽タイヤ交換を始めたリョウスケ。リョウスケは、タイヤ交換が苦手なので、やっているのはナベちゃん!)

(スーパーテストの下見をするIAライダー) (IB1列目のスタート。タカ・ハシグチさん・ホマレくん)

   (スタートでエンジンが掛からなかったショウゴ。今回は、乗れていなかった!)

  (反対にタカは、ホームコースの利点を生かして生き生きと走り回っていました)

      (土曜日のコースコンディションは、かなり厳しかったようです)

(これがダブルレーンのスーパーテスト。2台同時スタートなので、盛り上がっていました!来年は、エンデューロクロスにしてね)

(土曜日の夕方には、綺麗な虹が出現!明日の父ちゃんの活躍を祝福しているよう?
              年を取ると、すべて都合のいいように考えられるようになりますよ!)

さぁ、いよいよ父ちゃんの出番の日曜日。
お天気が良いので、コース状況も徐々に良くなってくると思われたが、
モトクロスコースもラインを外れればグチャグチャなところやワダチも多く、気が抜けないぞ。
この時点での父ちゃんのNBランキングは3位。
1,2位が北海道組で今回はエントリーしてないので、実質1位なんだな。
そして、ホームコースのイナベ。
もう、恥ずかしいくらいに年を忘れて張り切り回っちゃいましたよ!
父ちゃんは、1列目スタートなので、スタートするなり全開でルートを飛ばす。
もう下見なんか関係ありません!
1周目にしっかりアクセルを開けて走らないと2周目からのテストでもタイムを伸ばせられないからね。
確かに前日難所だったルートも難しかったが、スタッフがかなり修復してくれたので、気をつければ問題なし。
もう、飛ばすしかないでしょう!
でも、飛ばしすぎて1回転倒してしまったけどね(笑)

2周目からも張り切り回って飛ばしに飛ばす。
コースへの安心感があるから責めても怖くない。
スピードが乗っているからワダチやぬかるみも上手く通過して行けたぞ。
気がつけば、全日本で始めてテスト区間での転倒がゼロで終了。
楽しく走れましたよ。ファイナルクロスを残して4位。3位の人とのタイム差が34秒で5位との差が16秒。
モトクロスライダーの血が騒ぎましたよ!(いや、もう誰もモトクロスライダーとは思ってないぞ!by ショウゴ)

いよいよ、最後のファイナルクロス。
これは、モトクロスのスタートバーを使ってモトクロスコースを走るモトクロスそのもの。
SUGOで有名だが、このイナベでも取り入れられた。
このファイナルクロスは、賛否両論でエンデューロラーダーからは不評なんだな。
ただ、元モトクロスIBから言わせて貰うと同じモトクロスコースを走っても
エンデューロレーサーとモトクロッサーは別物。
それに、いろいろなコースを速く走ることが出来るのがエンデューロライダーだと思うぞ。

このファイナルクロスは、W、ジュニア、承認クラスやNBの順位が後ろのクラスからスタート。
レディースやジュニアの子が速かったりと始めから盛り上がっている。
そして、父ちゃんの出番。
スタートバーの前でワクワクしている横で、エンデューロライダーやハード系のライダーが
人生初めてのスタートバーですわ!」とか「ジャンプが嫌でエンデューロをやっているのに・・」と言う声が聞こえる。
ここは、元モトクロスIBの底力を見せつけるしかないな。
ライバルは、現役IBライダーのタクミくんとカオリちゃんか?
5秒前が掲示されるとすでにホールショットを決めるイメージがわき上がる。
一斉に排気音が大きくなる。
「久々にロケットスタートを見せてやるぜ~!

スタートバーがガチャンと落ちると同士にアクセルをワイドオープン。
イケ~、オレの300EXC!
出れた!と思ったものの回りも速い!!
あっという間に集団に埋もれる父ちゃん。
あれ?生まれて初めてのスタートバーじゃないの?

こうなれば、第1コーナーへの突っ込み勝負じゃ~!
元IBライダーの突っ込みを見せてやるぜ~!と突っ込んでいくが、
何故かみんなも突っ込んでくる。
あれ?こんなに集団でコーナーに突っ込んだ経験はないでしょう??
第2コーナーに向かえば、すでにコーナーを立ち上がっていくバイクが8~9台くらいいる。
へ?10位くらい??
みなさん、モトクロスは嫌いだって言ってましたよね?

