跡取り娘にゃ手を出すな!(2004/4)

 IAの女には手を出すな。そして、もう一つ手を出してはいけないモノがある。

それは、保育園の跡取り娘だ。父ちゃんがかあちゃんと結婚して後悔しているって話ではないぞ。

保育園園長の実態の話だ。みんなもきっと園長というとそれなりの地位と収入があると思っているだろう。

しかし、実態は酷いものだ。女社会の保育園では、男の園長なんて雇用人と一緒だ。

その上、経理等の事務仕事も多い。保育園は補助金をもらって成り立っているので、役所の縛りも多い。

給料なんかも役所が定めた通りだ。だから、やっと6年前に正職員になれた父ちゃんは、給料も6年目の職員と一緒だ。

園児を260人近く預かっている43歳の園長が、25,6の子たちと一緒の給料なのだ。

もちろん管理職手当が付くが、時間外手当が付かないので毎日10時間以上働いている身としては他の職員と一緒の方がなんぼ
良いことか。

でも、これでもマシな方だ。16年前に結婚して保育園に入った時には給料が出なかった!

職員の配置基準も決められているので勝手に雇用人を雇えないのだ。

だから、朝夕の通園バスの運転手と夕方からの中学生相手の塾で生活していた。

もちろん、その間は保育園の仕事をしてだ。

そのうちに4時間パートで雇ってもらえて、やっと6年前に正職員になり、3年前に前園長(嫁さんの親)が定年退職して園長
になった。

そんな実態を知らない業者は、よく大豆や金の先物取引、財テクによるマンション販売なんかの電話をよこす。

電話口の向こうの若い兄ちゃんに「園長といったってお前の方が給料もらってるかもしれんよ」と言ってやりたいぐらいだが、

相手は「園長=金がある」と思い込んでいる。

だいたい、そんな金があれば(なくても・・)すぐにバイクに注ぎ込んでしまうのだ。

そんな甲斐性なしの父ちゃんが、曲がりなりにも家族でモトクロスが出来るのは、すべてかあちゃんのおかげだ。

基本給で10万以上も高いかあちゃんがしっかり働いていてくれるからこそ父ちゃん一家は成り立っている。

こう書くと保育士の給料が大変良いように感じるかもしれないが、そんなことはないのだ。

学校の先生や他の公務員と比べても低い。

まぁ、それだけ父ちゃんの給料が低いって事なのだ。

それじゃ、やっぱり父ちゃんは後悔しているかって?

何を言っているんですか、愛があればお金なんて関係ないですよ。(笑)

子どもたちと関わることは大変楽しく、保育園の仕事自体も経理以外は面白い。

給料面以外では幸せな日々を過ごさせて貰っている父ちゃんなのだった。


そうそう、保育園の跡取り娘には、手を出さない方が良いが保育士さんたちは違うぞ。

面倒見も良いし優しい子が多い。こちらは大いに手を出してやってくれ。