絶対に(2004/12)  

多度チャンピョンシップには、“おっちゃんクラス”というそれはそれは楽しいクラスがある。

父ちゃんのようないい年こいたオヤジたちが毎回バイクの腕だけではなく口でもバトルを繰り広げているのだ。

「いや〜今日は、楽しく走りに来ただけなんでよろしくお願いします」

というオヤジのバイクには、しっかり前後新品のタイヤが組んであったり、

「もうこの頃バイクに乗っていなくて」というオヤジがしっかり前日から泊まり込んで練習していたりといった有様だ。

毎回トップ争いをしているようなオヤジたちは、

おっちゃんクラスだけでは事足りずNA・IBオープンにもダブルエントリーしているし、

スタート15秒まで「タイヤの空気抜けてませんか?」等と相手の動揺を誘うような事を平気で言うホント困ったオヤジたちの
集まりなのだ。

その中にSさんとYさんというRM−Zコンビがいる。

二人とも白ゼッケン(NB)のくせにこの多度ではやけに速い。

父ちゃんも何回かこの白ゼッケンコンビに恥をかかされている。


前回も「これで6ヒート連続優勝ですよ」と喜ぶSさんに3位の父ちゃんが

「Sさん、ブルーゼッケンに恥かかさんといて」と言えば

「中島さん、“絶対”に遅くなりましたよね」という返事。

「いや〜僕は変わっていないのでSさんが速くなったんですよ」と言えば

「いや、“絶対”に遅くなっている」と言い張る始末。

そのうちに2位のYさんまで「中島さん、“絶対”に450に乗っていた時の方が速かったですよ」

と口をとがらせて言ってくる。

もう、オヤジになると自分の進化が信じられないのか、後ろ向きに生きているのか?

父ちゃんは、遅くなっているはずがないので、両氏が練習のたまもので速くなっていると思っているのにだ。

ホント、困ったオヤジたちだ。

それでは両氏に忠告をしておこう。

世の中には“絶対”という事はないのだよ。

だから父ちゃんは、“絶対”に遅くはなっていな〜い!“絶対”に!!“絶対・・”おや???