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━━━━━━━━━━━━━━━━━━━[2004/2/18 第101号]━━
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 私たち教師は、何かあるごとに生徒に感想を書かせます。内面の変容を
つかむには、文章で表現したものを読み取ることしかないからです。
 しかし、生徒も書き慣れているため、どのような感想を書くと先生に
受けが良いかを知っているテクニシャン?もいます。心から感動したものなのか、
受けをねらったものなのか、書かれた文字から読み取ることも
教師の力です。
 
 私(土井)も感想読み取り歴20年を超えましたが、今回の感想は
歴代の感想文の中でも出色です。
 12日に行われた、近藤真庸先生の講演会の感想です。
    
「・・・・先生の一言が心に響いて涙が出そうでした。人の話を聞いてこんなに
感動したのは初めてでした。・・・・」
 多くの感想から、受けた感動が伝わってきました。

「私は、話を聞く前、変な話じゃないだろうかと思っていました。でも、
ものすごく感動して涙が出てきました。すごく泣けてきて、こんなに
がんばっている人間がいるのに、どうして私はいじめをしたんだろうと
思いました。・・・・・」
 内面の変容を自覚できた生徒です。

「近藤先生の話は、心に話しかけられているようで涙が出そうでした。・・
・・・私は、親も友だちもいる。こんなこと当たり前だと思っていたことが
そうでない人がいる。その話を聞いて当たり前などと思わないで感謝しなければ
ならないと思いました。」
 小学生ならすんなり書きそうなとても素直な文章です。しかし、このような
文章を中学生に書かせるのは、よほど心を耕さないとできないことです。
 難しさを知っているだけに、近藤先生の力を感じます。

 講演会は、本校の1・2年生、北小の6年生を集めて北小の講堂で行いました。
 このようなすばらしい講演でも、ここで終われば点にしかすぎません。今後、
学校生活、家庭生活の中でさらに心を耕し続け、点から線へ、線から面へと
広げていきたいと考えています。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━[2004/2/20 第102号]━━
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 3年生が奉仕活動として校内をきれいにしてくれました。ふだんの清掃
では見られない?ほどの熱心さで、頭が下がる思いでした。やはり、
それぞれに「お世話になった3年間」の意味を噛みしめているのだと
思います。
今日はいよいよ講堂耐震工事完成式&バイオリンコンサート。
 実は、講堂のフロアの手直しがあったため、工事はまだ完成していません。
完成式終了後、再び工事再開です。本格的に使用できるのは、2月27日
以降になる予定です。

 さて、以前にも話題にしたバイオリニスト・安藤正太郎さんを再び
紹介します。地域情報誌「Myu2月号」にも特集が組まれているので
読まれた方も多いと思います。
 案内には次のように載せました。

1971年4月17日愛知県江南市生まれ。誕生直後に視力を失う。
3歳よりバイオリンを始める。私立幼稚園卒業後、小・中・高は県立名古屋盲学校
を卒業。1994年 同朋大学仏教学科卒。僧侶の資格取得、97年 
県立名古屋盲学校専攻科、理療科卒業 はり師、きゅう師、マッサージ,
あんま,指圧師資格習得。日本福祉大学客員講師。東京・九州を中心に、
日本はもとより世界各地で演奏会を開催。好評を博している。

 安藤さん自身は、全盲のバイオリニストと言われるのが好きではありません。
バイオリニストがたまたま全盲だっただけなのです。目が見えるかどうかでなく、
純粋に音楽として聞いてもらえれば・・・・と言います。
 しかし、私(土井)は思います。
 やはり、何か違うのです。
 私も楽器を演奏しますので、プロのバイオリンの演奏会を何度も聴いて
いますが、安藤さんの演奏はどこか違います。魂から絞り出したような、
そして研ぎ澄ましたような、そんな音が出てくるのです。
 それは、視覚以外の感覚が、私たちをはるかに超えているからかもしれません。
 たとえば、安藤さんは、電車の音だけで、車両の種類を当てることができます。
シートに座るだけでも同様です。
 その安藤さんの演奏を、生徒にも五感で感じてほしいと思います。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━[2004/3/1 第103号]━━
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 「これだけのパワーを持った人がこの世の中に本当にいるとは・・・」
 昨日(2月29日)に町民会館で行われた野口健氏の講演を聴いた
素直な感想です。内容はもとより、人間そのものに感動しました。
 ビートたけしのように早口で約2時間、とどめなく出てくるお話しは、少しも
飽きることなく、時があっという間に過ぎていきました。
 その内容は、インターネットのHP「新・野口健公式サイト 富士山から
日本を変える」で読むことが出来ます。ぜひご覧下さい。
 ここでは少しだけ紹介しますが、それは驚くべきことばかりでした。

