峰の原テレマークスキーフェスティバル

1999年2月6−7日に長野県峰の原高原スキー場で、テレマークスキーフェスティバルが開催されました。
フェスティバルの会場、峰の原スキー場
 昨年まで、日本テレマークスキー協会(TAJ)の公認レースが行われてきた峰の原ですが、今年からスポンサーの都合もあって公認レースは開催できなくなりました。現地でテレマークスクールを開いている望月さんが中心となって、何かレースに代わるイベントをと知恵をしぼり、スポンサーに呼びかけて企画したのが今回のイベントでした。講習会、試乗会、ファンレース、抽選会などなどもりだくさんです。
 なるべく多くの人にお知らせしたいと、昨年の講習会・レース参加者へのダイレクトメールのほか、ウェブページを開設したり、ショップへのパンフの配布などなどの効果があったか、事前の申し込み数はなんと155名。もう少しこぢんまりしたTAJイベントに慣れた身としてはちょっと驚きの数字でしたが、TAJの知り合いに協力を呼びかけて、なんとかこなすことができました。


試乗会用に並んだ板
 土曜日の午前午後と日曜日の午前には講習会が開かれました。初級は、一人の講師が十人余りのグループを担当するスタイルでしたが、中・上級は受講者が多いためステーション方式をとりいれました。これは、講師が2人組になってゲレンデの決まった場所に常駐しており、来た人に一人の講師が課題を説明してから、ゲレンデの下の方に待ちかまえるもう一人の講師のところまで滑ってもらい、そこで講師がアドバイスをするというものです。講師のデモがあまりできないという欠点はありますが、一人一人の滑りをじっくり見ることができるという点は良かったと思いました。生徒さんにしてみると、気に入った講師のところに行けるとか、しばらく講習をはなれて練習できるなどの点はよかったのではないかと思います。一貫性のある指導がしにくいので、ある程度の技量のある人向きの方法でしょう。
 講習を受けない人は、ゲレンデを滑ったり(土曜は結構パフパフだったようです)、試乗会でいつもと違う板を試したり。根子岳ツアーに行った人もいるかな?


ビデオ上映会に集まってくれた皆さん アウトレットで売っていた
珍しい一本バックルのローガン
 土曜の夜は、夕食後に集会所でアウトレット販売、ビデオ上映、抽選会です。スポンサーのパタゴニア、ロストアロー、スカルパが豊富な商品を販売・提供していました。中には図のようなレアモノも。ビデオはノルウェー製のちょっとキレた滑りのものと、世界選手権のものでしたが、集まった人数にしてはテレビ画面が小さかったようです。


中央の柵内にスラロームコースが作られた
 続く日曜も天気は快晴、ほとんど無風という絶好のイベント日和。午後からはファンレースが開催されました。レースといえば速い選手しか楽しくないものになりがちですが、そこはファンレースと言うだけあって、一工夫してあります。協賛スポンサー4社の代表がそれぞれ滑って、そのタイムに近い人が勝ちという仕掛けですが、なかなか狙ったタイムが出せるものではなく、ほとんど宝くじ。でも、カラファテを代表したヒゲの店員さんがタイムを狙いすぎて大ゴケしたので、そのタイムに近づけようとメチャメチャゆっくり滑った人は結構いました。
 約2時間かけて100名が滑り、スタッフはかなり消耗しましたが、選手の皆さんには楽しんでもらえたのではないでしょうか。ポールを狙って、自分の限界スピードに挑戦するのは、コワイけど楽しいものです。気に入った人は、是非TAJ公認レースにも参加してみて下さい。何倍もの楽しさとスリルが待ってます。


レースの表彰式兼閉会式
 私は、今回主催者側のスタッフとしてお手伝いさせてもらいましたが、ふだんのTAJイベントとはひと味違った楽しさがありました。また、テレマークスキー人口が増えて裾野が広がったという感じがありました。今までのテレマーカーは、何かと思い入れがつよい人が多かったのですが、もう少し軽い気持ちで雪遊びの一環として楽しんでいる人が増えているように思います。それから、アルペンスキーでの経験が長く、スキーに乗る感覚が身に付いている人が、テレマークを始めるケースも多いようです。せっかくテレマークを始められたのですから、これを機会にツアーやレースの世界にも親しんでいただけるとありがたいです。また、アルペンに近いプラブーツで始めた方も、ダウングレードして革靴や、いっそクロカンなどにも挑戦されると面白いのではないでしょうか。スキーの世界はたいへん広いです。
 また、どこかのイベントでお会いしましょう。今回、参加されなかった方も、来年いかがですか?



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