来年もタレパイ号!(2005/10)  

来年度のモトクロッサー発売の時期が来た。

しかし、デュアルマフラーが噂された’06CRF250は、ホンダの他のバイクに比べても発表が遅かった。

’05CRFがタレパイ号になってしまった父ちゃんは、もちろんこの’06モデルを狙っていた。

やはり新しいもの(若い方に)に心動くのは自然の摂理というものだ。

もし、他のバイクと同じくらいに発表されていたらきっと、’05モデルをショウゴと取り合ったように

今年も中島家新車争奪杯王者決定戦をやっていただろう。

’06モデルが他のバイクより2ヶ月ほど遅れたおかげで父ちゃんは悟ってしまった。

もうどんなに汚い手を使ってもショウゴにはかなわない!

今までは、例え負けたとしても苦手なコースだとか、調子が悪いとか、寝不足だとか、

疲れているからとか、バイクの調子が悪いとか、母ちゃんに怒られたからだとか・・、

様々な言い訳をして一人納得出来ていた。

ショウゴが不得意な多度のようなコースだったり、

あまり走ったことのないような深いサンドだったりすればたまには勝つことも出来た。

もうそれだけで、どんなコースでも条件さえ整えばまだ負ける気がしなかった。

常に前向きで自分本位に考えられる父ちゃんには、そう思い込む“技”を持っていた。

それがどうだ、この二ヶ月ほどでどんなにあがいても勝てないと思い知らされた。

もうどんなに汚い手を使ってもダメだろう。

父ちゃんはこう見えても子ども思いの物分かりの良いオヤジだ。

ショウゴよ、お前にピチピチムチムチの’06CRFを与えよう。

所詮父ちゃんには、おばさんがお似合いなのだ。いいよいいよ、タレパイ号で・・。

おばさん2号(’04CRF)は、下取りに出したところでたいした金にもならないだろうから、

パーツ取りやエンデューロに出る時にでも使ってやろう。

こうやって父ちゃんは、来年も’05モデルのタレパイ号と生きると決めた。

イケイケドンドンの若人よ、君たちにはまだ分からないと思うが年期を積むと味が出てくるものなのだよ。

噛めば噛むほど味が出てくるスルメのようなものなのだよ。

わび・さびの世界なのだよ。新しいものがすべて良いものであるとは限らないのだよ。

でも、性能第一のレーサーって毎年毎年進化していくんだよな〜。

常に前向きで自分本位に考えられる父ちゃんだが今回はちょっと無理があるな〜。

いいな〜、デュアルマフラー。