園長挨拶

園長挨拶(2002/4)


総会では、園長挨拶で

次のようなことをお話しさせていただきました。


保育園としては、まず子どものことを第一に考えます。

この頃、企業の保育園経営に絡めて

「保護者はお客さん」ということが言われていますが

僕はそうは考えていません。

やはり、子どもが第一です。

子どものためになるようでしたら、

例え親御さんがイヤな気分になることが分かっていても

言うべき事は言わせていただきます。

これはけっして親御さんの子育てを否定しているのではありません。

親御さんには、親御さんの思いがあり、育て方があると思います。

でも、うちの子どもたちの時もそうでしたが

近すぎると見えない事ってあるんです。

僕たちは、保育士という立場から気づいたことを

お伝えしていく義務があると思います。


これは、保育園側が親御さんより“上”にあるという意味ではありません。

お互いの立場は対等であるべきで

お互いの立場から子どもたちを見守っていくべきです。

言ってみれば

子育てという大事業を成し遂げるために

助け合っていくパートナーなのではないでしょうか。

子どもを預かってやっているわけでも

預からして貰っているわけでもないのです。

ですから、親御さんとして保育園にやって欲しいこと、

言いたいことがありましたら遠慮せずに言ってください。

だって、対等のパートナーなんですから。


子どもたちのことを、お互いの立場から考え、

お互いの責任を果たしながら見守っていきましょうよ。


静かに聞いていてくれたので気をよくして

延長保育や乳児保育などについても

保育園の思いを語らせていただきました。


「ちょっと長くなってしまいましたが、

これで挨拶を終わりにしたいと思います。」というと

すかさず、隣にいた主任のみなこ先生から

「あ、挨拶だったんですね、てっきり所信表明演説かと思いましたよ」

という鋭いツッコミが。

会場割れんばかりの大爆笑でした。

ヤレヤレ。


保育者は、子どものことを第一に考えていますが、

親の気持ちも常に考えています。

親が子どもにとってどれだけ影響の大きな存在か知っているからです。

親の不安やストレスをとってあげることが、

どれほど子どもに安らぎを与えるかを知っているからです。

これからも親御さんたちと手を取り合いながら

子どもたちと関わっていきたいと思います。