Voigtlander(フォクトレンダー)Vito B


先端から、絞り・距離・シャッター速度の
調節リング。先に絞りを設定してから
距離をあわせるのがよい。
裏蓋との合わせ目の溝が二列あったり
いろいろ凝った造形。本体の高さを押さえる
工夫がこらされている。
距離計のダイヤルの数字を読みとり、
レンズをあわせる。それからファインダーで
構図を決めるというプロセス。

 ロンドンの大英博物館の前の中古カメラ屋(Rare Camera Co.)で、60ポンドで購入。単独距離計を探していて、近くの店でライカ製の博物館級のン十万円するものを拝ませてもらった後、入ったこの店でカメラ付き(!)でこの値段のものを発見した。よく見るとレンズがカビだらけだったが、前群(絞りより前の部分)が簡単に緩んではずれる状態だったので、ふき取ることができた。でも、前群がうまく固定できない(絞り環の内側の黒い部分がすぐに緩んでくる。ここを強くねじこむと、こんどは絞りが動かなくなる。)のと、描写がまだフレアが多いのでプロのメンテナンスが必要らしい。距離計の見え具合や、シャッター(Prontor-SVS、Bおよび1秒から1/300秒)の動作はしっかりしている。単独距離計がいい雰囲気を出していて気にいっているが、距離計だけあわせてついレンズを動かすのを忘れることがときどきある。距離ダイヤルの赤い丸がきれいだ。



purchased in London, 30 August, 1995


上記の不具合を修理してもらった。依頼先は「日研テクノ」。
この会社は大阪に本社があるが、ウェブ上にホームページを持ち、電子メールで無料見積もりサービスを行っているという、電脳系の人には便利かつ敷居が低い会社だ。電子メールでの見積もり後、宅急便でのやりとりという方法(送料は往復ともこちらの負担、修理代金は代引)で2週間ほどで完了した。レンズは、しっかりと固定され、絞りを操作しても回転しなくなった。また、レンズのカビは取り切れていないとのことだったが、まずまずの描写をしてくれるようになった。でも、購入代金より修理費の方がちょっと高かったが。
(1998.5.15追記)

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