VCF2

回路

 OTAである新日本無線のNJM13600を使用した、電圧制御低域通過濾波器です。
4段カスケードですから、moogタイプのVCFと同じ特性、-24dB/oct.になります。
各段に、オフセットキャンセル用のトリマを持ちます。
メーカ製ではCA3080を使用していますのでオペアンプなどによるバッファーで受けていますが、本機では内蔵のバッファーで受けています。
しかし、このバッファーはトランジスタ2段のダーリントン接続になっているため、必ず1.3V程度のオフセットを生じます。
これを、各段でキャンセルしておきます。
 また、本機では、レゾナンスも直接フィードバックさせるのではなく、CA3080による電圧制御式としました。
端子を出せば、外部CVによりレゾナンスも制御できます。
 アンチログは、PNP+NPNのタイプで、感温抵抗器と合わせて熱結合しています。
熱結合は、一般的に容易に入手しやすいエポキシ系接着剤で行いますが、本システムではハイブリッドICなどの封止に用いられる電子機器用接着剤を使用しています。
この接着剤は、封止に使用されるだけあって、絶縁特性も良好なようです。

調整

 配線に異常がなければ、レゾナンスを上げて発振状態にし、周波数とスパンを調整します。
T6で調整任意の発振周波数に調整した後、T5で1V/oct.となるように調整し、再度T6でカットオフ周波数を調整します。
 各段のオフセットは、必ずVCF入力段より格段のオフセットが最も少なくなるように調整し、最後にVCF出力側のオフセットを調整します。
これで調整は完了ですが、VCO同様、根気が要る作業になりますので、焦らずに行います。

 

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