2009年 日帰り登山 from 豊橋

 

9月13日(日)  錫杖岳 2168m
クリア谷から錫杖沢出合い往復   曇・晴・曇・雨・曇 

 

翌日の晴を信じて出発。高速1000円の魅力で高山まで。いつの間にか高山西から道路が延長していた。
小雨の中、中尾温泉駐車場に着き登山準備もせずに爆睡。最近は車内での寝方がやっと学習出来、よく眠れる。
5時過ぎ岡田さん達も到着し不安げな天気の下で準備を始めた。隣の単独者がクリア谷方面へ消えた後我々も出発。下だけカッパを着て雨滴対策。ネットで見かける槍見館横の電話ボックスから急登が始まる。
朝一番、身体の馴らしも無く始まる急登はキツイものだが、先週南駒で急登をやってるせいか何も感じない。
直ぐに先頭になり無感傷に登って行く。おかげでクリア谷徒渉点も単なる枝沢を渡った感覚だった。
ふと気付いて「ちょっと待って、ボチボチ錫杖沢出合に注意する箇所だ」と緊張感を呼び戻した。
直ぐに右手に赤テープを見つけ河原へ踏み跡らしきものがあったが、違う感じがするので先に進み、再度赤テープを見つけ、左手にも河原へと続く踏み跡と赤リボンを見つけたので後方に連絡。

この分岐は河原に向かって正面に前衛壁と錫杖沢が見えるというのがポイント。
河原から正面の沢へと入ると右手にはっきりした踏み跡がある。岩登りの人達用といわれてるルートだ。
ネットで検索すると登山者はこの先で、どこで岩屋へ降りるのかで迷走した話ばかりでてくる。
でも最近は赤テープに分岐が書いてあって迷ったのは過去の話とも言う。何はともあれ急登をすると枝沢を横切る。ここには「錫杖岳こっち」の白テープがあった。
更に登ると赤テープを発見、最初のは「岩屋は左へ」と来た方向を示し、もう一つのは「岩屋は下へ」とあり、赤リボンが連続して続いていた。前半の問題箇所である岩屋に無事到着、小憩。次は二俣での本沢と枝沢の選択だ。
小憩してると、突然音がして常連らしき4人組のが現れた。
話を聞くと本沢の方が直接コルにでるので判りやすく、また山頂下の崩壊地点もザイルがフィックスしてあるとのことだった。天候も期待出来そうなので二俣へ向かって沢筋を登る。
雨で水量の多いため、ここからは濡れながら滑る岩に神経を集中しながら登る事になった。
登れそうもない所は赤テープや赤リボンが左右どちらかに巻道を案内してくる。
数ヶ所はしっかり濡れないとホールドが出来ない場面もあるが、慎重に対応すれば問題なく全員通過。

ヤヤ開けた場所が二俣で、横に前衛壁がそびえ、この日も岩場に人の動く姿を見る事ができた。
二俣から本沢へ入ると直ぐ正面に2〜3mの滝(大岩)が現れるが、お助けロープが設置して有るため足元は滑るけど岩のホールドもあったので思いの外あっさり乗り越えた。
乗り越えた先に水の落ち口を登る滝がありこっちの乗越の方が緊張した。

下山時はここでザイルを使いましょう、と相談しあう。
ここが中盤の難所で、ここを過ぎると沢は細くなり笹が沢を覆いだす。
1800m辺りの狭い隙間で小憩して再度上にもカッパを着てこの先の雨滴対策をした。
サイドの笹藪をかき分けつかみながら登って行くと笹丈は段々高くなり、身体を隠し出す頃、主稜鞍部の枯れ木のコルに到着。南へは猛烈なブッシュ、ここを進んでもう一つのピークへ行った猛者もいる。

我々は踏み跡がある笹のブッシュを岩壁の方へ。ここもブッシュの中に赤リボンが細かく続いていた。
小ピークを越え次の岩壁へと登り直す。突き当たり岩壁下部を巻き、草付きのトラバースを過ぎると最後の問題箇所、崩壊地点。
前方上方に赤リボンが見えた。フィックロープで岩壁横を登り、上部のガレ場と草付きをトラバースする。

やがて低木と倒木をまたいだり、押し上げたり下げたりしながらよじ登って行くと何もない空間に飛び出て完了した。
丁度二グループが休憩するに適したスペース。山頂はプレートとピッケルが固定してあった。

ヤヤ風があり濡れた身体が冷え出した。周囲は足元の部落は見えるのに西穂も笠も中段から上は雲の中。
期待して待っていたが変りそうもないので家にメールを送り下山開始。
崩壊地点を無事降りた先で左手上にあった赤リボンを見逃し、そのまままっすぐ下山。二箇所ほど黄色いテープもあり、違和感を感じながらも下ってしまった。不自然さを感じて戻り赤リボンを見つけ草付きのトラバースへに。
このまま一気に枯れ木のコルも通過して登りに休んだ狭い隙間で小憩。

再度水のある沢に出合い、ヤヤ水量の減った滝を慎重にホールドを捜しながら下降。
二俣上の滝と大岩もゆっくり確実に降り立つ。ザイルを持っている事が安心感になっているようで
慌てる事もなかった。二俣に戻りヤヤ緊張感が和らいだ。
前衛壁を見上げると午前中に登っていたクライマーがザイルを壁面に垂らし下降するところだった。
雲行きが怪しいので我々も下山を急ぐ事にした。岩屋手前から小雨が降り出し、岩屋で小憩してると本降りになった。
4人組も駆け降りてきて雨支度を始めた。
雨の中を錫杖出合いに向かって下山。一息で出合いに到着し小雨になったので雨具をしまったりしながらダラダラ小憩。

笠岳登山道へ戻り歩きやい道になる。徒渉点も今度は意識して渡り(^_^;)靴の中で水分が不快なので中尾へと急ぐ。
戻ってきた駐車場は満車になっていた。靴を脱いですっきりしてると早朝笠へ向かった単独者が戻ってきた。
山頂には20分しか居れませんでした、と。でも早い。
簡単に身支度をしてひらゆの森へと向い風呂と食事をして一年ぶりの再会を楽しんだ。

帰路とても眠くなり鞍ヶ池PAで仮眠。爆睡。

PS 火曜日未明、嫁が隣の部屋で寝てたので理由を聞いたら、日曜と月曜と鼾が大きく長いので逃げたそうだ。
自分ではわからないけど前回今回とで、よほど疲れたようだ。

0:30 中尾温泉無料駐車場着
6:03 出発
6:06 槍見館横電話ボックス
6:50 穴滝 徒渉点はこの先直ぐ
7:27 錫杖沢出合 7:35
8:00 岩屋 8:10
8:50 二俣
9:50 主稜コル
10:25 崩壊地点
10:42 山頂 11:30
12:27 主稜コル
13:33 二俣
14:16 岩屋 14:31
14:56 錫杖沢出合 15:03
15:30 徒渉点
16:15 電話ボックス

19:00 ひらゆの森出


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