 エベレスト山の頂上付近には、まだ死体がいくつも残されている。
(頂上へ上るためには、死体をさけながら歩かなければならない。)
 高山で便をすると、バクテリアがいないために分解されないでいつまでも残る。
 富士山麓の樹海に産廃業者が不法投棄している。その不法投棄を糾弾しだしたら
脅迫された。
 エベレスト清掃登山一回で費用が5千万円かかり、そのスポンサー探しも
自分で行う、などなど・・・
 
 それにしても、まだわずか30歳なのに、彼の成し遂げたことは 
枚挙にいとまがありません。
 三度目の挑戦でエベレストの登頂に成功し、七大陸最高峰世界最年少
登頂記録を二十五歳で樹立。
 エベレストのゴミ問題を解決するため、四年連続で世界各国の人たちと
連携を図り、清掃登山に尽力。
 日本隊に参加し遭難したシェルパ(登山隊の案内人・荷役人)の遺族
を補償するためにシェルパ基金を設立。
次世代の環境問題を担っていく人材の必要性を感じ、小中学生を対象とした
「野口健 自然学校」を開校。
富士山清掃登山
日本の国立公園や環境保護と観光振興(エコツーリズム)のあり方について
意見を求められ、環境省、東京都の委員を務め、都レンジャーを設立。

 環境保護と口だけ言うのはたやすいことですが、野口氏はまず行動するのです。
次回へ・・・
                    
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━[2004/3/2 第104号]━━
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 明日はいよいよ3年生を送る会。学校HPに案内を載せてありますので、
どうぞどなたでもお気軽にお越しください。
 前号に続き、アルピニスト野口 健氏の講演について・・・

 野口氏は、環境教育に取り組んでいる小学校へもよく招かれるそうです。
そこでは、子どもたちが環境について調べたことを発表してくれます。
おそらく、地球温暖化やオゾン層問題について、細かな理屈はわからないにせよ、
模造紙にまとめたり、パソコンでプレゼンをつくって発表するのでしょう。
 しかし、野口氏は言います。
 「それで、君はどうしたの?」
 野口氏はあくまでも、その問題に対して、自分がどう行動したかを問うのです。
小さなことでもいい、できることから、まず自ら行動することの大切さを訴える
のです。

 そんな野口氏が驚いた子どもたちがいました。
 ある小学校へ再び招かれた時のことです。
 前回の訪問で、行動することの大切さを教えられた二人の男の子が、通学途中の
バス停で、1年間毎日タバコの吸い殻を拾っていたのです。雨の日も休まずに・・・
拾っても拾ってもなくならない吸い殻に、ついに大人にタバコを捨てないように
呼びかける行動を起こしたとも聞きました。
 また、富士山清掃登山の話をした学校の子どもたちの親から、後日、次のような
話を聞いたそうです。
 子どもといっしょに登山したら、子どもが山道でゴミを見つけると「あっ、野口健。
ここにも野口健」といいながらゴミを拾って登ったのです。
見事に野口魂が子どもたちに伝わっています。

