バックナンバー8
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私(土井)が唯一受け持っている授業が3年生の選択情報。そこでは、
今、ビデオCM作りをしています。実際にビデオカメラを使ってCMを
作成することによって、メディアリテラシーの能力を高めることをねらって
います。
これまでにテーマ作り、そして何が問題で何を伝えたいのかを話し合って
きました。今日は、中京テレビより講師を迎え、実際のCMをどう作っているか
を、その過程の絵コンテや映像を見ながら教えていただきました。
企画の段階では、フライパンのCMを作るために、数ある企画の中から、
「職人の立場からのもの」「主婦の立場からのもの」など、5種類の企画が
残ったこと、最終的にはその中の二つを合わせて30秒CMになったことなど、
実際の絵コンテを見ながら説明していただきました。
また、プロデューサーやディレクター、カメラ、音響や編集などの役割分担
(実際には30名ほどが関わる)、また著作権についても教えていただきました。
さらに、実際のCM作品を作成過程にしたがって見ることができました。
第1段階は映像と生のセリフのみ、第2段階で文字情報が入り、最終段階では
BGM・効果音やナレーションが入ります。
段階を経て、どんどん良くなっていくことがわかり、プロの技に驚きます。
授業が終わってから、一部の生徒が残って質問をしていました。
「第1段階と最終段階ではセリフの声が変わったのはなぜですか?」
驚きました。生徒は、ナレーションの変化に気付いていたのです。
「後の方が聞きやすくなりました。」
正直言って、私には違いが全くわかりませんでした。俳優さんの声を、
声優さんの声に吹き替えていたのです。生徒は、その微妙な変化を聞き取って
いたのです。
おそらく、この生徒達は、今後テレビのCMを、音楽やナレーション、編集、
さらにはプロデューサーやディレクターの苦労まで考えて見るようになること
でしょう。
世界が広がるとは、こういうことを言うのです。
私自身、テレビを見る世界が広がりました。
今日の授業の様子は、今月末の「あなたと中京テレビ」のなかで放映されます。
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ごぶさたしていました。この間、実に多くのことがありました。
その内容は、北中ホームページの「あゆみ」をご覧ください。
現在、3年生の選択情報では、CMづくりをしています。3つの
グループに分かれて、それぞれが考えたテーマをCM動画作品として
完成させます。デジタルビデオカメラで撮ったものに、音声と文字、
BGMを重ねて編集し、15秒、または30秒にまとめます。
編集は全て生徒がコンピュータで行います。
そういった目であらためて実際のテレビCMを見ると、映像技術の高さ、
密度の濃さに目を見張ります。たった15秒、あるいは30秒にこめる
費用とエネルギーは膨大なことが十分想像できます。
CMづくりをしてみると、実際のCMについても制作者の意図がわかる
ようになるのです。さらに言えば、ニュースの取り上げ方、伝え方にも
制作者の意図があることが読み取れるようになってきます。
すなわち、メディアから流される情報を、批判的に、主体的に読み取る
ことができるようになるのです。
この北部中学校での授業の一部が、明日(10月26日)の朝5時30分より、
「あなたの中京テレビ」という番組で紹介されます。
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10月26日の「あなたの中京テレビ」は、あっという間に終わって
しまいましたが、今後も紹介される予定です。CMづくりは、
次回から撮影に入ります。
明後日は、いよいよ大口ウィンドアンサンブルの演奏会です。
5月に結成以来、前半は月2回、夏休み以後は毎週土曜日に北中で
演習を重ねてきました。
メンバーは、北中・大中の合同バンドに加えて、布袋中生徒、社会人を加え、
計69名で演奏します。社会人の方は、ベテランもいれば初心者もいます。
みなさんが豊かな人生を送るための、ひとつの場となればと願っています。
以前、布袋中で吹奏楽を指導していたとき、大きな悩みがありました。
3年間でせっかく楽器が上達しても、高校へ進学後部を変わってしまうのです。
それはなぜか?
