テレビの見方?(2001.7)

この頃我が家では、NHKの「プロジェクトX」で盛り上がっています。

この番組は、人々の記憶に残っている「もの」や「出来事」の陰でがんばった人々の物語です。

第1回から家族みんなで見ています。

一番下の1年生の長女には、少し難しいようですが4先生と6年生の次男と長男は、結構はまっています。

特に、次男は作る事が大好きなので、その開発秘話には感心しています。

燃えています。(おれも作るぞーと訳の分からない事を叫んでいます)

生まれた時からある「VHS」や「炊飯器」、「ダイニングキッチン」がどうして出来たか、誰を助けたくて作ったのか、

その当時の人々の思いがビンビン伝わってきます。

ひとつの番組を見ながら家族で「すげーな」「そうだったのか」「えらいね」「残念だった」とワイワイガヤガヤと見ています。

一度「クレヨンしんちゃん」でこの「プロジェクトX」のパロデーをやったのですが家族で腹がよじれるぐらい笑いました。


テレビが子どもにとって悪い影響を与えているとしたら、やはり「見せ方」が悪いのです。

子どもに残酷な場面を見せるのは良くないと言う人もいますね。

僕たちが子どもの頃は「8時だよ!全員集合」が、劣悪番組だとPTAが怒っていました。

でも、これも見せ方だと思うのですよね。

確かに、朝から晩まで、残酷な場面ばかり見せたのではよくないですよ。

でも、まるで見せなければ心優しい子どもが育つと信じている人がいたら、よほど単純な方です。


みなさんが子ども時代の、テレビ番組を思い出してみて下さい。回りに誰かいませんでしたか。

一人で見るって事は少なかったですよね。

だって、一家に一台しかテレビはまだなかった頃だし。(僕は昭和36年生まれ)

僕は、よくテレビを見ていましたが、番組を思い出すたびに、

いっしょに見た友達、親、兄弟、ジジ、ババの顔までいっしょに浮かんできます。

エッチな場面でのちょっと嬉しそうなオトーの顔、

ものを粗末にしていると怒ったオババの顔、

「宇宙戦艦大和」にのめり込んでいる友達の顔・・。

決して、テレビと子どもだけの関係ではなかったと思います。

「見せ方」として悪いのは、やはり一人で見せることではないでしょうか。

テレビと子どもだけの関係では、どんな影響を受けているかも分かりません。情報も一方通行です。

やはり、周りにいる人と感動を共有したり、心の揺れ動きを感じあったり、意見を言い合ったりしなくてはいけません。

(なんか、とっても騒がしい見方のような気がするが・・)

でも、みんなで見る楽しさには気づいて欲しいなー、

一人で見る方がいいって子には育てたくないと思っています。


人をいじめて喜んでいる場面では、お母さんが「こういうのは好きじゃないなー」と一言、言うだけで、子どもには伝わります。

すぐに人が死ぬドラマでは、お父さんが「あの子にも家族はいるんだよな」と言うだけで、子どもは感じ取ります。

子どもたちには、気づかせるだけで良いのです。

それ以上、説教をたれたり道徳の時間にする必要はないのです。

テレビでもパソコンでも同じですが、機械だけで子どもが育つわけがありません。

また、機械と子どもだけの関係にはしたくないものです。