僕が一番!(2005/1)
今日も、2歳児クラス(2〜3歳)のたかちゃんは、足を引きずったり、
歩きにくそうに保育園生活を送っています。
しかし、不思議なことに遊びに夢中になるとちゃんと歩いたり、時には走ったりします。
トイレに行くように言われたたけちゃんは、足を引きずりながらヨタヨタと行きます。
でも、我慢できなくなったのか途中から走ってしまいます。
「たかちゃん、足は、足は?」先生がそう言うと、モゾモゾしながらも足を引きずりながらすっ飛んでいきます。
担任の先生たちは、目配せをして笑っています。ちゃんと理由が分かっているからです。
たかちゃんが、遊んでいる時に足をひねってから一月が経ちます。
最初は、単なる捻挫だろうと考えていた先生やお母さんでしたが、
一週間以上経っても足を引きずる姿を見ると心配になってきました。
もちろん、病院にも行っていたのですが、長引く理由が分かりませんでした。
いろいろな可能性を何回かの話し合いの中で考えもしました。
そして、段々と大きくなってきたお母さんのお腹を見て納得がいきました。
たかちゃんは、すでに赤ちゃんが生まれれば、
自分だけに掛けられていたお母さんの愛情が奪われてしまう事を本能的に感じていたのです。
そんな中で、自分が捻挫したことでお母さんがとっても心配してくれたことが余程嬉しかったのでしょう。
早かれ遅かれ、これは多くのお兄ちゃんやお姉ちゃんたちが一度は感じることです。
そして、その子なりの“自分を見て”というサインを自分なりの表現の仕方で出しながら、
やがて良いお兄ちゃんお姉ちゃんになっていきます。
今日も、たかちゃんの抵抗?が続きます。
今ではすっかりバレバレの行為ですが、その姿をお母さんや先生たちも楽しんでいるようです。
「たかちゃん、足が違う、違う!」僕がそういうと、急いで足を代えてケンケンをするたかちゃん。
この頃は、自分でもどちらの足を引きずるのか分からなくなってきました。
引きずる足を交互に代えていたらスキップ?が出来てしまったことも・・。
でも、もう少し抵抗?が続くようですよ。
もうすぐ可愛い弟が生まれてくるからその時はよろしくね。
それまでは、いろいろな手を使っていっぱいお母さんに甘えな!
