「白バイだ~!」('21/10.26) 公道をバイクで走っている人なら一度や二度は、白バイのお世話になった人も多いのではないか? 父ちゃんも「青梅街道の青い稲妻!」と呼ばれていたり(笑) 「三河湾スカイラインのシルバーウルフ!」と恐れられていた頃には随分とお世話になったぜ!(爆) 今回は、そんな白バイのお話だぞ。 それは、ある日のことだった。 竹やぶ(バンブーランド)でフラフラしているとそこに一人の30代くらいのセローに乗った人がやってきた。 「ここのコースは、一般の人でも走らせてもらえるんですか?」 「走れますが、マフラーを改造したりして音が大きいバイクはお断りをしています」と父ちゃん。 「このセローやCRF250Lなら大丈夫ですか?」 「レーサーも走っているので、トレール車なら全然問題ないですよ!」 物腰も柔らかくて礼儀正しい人だが、何か違う? その辺を走っている単なるライダーではない雰囲気(がある気がする?) 父ちゃんは、バイクが速い人は顔つきで分かる(気がする・・) 優しい感じだが、目つきに鋭さが宿っている(気がする・・) 「今日は誰も走っていないので、そのセローで走って行ってもいいですよ!」と言えば、 「それでは、少しだけ走らせていただきます」とセローでコースに消えていく。 ドノーマルのセローなので、音が静かでコースのどこを走っているかも分からない。 暫くすると、小さな排気音とともに竹やぶの中から現れて、コーナーをきれいにトレースして走り去っていった。 初見のコースなので、まだ様子見といった感じなのだが、スムーズで速い! こやつ、只者ではないな! 数周走った後に父ちゃんの方に来て「あそこのステアケースをやってもいいですか?」と言う。 セローでステアケース? 竹やぶのコースには、いろいろなセクションがあって、その中にパレットで作ったステアケースもある。 高さも三段階(60cm、75cm、90cmくらい?)あって、それなりに難しい。 父ちゃんも60cmくらいなら出来るが、75cmになると気合がいる。 90cmなんて、挑戦もしません!(危ないもの!!) まずは、60cmを軽々クリーしていくセロー。 やはり只ものではない! 75cmは一回失敗したが、二回目にクリアー。 何者だ! そして、「今度来るときは、若いのを連れてきます」と言い残して去って言った。 「若い者?・・」 ひょっとしてその筋の人??あの目力はそれだから??? そして、数週間後。 その言葉通りに20代の生きのよさそうな若者数人とまた竹やぶに走りに来てくれた。 今度は、全員がCRL250Lだ。 それもかなり乗り込んである感じだぞ。 ガード類もごつい! いで立ちもジェットヘルにロード用みたいなブーツ。 どう見てもオフロードライダーではない。 乗り方もどこでもリーンウィズで体重移動もほとんどしない。 しかも、安定していて速い! 父ちゃんの不審げな気配を感じ取ったのか? 「実は、白バイ隊員の得練生たちなんですよ!」と言う。 「今日は、非番なのでオフロードの練習をさせてもらいに来たんです」とのこと。 そういえば、白バイの大会があることは知っていた。 それも、ロードのジムカーナだけではなく、オフロードやトライアルもある。 確か、トライアルの黒山健一くんのお父さんは、白バイ隊員で全国2位だったと大昔のバイク雑誌に書いてあったぞ。 聞けば「オフの練習をするところがなく、原っぱみたいなところにパイロンを立てて練習しているが、 バンクもないので、どうしてもオフロード部門で他の県警に差をつけられてしまう」 そこで、トレール車でも練習できるところを探していたそうだ。 晴れた日には、近隣の人から「ホコリが立つ!と苦情もくるようだ。 まぁ、「青梅街道の青い稲妻!」や「三河湾スカイラインのシルバーウルフ!」時代には、 随分と白バイにはお世話になっているから、せめてもの恩返しか? 全国白バイ安全運転競技大会(ウィキペディアより) 1969年より警察庁主催にて行われ、第1回大会は6月6日から7日にかけて三重県の鈴鹿サーキットで開催された。 