 まず自分でできることが、野口氏にとってはエベレストや富士山の清掃登山で
した。でも、内容の大小ではないのです。たとえタバコの吸い殻でも、公園の
ゴミ拾いでもいい。自分でできることをまずやってみることに、野口氏は価値を
見いだしているのです。
これは総合的な学習に取り組んでいる私たちに、大きな示唆を与えてくれます。
理屈を理解することも大切なのですが、それはあくまで机上の学習です。行動に
移してみると、机上では見えなかったものが次々と見えてきます。それは、
次への学習へのエネルギーになり、それがまた、さらに次への行動につながるのです。
 野口氏については http://www.noguchi-ken.com/ 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━[2004/3/3 第105号]━━
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 北中HPに新たなシリーズが始まりました。
 名付けて「健康教育ビデオシリーズ」。第1回は桑原先生による
「姫様の朝ご飯クッキング」。朝食を食べてこない生徒のために、
簡単にできる朝食を紹介したオリジナルビデオの傑作です。
 今後もシリーズとして増やしていきたいと思っています。

 さて、アカデミー賞の発表がありました。渡辺 謙の助演男優賞受賞は
惜しくもなりませんでしたが、それでも、あの演技の価値が下がったわけでは
ありません。「ラストサムライ」、みなさんはご覧になりましたか?
 映画としてもとてもよくできており、見応え十分です。日本を扱った
ハリウッド映画の多くは、中国まがいのねじ曲がった日本観なのですが、
これほど日本らしく描かれた映画は史上初めてではないでしょうか。
 戦闘シーンなどは「七人の侍」の迫力を思い起こさせます。角川映画の
「天と地と」よりもはるかに迫力のある映像は、さすがにハリウッドです。
 しかし、この映画の魅力は、渡辺謙、真田広之、小雪、福本清三などの
日本人の俳優による名演が大きいと私は思っています。繊細で研ぎ澄まされた
演技は、日本人俳優の名声を大きく高めたのではないでしょうか。

 内容もさることながら、この映画のもつ意味についても考えさせられます。 
 日本のアイデンティティを問う映画が、アメリカ人の監督でハリウッド
映画として撮られたこと、そして、イラクへの自衛隊派遣で国全体が揺れる
この時期に公開されたことは、とても意味深いものだと思っています。
 この映画を見ると、日本の風景、文化が美しく描かれています。さらに、
武士道も美化してあり、武士の妻も凛とした女性として登場します。
 映画を見て、「日本って、こんなに美しかったんだ。」「日本人はこんなにも
かっこよかったんだ。」と多くの方が思われたのではないかと思います。しかも、
その美しさ、かっこよさは、日本人の多くが忘れてしまったもの、失ってしまった
ものなのです。それを、日本が好きな、または日本のことをよく調べた
アメリカ人スタッフが描き、日本人に教えてくれたのです。
 私は「日本人よ。日本のもつ良さを忘れないで!」というエールとして
受け取りたいと思います。さらには、「日本人よ、主体性を持て!」とも・・・
 歴史的に見れば、または日本人から見れば「あれっ?」というところが
全くなかったわけではありません。しかし、もう一度見てもいいと素直に
思えた映画でした。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━[2004/5/3 第106号]━━
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 大口北部中学校・教頭の土井です。しばらくお休みしておりました
メルマガ北中を再開します。どうかよろしくお願いします。
 今年度最初ですので、まずは北中HPの「あゆみ」をご覧下さい。
4月の40枚の写真から、今年の様子をうかがうことができます。

 さて、今年度第1号としては、型どおりですが本校の今年の重点目標
にふれないわけにはいきません。
 入学式やPTA総会の中でも校長があいさつで申し上げましたが、
今年、北中が最も力を入れて取り組むものは次の3点です。
 ○ 基礎・基本の確実な定着と個に対応するさらなる指導の工夫
 ○ 心も体も健全な生徒を育成する健康教育の推進
 ○ ITで築く学力とコミュニケーション能力の育成の推進

