この頃の保育園の報告です。
7月の終わりから立て続けに保育園に実習生が来ていました。
第1段は、看護学校の2年生です。 「元気な子どもたちの様子を知る」ということで、ここ何年か来ています。
今回は、一人が二十歳、もう一人はなんと三十歳。最初は、付き添いの先生かと思いましたよ。
でも、6月の時も26歳の子がいたし、 一度社会に出てから看護学校に入る子が結構いるようです。
さすがにこの子たちは、他の子たちと比べると落ち着いていましたが、仲良く話している姿に違和感はありませんでした。
本来、学校というものは「こんな感じなのかな」とも思わせてもくれました。
中学や小学校は言うまでもなく、高校でも留年することは大変なことと考えがちですが、
もっと社会が「学ぶ」ということに寛容になって、その子なりのペースで上がっていくことが普通になれば、
勉強(知識や考え方)に対してももっと興味が湧くのではないでしょうか?
社会に出る時期は人によって違いますよね。
だったら、その過程や期間が違っても良いのでは?
そんな風にこの子たちを見ていたら考えてしまいました。
(ドイツでは、日本でいう小学校に入る年齢を親が決めていると聞いたことがあるのですが本当かな?)
8月の初めには、保育養成課の1年生7人が授業の一貫で来ていました。
なんと、そのうちの3人が男の子。 うち、一人が25歳です。
この子も一度就職をしてから、大学に入り直しています。
今までも、この大学から、7,8人受け入れていましたが男の子が3人というのは初めてでした。(いても一人ぐらいだったのですが)
いつもは、女の子たちが元気いっぱいで目立っていたのですが、今回は男の子たちが主導権を握っていました。(がんばれ、女の子たち!)
そして、昨日までいたのが高校3年生のミー(卒園児)と友達のくみちゃん。
ミーは中学の頃から度々の不登校なのですが、なぜかそのころから夏になると思い立ったように園にお手伝いに来てくれます。
今年は、眉毛も細くなり立派な女子高校生としての登場です。耳や鼻には、ピアスまで入っています。
「学校いっとる?」とすかさず先生たちに突っ込まれて「今はいっとるよ」と恥ずかしそうに答えていました。
くみちゃんは、目の回りが黒い大女です。
ちょっと変わったお姉さんたちですが、 子どもたちは恐れることもなく(笑)楽しそうに遊んでいました。
この二人、以外としっかり先生たちのお手伝いもやってくれていました。
二日目に、子どもたちがさわるからと鼻ピアスを外してきたミーに
「なんだ、せっかく紐をつけて引っ張ろうと思っていたのに」とつっこむ先生も。
(牛じゃないって!!)
汗をかきながら、給食の準備をしている二人を見ていると、「どんな大人になるのかな?」とちょっと期待してしまうのでした。
毎年、ちょっと遊びに来る小学生から、 ちゃんとした2週間の保育実習生まで多くの子たちが保育園にやってきます。
当園の方針として積極的に受け入れていますが、格好良く言えば「保育園の社会的義務」だと考えています。
しかし、本音を言わせてもらえれば 「面倒だったり大変だったりしますが、教えられることも多い」のです。
この子たちの存在が、密室になりがちな保育室に風を呼び込んでくれ、先生たちや子どもたちにも刺激を与えてくれているのではないでしょうか。
そして、なにより僕たち(言ってみればプロ)が忘れかけていた「大切なもの」を持っているのです。
さあ、次はどんな子が来ますやら???