全国白バイ大会(不整地走行操縦・ダイジェスト版)←youtubeより バランス走行やスラローム走行では、300kgのCB1300を自在に操り、 不整地走行・トライアル走行は、ドノーマルのCRF250Lで競い合う。 それも用意された車両による超公平性。 空気圧はもちろん、ポジションの設定も一切できない。 出来ることは、クラッチレバーの調整だけだそうだ。 そんな用意された150kg近い車体とノーマルタイヤでモトクロス走行やトライアル走行を競い合う。 う~ん、一度は見てみたいぞ! それも会場のひたちなか市の自動車安全運転センターは、以前全日本モトクロスで走ったこともある場所。 85時代のヨッシーと山本ケイくんが、コーナーごとにぶつかり合いながらレースをしたのは、今でも語り継がれているぞ! これも何かの縁か? その後も月に一度くらいに非番の日を使って練習をするようになった。 得練生とも馴染んできたころ、レーサーにも興味があるようなので、 父ちゃんの300EXCを貸してあげた。 普段は、CB1300を振り回し、オフでもCRF250Lをこれだけ乗りこなしている得練生たちなので、 何も言わずに乗せてみた。 跨っただけで「お~軽いですね~!」と嬉しそうにしている。 いざ、走りだせば、いきなりウィリーしながら「ウォ~!」と叫んでいる。 コースを走りだせば、「ヤバいっすよ!」と喜んでいる。 そこには、白バイ隊員ではなく単なるバイク好きの兄ちゃんたちがいた。 なんか気持ちがいいぞ! やっぱり、バイク好きの人たちは良いな~!! ハァハァ言いながら帰ってきた得練生に「低速トルクがあるから、高めのギヤで走る方が楽ですよ!」 と言えば、「そ~でしたか、白バイでもCRFでも1速とか2速を多用しているんで、 その乗り方で乗っていましたよ!」と笑う。 その後も10月の大会に向けてたまに竹やぶに練習に来ている。 その真面目さは、ショウゴやリョウスケにも見習ってもらいたいぞ(笑) 聞けば、最初にセローで来た人は、得練生のコーチで 以前には、全国大会の個人総合で4位になったこともある実力者とか。 どおりで上手いはずだね! そのころの竹やぶでは、不法投棄や盗難が何回か起こっていた。 そのことをコーチに言えば「被害届を出してくれれば、若いもんを張りつけますよ!」と笑顔で言う。 顔は笑っているが目が笑っていない・・、怖いぞ…(笑) この全国白バイ安全運転競技大会には、個人で2回しか出場できないそう。 今年の参加者(3人)は、全員最後の大会になるようなので、頑張ってほしいな~ めでたし?めでたし?? PS 大会後、AくんとBさんがコーチのHさんと共に「白バイ大会まんじゅう」を持って保育園に来てくれたぞ。 ありがとう! 今年は、かなり期待が持てたチームだったが、ミスも重なってしまい 思うような成績を残せなかったようだ。 大会というものは、実力だけではなく運やコンディションも影響してくるので、 トップを狙える実力が付いただけでも凄いと思うぞ。 Aくんにとっては、最後の大会だったので、心なしか元気がなかったな~。 鬼コーチに叱られたのか?(笑) この白バイ大会には、女性部門もあって、Bさんは、昨年2位の実力者とか。 こんな華奢な体で男性隊員と同じCB1300を振り回し、タイムだって負けていないとか。 すごいね~。 今回は、ステップを擦ってしまい減点になったようだが、来年もあるということなので (女性部門は3回出られるみたい)次こそは、実力を発揮してほしいものだ。 「どうして白バイ隊員になったの?」と聞けば、「母も白バイ隊員でした!」とのこと。 そういえば、Aくんのお父さんも警察官だから、みんな親の背中を見て育ったんだね! これからも日本の安全・安心のために頑張ってください。 白バイ隊員が古いCRF250Lで軽々とクリアーするステアケース。 そのテクニックには脱帽です。 聞けば、一本橋(大型二輪で10秒以上)を1300の白バイで1分近くで渡ることも出来るとか。 みなさん、白バイから逃げようなんて思わないように!(爆) 左から全国2位の実力を持つBさん、Aくん、元全国4位のコーチ、ショウゴに父ちゃん。 みなさん、気持ちのいい人たちですよ! |