情報って?(2001.6)

子どもたちは日々あふれるほどの「情報」に包まれています。
このような時代は、過去になく
その影響を心配している親御さんも多いと思います。

また、あらゆる形で「情報」は入ってくるので
大人たちの力で情報の制限をしようと思っても難しい時代です。
テレビ・ラジオ・新聞・週刊誌・マンガ・インターネット・・・。

何より子どもたちは「好奇心旺盛」です。
そして、どんどん「情報」を受けとっていきます。
きっと多くの大人が考えている以上に「受けとる力」は強いと思います。
よく言われる「メディア・リテラシー」も
「情報」に揉まれながら身に付けていくしかないと思います。

しかし、今のマスコミの伝え方には疑問に思う事もあります。
まず、情報が偏っている事です。
ひとつひとつの情報について言っているわけではありません。
(もちろん、そのような場合もありますが・・)
流されている情報量についてです。

例えば、みなさんは次の言葉にどのように反応しますか?
「先生」「外務官僚」「政治家」「医者」「女子高生」

「先生」=「信じられない」
「外務官僚」=「裏でコソコソしている」
「政治家」=「私腹を肥やす」
「医者」=「医療ミスを隠す」
「女子高生」=「援助交際」

なんてイメージがありませんか。

一部の人達の事(事件)を何回も繰り返し見せられる事で
あたかも全体がそうであるかのようなイメージを持ってしまいます。

やはり事件を起こすような人は一部なんです。
その一部分を繰り返し聞かされる事によって、真実の姿が見えなくなっていませんか?

子どもたちには、事件や不祥事も隠す必要はありませんが、
がんばっている先生、
一生懸命に仕事をしている外務官僚、
みんなのために汗を流している政治家、
患者のために寝る時間も削っている医者、
ボランティアをしている女子高生・・等の姿も報道して欲しいのです。

そようないろいろな情報を得た上で、子どもたちには判断して欲しいのです。
一方通行の事件や不祥事だけの情報からは、真実はなかなか見えてこないものです。

子どもたちは「受けとる力」が強い分「頭でっかち」になる事もあります。
いろいろな面からの「情報」、そしていろいろな「体験」。
これらの繰り返しで、成長していくのではないでしょうか。

「情報」を遮断する事は不可能です。
「情報」に振り回されず、「情報」をうまく利用できるように成長するために
私たち大人に出来る事は何か?

今一度考えてみませんか。