 今回はその1点目、簡単に言えば「確かな学力の育成」について説明
します。
 学校は勉強するところです。その当たり前のことが、これまでは
十分にできたとは言えない状況でした。勉強以前の課題が多くあったためです。
 しかし、今年度に入って、学習に集中できる雰囲気ができてきました。
 私たち教師は、「教え育てる」ことが第一の仕事です。その第一の仕事に
打ち込めるようになったことは大きな喜びであり、楽しみでもあります。
 学校のシステムも、若干変更しています。
 朝の8時25分から10分間、集中して学習する時間帯を設けました。
 これまでは、朝の読書を始業前の時間として行っていました。もちろん、
朝の読書も価値はあるのですが、今年は、朝の10分を正規の授業として
位置づけ、5日で1時間の授業としてカウントします。授業ですからテストも
あります。教師もそれ以前に教室に入り、チャイムと同時に開始します。
 この時間にたとえ10分でも集中して学習することは、それ以後の学習にも
好影響を与えると考えています。
 さらに、1,2年生も年度の初期と終わり頃に実力テストを行うことに
しました。これは、生徒の力を測ることはもちろんですが、指導の効果を
測定するためでもあります。すなわち、私たち教師自身の反省とその後の
戦略のために行うのです。             続きは明日

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━[2004/5/4 第107号]━━
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 3年生の朝学習は、今、社会科の学習をしており、私(土井)が担当
しています。今回は、県名キーワードコンクールの学習をしています。
 県名キーワードコンクールとは、キーワードから都道府県名を類推する
もので、たとえば「みかん・茶・製紙工場」なら静岡県、「みかん・柿・梅」
なら和歌山県となります。
 大人の方は一般常識でかなり解くことができますので挑戦してみてください。
 学校HP>学習>社会>地理・県名キーワードドリルにその問題を載せて
おきました(形は崩れていますが・・・・・)。解答もありますので、
ぜひお試し下さい。

 学習指導要領が大きく変化し、日本地理では、数カ所の地域だけを
学校ごとに選んで学習するだけでよいことになりました。選ぶ地域は
教科書によってもまちまちで、資料集や問題集はほとんど役に立ちません。
 これまでは、九州から北海道まで網羅的に学習していたのが、今では
一部地域のみ。この変革に最も大きな影響を受けたのが、全国の高校入試
問題です。それまでは一部の地域に絞って問題をつくることができたのが、
今ではできません。中学校で習っていないかもしれないのですから・・・・
 そこで、昨春の全国の入試問題を見てみました。
 統計資料などから、広く浅く、一般常識的な知識が必要とされました。
時事的な話題、歴史的な出来事と絡めた問題も多数ありました。そして、
その多くが、都道府県を特定する問題、もしくは特定すれば解きやすくなる
問題でした。
 そのために、今3年生が都道府県名を特定するためのキーワードを学習
しているのです。 

 これは一例ですが、朝の学習には各学年が工夫して取り組んでいます。
何をやっているか、時々話を聞いてあげてください。そして時には
いっしょに取り組んでみてください。
 親が学ぶ姿勢を見せることが、実は最高級の家庭教育なのかもしれません。

 次回は、健康教育について紹介します。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━[2004/5/5 第108号]━━
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 今回から、今年、最も力を入れて取り組んでいる健康教育について考えて
いきたいと思います。
 さて、健康とは何でしょう?
 以前より、WHOは「完全な肉体的、精神的及び社会的福祉の状態であり、
単に疾病又は病弱の存在しないことではない。」と言っています。
 最近では、「健康とは、何事に対しても前向きの姿勢で取り組めるような、
精神および肉体、さらに社会的にも適応している状態をいう」とも言っています。
 いずれにせよ、健康を肉体的・精神的・社会的の3つの視点から考えている
ことがわかります。

 今の日本は、栄養は十分であり、衛生状態もよく、医療も整っています。
現代の学校で「健康教育」という場合、身体的な健康よりは、精神的・社会的な
健康の方が問題にされるようになってきました。
 なぜでしょう?

 私(土井)も中学生の親ですが、私たちの世代が子どもの頃は、まさに
子どもが群れていました。その中にはドラえもんこそいませんが、ジャイアンも
のび太もスネ夫もいたように思います。当時はすでに習い事が普及していた
時代ですが、その習い事の前後も社交の場でありました。
 当時からいじめはありました。ケンカは今以上にありました。しかし、
子ども同士で傷つけ、また傷つけられ経験を通して、人との関わり方を自然
と学んでいったように思います。さらに、精神的なたくましさも身につけて
いきました。