こうなりゃ、ジャンプでゴボウ抜きだぜ!
オレは二週間前にすべてのジャンプをクリアーした男だ!
第3コーナーを曲がってすぐにテーブルトップ。
ウリャリャ~と飛ぼうとするが前が飛ばないので飛ぶことが出来ない。
モトクロスライダーならラインを変えて飛べるが、父ちゃんでは無理・・
それならコーナーで抜いてやるわ~!と仕掛ければ、前のライダーの方が上手い!
ラインを変えながら抜こうとするが、本気でブロックしてくる。

父ちゃんは、心の中で叫んだ。
みなさ~ん、これはモトクロスみたいに見えますが、モトクロスじゃないんですよ~!
順位も関係なくて、タイムが加算されるんですよ~~!
こんなに本気でブロックしあっていると、タイムは落ちてしまうんですよ~~~!

案の定、セカンドグループとの差もみるみる広がっていく。
NBクラスは、たった3周のレースだ。
数台抜いたが、結局6位でゴール。
1位は、現役IBライダーのタクミくん。
2位は、なんとハードエンデューロで活躍しているイズタニくん。
ハードエンデューロの人もエンデューロの人もモトクロスコースが速いじゃん!
ホームコースの・・それもモトクロスコースでこの元IBのモトクロスライダーが負けるとは思わなかったぞ!!
(そもそも誰もモトクロスライダーとは思っていないぞ!by 関係者一同)

総合成績は、1位がタクミくん、2位にイズタニくん、3位がカナダさんで4位が父ちゃんだった。
4位は、全日本での最上位。やっぱり、ホームコースは有利だな。

IA・IBクラスのファイナルクロスは、5周(NBも5周欲しかったぜ!)
IBクラスの結果は、1位がギンガくんに2位がホマレくん、3位がタカだった。
総合成績は、1位ホマレくん、2位にギンガくん、3位がタカ。
これで、タカの全日本ランキングは、ハシグチさんと同点の2位。
最終戦(SUGO)までもつれるな~

IAクラスのファイナルクロスは、1位クギムラくん、2位にリョウスケ、3位がマエハシくんだった。
ケンジ監督がいないのが寂しかったぞ!
ショウゴは、最後までユウタロウくんが抜けずに11位。
総合成績は、1位クギムラくん、2位にマエハシくん、3位がリョウスケだった。
これで、クギムラくんがチャンピョンに近づいたな。
2位のマエハシくんも頑張ったが、3位のリョウスケが凄かった!
さすがは、眠れる獅子!(命名:父ちゃん)だ。
いつもは、寝ているんだが、今回は起きた姿を久々に見たぞ。
ショウゴは、15位。ちょっと乗れてない感じだったな。

モトクロス時代を考えても全日本大会が始めてホームコースで行われた。
やっぱり、コースだけではなくスタッフも知っている人が多くて頼もしかったな。
来年も是非このイナベでやってくれないかな?
やってくれたら、父ちゃんも、赤いちゃんちゃんこ(還暦祝い?)を着て、
今年以上に恥ずかしいぐらい張り切り回りますからね!(←それだけは止めてくれ!by ショウゴ・タカ)
どうぞ、よろしくお願いします。

めでたし?めでたし??


  (父ちゃんのスタートシーン)      (ホームコースと言うことで年甲斐もなく張り切り回る父ちゃん)

(真ん中のゼッケン25番がショウゴ) (一番左側がタカ。カメラマンに向かってOK!サインを出すタカ)

  (コーナーを攻めるショウゴとタカ。兄弟でもライン取りがかなり違う・・)

  (ジャンプするショウゴとタカ。2人とも久々のジャンプを楽しんでいました)

(調子が上がらなかったショウゴとテスト中でも何故かカメラ目線のタカ。
 タカ曰く:オレは、コース脇にカメラマンを見つけるとテスト中でも見るようにしている!大丈夫か、タカ?)

(総合で3位のタカ。これでIA昇格に一歩近づいた?)

   (IAクラスの表彰式)          (IBクラスの表彰式)

(NBクラスの表彰式、青いジャンパーを着ているのが父ちゃん)

      (第4戦終了時点のIBクラスランキング、タカが同点の2位に上がる)

      (第4戦終了時点のNBクラスランキング、父ちゃんがダントツ1位に上がる!この勢いで全日本NBチャンピョンだぜ!!)