[兄弟って?]('13/09)
 

子育ての掲示板で発言した内容です。


 そうですか、“魔の2歳児”になっちゃいましたか。(笑)
そして、下の子も生まれたようで、おめでとうございます。

“魔の2歳児”とお兄ちゃんですから、これから大変かも?
第一次反抗期と言われている“魔の2歳児”ですが、
いつも言っているように“テリブル2”という英語もあるくらい、
世界中の親が困っているんですね。
自分だけではないと思うと少し安心出来るでしょう?

また、第一次反抗期は、第一次自立期なんですね。
子ども自身も自立するために四苦八苦しています。
やっと、ひとりで靴が履けるようになった、
ひとりでご飯も食べられるようになった・・。
でも、まだまだ思い通りにならないことも多くて・・。

ちょっと子どもの気持ちになってあげると
「この子なりに成長しようともがいているんだな〜」って思えますよ。
でも、子育てに頑張りすぎは禁物です。
ストレスがたまる前に回りのあらゆるものを使って子育てを楽しんでくださいね。

そうそう、兄弟ってとっても良いものですが、
お母さんを取り合うライバルでもあるんですよ。
だから、お兄ちゃんになった喜びと同時に、
お母さんを独り占めに出来ない寂しさもあります。
その寂しさをいろいろな形で表してきますので、
たまには、お兄ちゃんを甘えさせてあげてくださいね。

保育園の子どもたちを見ていてもそう思うのですが、
長男と次男ではタイプか違うことが多いんですね。
もちろん、その子が持っている個性や性格も大きいのですが、
初めての子育ての長男・長女(第一子)と
お兄ちゃんやお姉ちゃんがいる次男や次女では、やっぱり、違うんだな〜。

長男・長女(第一子)は、
「お兄ちゃんだから・・、お姉ちゃんだから・・」と言われ続けて育ったから、
下の子への嫉妬心を戴きながらも弟や妹の面倒をみて育つんです。
何でも親がやってくれたから積極性に欠けることも多いし、
自分の思いが上手く言えなくて、回りがどのように考えているかを優先してしまう面もあります。
でも、下の子の面倒を見てきたせいか、人に教えるのが上手いし、苦にしない。
だから、神経質だが責任感も強くて、
真面目にコツコツやることが好きな長男や長女が多いんですね。

それに比べて次男や次女(第二子)は、
お兄ちゃんやお姉ちゃんがやることを見て育つからとにかく要領のいいヤツが多いですよ。
(散々、兄姉が親に怒られている姿も見ているので、同じ過ちはしない!)
そのかわり末っ子がいる場合には、存在感を出さないと忘れ去られてしまう存在。
上にも下にもいるから中間管理職的な役割が上手いんですね。
だから器用な子が多いし、中には、器用貧乏!と言われる子も。

次男の私がまさしくそうで、単なる器用貧乏で一生が終わろうとしています。
歴史上で名を馳せている人物も次男が多いというのも頷けますね。
特に乱世に強いようです。

末っ子は、ご存じのように、とにかく甘えん坊が多い(笑)
お兄ちゃんやお姉ちゃんに何でもやってもらって育ち、
尚かつ親も末っ子だからと可愛がる。
どうしたって甘え上手で、その上あらゆる手を尽くして甘えようとします。
でも、お兄ちゃんやお姉ちゃんのやることをすべて見て育っていて、
上に鍛えられている分、力も持っています。

ただし、力の出し惜しみをする!
だって、末っ子は、第二子の次男や次女のように自分の存在をアピールする必要もないから。
でも、力を出さないといけない場面になれば、元々力があるので、
回りがビックリするくらいの力を出しますよ。

うちの嫁さんが三姉妹の一番下。
お姉ちゃん2人にいじめられ、可愛がられ、
すっかり甘えん坊の力を出し惜しみする人間に育ちましたよ(笑)

ただ、現在は、私(園長)がだらしないので、
その分、力を出さないといけない立場になり、立派に主任先生として頑張っています。
(嫁さんの力を生かすためにワザとだらしないフリをしている私です?)
「明照保育園は、主任で持っている!」と言われているのもホントです。

だから昔から長男や長女(婿養子を貰う)は、家を継ぐことが多いんですね。
冒険をするのではなく、地道に先代が築いたものを次世代につなげていくことが得意なんです。

ちなみに写真やビデオの割合は、長男・長女(第一子)が「10」とすると
次男・次女(第二子)は「5」、第三子は「1」と言われています!(笑)

聞いたことがあるかもしれませんが、
2010年FIFAワールドカップ日本代表選手23人中16人が第二子で、16人が末っ子という立場。
(第二子が末っ子ってこともあるから)
第一子は、闘莉王のみ(妹がいる)で、一人っ子に至っては一人もいないんですね。
この傾向は、サッカーだけの話ではなく、
多くのプロスポーツにも言えることのようです。
(もちろん、長男・長女で頑張っている子も多い!)

だから、特に一人っ子は、お母さんだけで子育てをしようとせずに、
子育てに社会を取り入れて欲しいと思います。

一人っ子だけでの話ではなく、
本来、子育てというものは、親と共にみんなでやっていました。
アフリカには「ひとりの子どもを育てるためには、村中の人が必要である」
という古い諺があるって聞いたことがあります。

学力世界一で有名なフィンランドを始めとした北欧諸国でも
「子育ては、村を挙げての一大事業!」という諺があるというのですから
世界中いつの時代も子育ては親と共に社会でやっていたんですよ。

だから「小さな頃から積極的に同年齢や異年齢の子たちと遊ぶ機会を
たくさん作ってあげた方が良いですよ!」という話しです。

と言っても、その子が持って生まれた性格や気質もありますし、
同じ第二子でも上のお兄ちゃんやお姉ちゃんが、
「穏健派」か「武闘派」かでは、全然違うますからね。(笑)

それぞれの子どもたちには、それぞれの環境があり、それぞれの育ちがあります。
どんな子どもたちも小さな時から友達や異年齢の集団、
そして、回りにいる大人を始めとした社会に関わりながら、
(大昔から子どもってそうやって育ってきたんだから・・)
ひとりの人間として成長し、自分らしさを大切にして欲しいな〜。