 それに対して、今の子どもたちはどうでしょうか?
 もちろん個人差はあり、「今の子ども」とひとくくりにするのは危険ですが、
大きくとらえると違いは確かにあるように思います。
 なぜなら私たちの頃と今の子どもたちでは育った環境が違うからです。
その違いを考えるキーワードは・・・
 1 少子化、2 TVゲーム、3 遊び場の減少 
 これらにより、今の子どもたちは、精神的・社会的な成長の機会が私たち
の子ども頃よりは減少したと考えられます。
                            つづく

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━[2004/5/6 第109号]━━
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 ただ今、1年生の自然教室の様子を学校HPより配信しています。
桑原先生の携帯電話のカメラ映像をメールで送ってもらっています。
小さな画像ですが、ご覧下さい。

 さて、前回、今の子どもたちについて一般論を述べましたが、北中の
子どもたちをどうとらえたらよいのでしょうか。
 いろいろな地域を経験している教師の経験や、全国規模で行われている
Q−Uテスト、生徒対象の健康アンケートから考えてみました。その一部を
紹介します。
 教師の経験からは、次のような見方が出ていました。
○ のんびりとして人なつこい。明るく、屈託がない。   
○ 新しいことや様々な取り組みについて,積極的に取り組もうとする
 意欲が弱い。
○ お互いの思いを上手に伝えられない生徒が多く,コミュニケーション
 不足による人間関係のトラブルが多い。
○ ストレスに弱い。乗り越えようとする前に,逃げてしまう。

 Q−Uテストでは、次のことがわかりました。
○ 自主的に活動しようとする意欲が乏しく、自己表現の仕方がわからない
 生徒が、学年によって18%〜31%いる。(全国平均15%)
 
 健康アンケートは、次のような数字です。
○ 自分に生きている価値があると思わない・・・14%
○ 嫌われるのが怖くて友達に注意できなかったことがよくある、時々ある 
・・・62%
○ 友人の誘いを断れないことがある、時々ある・・・54%

 以上は、多くのデータの一部です。これで北中の生徒をひとくくりにする
というわけではありません。あくまでも健康は生徒一人ひとりの問題です。
 また、ここでは悲観的な数字をあげましたが、私たちは悲観している
わけではありません。これを指導のチャンスととらえています。 
では、どのようにしていくのか。またまた次回に続きます。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━[2004/5/10 第110号]━━
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 健康教育の話の途中でしたが・・・・
 5月7日には、1年生の自然教室2日目に参加しました。
 午前中の木の実ゴルフでは、ルールがやや曖昧なチームもありましたが、
学年主任の栗木先生は、表彰式の場でルールの大切さに結びつけ、
一同が納得する形にまとめました。見ていて、気持ちのよい光景でした。
 それにしても、ホールインワンには驚かされました。
 
 飯ごう炊さんでは、地面に穴を掘り、かまどづくりからはじめました。
穴を掘るかまどは私にも経験のないことでしたが、これがけっこう合理的。
少年自然の家の職員の指導がよかったこともあり、ほとんどの班が順調に
火をおこしていました。
 私が入ったグループは、ご飯もカレーもたいへんおいしくできました。
私がこれまでに食べたカレーライスの中でも屈指のできあがり。生徒も
よい思い出になったと思います。
 後かたづけも、協力して行動する姿を見ることができました。
 
 退所式では、私に話をする場が与えられました。
 ざっと、次のような話をしました。

 中学校は、子どもが大人になるところ。3年間、いろいろな経験をしながら
大人に近づいていく。この自然教室は、最初の大きなステップ。
 この2日間では、次の大切なことを感じ取ったのではないか。
 ○ 協力することの大切さ
 ○ ルールを守ることの大切さ
 ○ 考えて行動することの大切さ
 ○ 最後まで相手の目を見て話を聞くことの大切さ
 ここで学んだ4つのことを、来週からの学校生活で実践してほしい。

 来年は2泊3日の自然教室、そして3年生では修学旅行と続きます。
生徒は、毎日の学習で地力をつけ、こうした行事で大きく伸びるのです。
この3回の宿泊的行事が子どもたちにどう生きて働くか。
 これを考えるのも、私たち教師の楽しみです。