中部が熱い!(2004/12)
う〜ん、熱い、熱いぞ〜!中部が熱いのだ。
これは、何も今年の異常気象のことを言っているのではない。
中部のモトクロス界が熱いのだ。
ここ20年以上バイクに関わってきたがこんなことは初めてだ。
何年かに一回ぐらい突然変異のように速いヤツが中部にも現れる。
しかし、IAに上がっても活躍できる子は、ほんの一握りだ。
だいたい中部戦のIBクラスで勝っても全日本に行けば予選落ちが当たり前という時代が長く続いていた。
時には、全日本の予選が一回も通らなくても中部選手権シリーズで1位になりIAに昇格なんて事もあった。
やはり、関東を初め近畿、東北勢の層の厚さの前にはどうしようもなかった。
それがどうだ。ここ数年、中部で固定ゼッケン(年間ランキングが30位以内)を持っているIBが
やけに増えてきたと思っていたら、今年(‘04)のIB125のシリーズチャンピョンが、内山慎太郎くんで、
IBオープンは、伊藤正憲くんだ。
この二人は小さな頃からよく知っている。
慎太郎くんは、あのIA250の小方くんが80で初めてモトクロスランド多度に着た時に小方くんに続いて2位だった子だ。
その当時は、まん丸くてポケモンのカビゴンのような子だったが、今では精悍な青年になってしまった。
正憲くんは、うちの長男が初めて多度のレースに出た時に65に乗っていた。
その綺麗なジャンプを見た時のショックは忘れられない。
「世の中にはこんな子もいるんだ!」とホントびっくりしたぞ。
当時からスーパー正憲と言われていて多度の社長でさえ「スーパー正憲のファン」と公言していたぐらいだ。
中部や近畿でその名を知らないものはいないというスーパー正憲は、
「すぐにIAに上がるのではないか」とう評判とは裏腹に体が小さかったこともあり、
無理に大きなバイクに乗らずに一歩一歩上ってきた。
誰もが優勝してIAに特別昇格するのではないかと思っていた‘03全国オフロード大会では、
ドロドロの中、最終ラップに転倒して優勝を逃してしまった。
顔はかわいいが「来年はIBでチャンピョンを取る!」と公言してしまったほど気の強いところもあるのだ。
カビゴン慎太郎は、IBに上がってきた時には、そんなに速いと思わなかったが着実に力をつけてきて
IB3年目でついにチャンピョンになった。
今では、IAにも引けを取らない走りになってしまったぞ。
河原で走っていた丸っこい少年が今では、大きなナイスガイだ。時が経つのは早いものだな。
変わり種はなんと言っても松永大樹くんだ。
練習ではやたらに速いが全日本では毎回予選落ち。
しかし、予選さえ通ってしまえば優勝(名阪)という変なヤツなのだ。オヤジも悩んでいたぞ。
NB時代に強風吹き抜ける中、員弁のテーブルトップで風の向きにバイクを寝かして飛んでいく姿には、鳥肌立ったぞ。
(IAでさえ、危なくて飛んでいなかった)
そうかと思えば、ウィリーをしていて転倒、鎖骨を折るというお茶目な一面もある。
この三人以外にも‘04全国オフロード大会NAクラスで3クラス優勝と偉業をなした
「小方くんの再来」と注目されている池谷優太くん。うちの長男と一緒に65に乗っていた時から速かったな〜。
とても同学年とは思えないぞ。そして、美杉の秘蔵っ子岡野聖くん。
‘04の全国オフロード大会の85のチャンピョンだ。(ちなみに‘03は、池谷優太)
その岡野くんを追いかけ回しているのがその一学年下の富田俊樹くん。このクラスには、天才ヨッシーもいるぞ。
その他、人間エアバックのリョウスケを初めまだまだ書ききれない子たちがわんさかだ。
この子たちのオヤジたちも昔から知っているが、あんまりガンガン教え込むというオヤジたちではなかったなぁ〜。
多度チャンピョンシップだって50・65クラスには両方とも50台近いエントリーがある。
長男が走っていた頃には、6,7台ぐらいだったのにだ。ホント、中部が熱いのだ。
まぁ、一部の親はちょっと加熱しすぎているがな。
まだまだ先は長いのだからあんまり熱くなりすぎないようにな。親も子どもも疲れてしまうぞ。
小さな時から知っている子たちが、成長するに従って活躍する姿を見るのは楽しいものだ。
しかし、モトクロスだけが人生ではないのだから怪我に気をつけて自分の人生を謳歌してくれよ。
そういえば、せっかく速くなってきたのに彼女が出来てから練習しなくなり「彼女を取るか、モトクロスを取るのか決めろ!」
とオヤジに言われたヤツもいたな〜。(笑)
もし、君たちの子どもたちがバイクに乗るようなことがあったらこの“モトクロスの語り部”が、
君たちの子ども時代やオヤジたち(ジジ)のことを話をしてやるぞ。
もちろん、父ちゃんはまだまだ現役だと思うがな。ワッハッハー。