生徒のニーズに合った受け皿がないからです。
愛工大名電や木曽川高校など、全国をめざしている学校に進んだ生徒は
もちろん充実した部活生活を送ります。それは青春そのものです。
ある程度のレベルに達した生徒は、レベルの高い音楽を演奏することが
楽しみなのです。
しかし、多くの高校では、部活はあくまでも趣味の域を超えません。
やる気で入った生徒も、「楽しくない」と言い、弓道など、全く新しい世界
に替わってしまうのです。
もちろん、その多くの高校を非難するつもりはありません。いろいろなやり方が
あっていいと思っています。
大切なのは、地域で受け皿を作ることなのです。
地域に活動の場があれば、高校でも継続して参加するも良し、しばらく楽器を離れて
社会人になってから復帰するのも良いでしょう。
戻りたい時に戻る場があることが、生涯にわたって音楽を愛する人を
育てることにつながると思っています。
2日(土)14:00〜 町民会館で開演です。よかったらお出かけいただき、
生涯学習にはげむ方々の成果をごらんいただけたらと思います。
私も指揮者として参加します。
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2日の大口ウィンドアンサンブル第1回定期演奏会は無事終了しました。
吹奏楽を指導している方から「昨年(40周年記念バンド)より良かった」
という声を何人かから聞きました。また、アンケートにも、「演奏会の
趣旨も演奏もすばらしい」というのが複数ありました。
今後も、地域に根付いたバンドとして定着することをめざしてがんばりたい
と思います。
さて、いよいよ明日から文化祭、ゆりのき祭と続きます。おそらく、
1年で最も多忙な日なのではないかと思います。
明日の文化祭は、午前中に体験講座を行います。和太鼓、茶道、ゴルフ、
囲碁、将棋、篆刻、洋菓子作り、などなど、15講座・34人の講師の方に
それぞれの人生で培った技を教えていただきます。まさに、学びに集い、
学びを繋ぐ場になります。
そして午後からは、町民会館に場所を移して、3年総合的な学習の発表、
広島派遣学習報告、合唱コンクールと続きます。
合唱コンクールは、中学校では1年間で最も重要な行事ととらえています。
そもそも、学校は何を学ぶところでしょうか?
もちろん、社会生活を送るため、または上級学校に進学するために必要な
学習内容を学ぶところです。しかし、それだけではありません。それだけなら、
学校以外でも学ぶ方法はあります。
「人とかかわる力」を学ぶことが、学校という場で集団で学ぶ大きな意義
の一つなのです。
そして、その学習の成果が最もよく表れるのが合唱コンクールなのです。
中学生が合唱曲をまとめるのには大きな苦労があります。もめることも、
一度や二度ではありません。涙を流す場面もあることでしょう。
しかし、それを乗り越えた時に、初めて感動的な作品ができるのです。
合唱コンクールは、7日14時40分頃から町民会館で始まります。
各クラスの苦労の跡を聴いていただければ幸いです。
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ゆりのき祭が終了しました。大成功といってもよいのではないでしょうか。
水野実行委員長はじめ実行委員のみなさん、PTAボランティア、
おやじの会のみなさん、本当にありがとうございました。
早朝から準備に集まり、ステージの最後までほぼ予定通りに順調に進行し、
見事な運営でした。
なにより、出演した生徒のがんばりは感動的でもありました。
3年1組によるロックソーラン節。手作りの衣装をまとい、ステージを
いっぱいに使ってのびのびと踊ってくれました。
3年2組のチアダンスは、短期間によくここまで練習したと思えるほどの
出来映えで、笑顔が印象的でした。
ファイヤーダンスも3年生。アイデアにあふれていました。
仮装に出演した各チームも、それぞれ趣向を凝らしていました。優勝した
白雪姫チームは、本格的な仮装はもとより、その演技力で観衆を引きつけ
ました。女装した3年生男子チームはあまりにも似合っていて、少々
心配になるほどでした。そのほか、ディズニーチームの踊り、1年生から
参加の男装、それぞれ感心させられました。
私(土井)が関わった大口ウィンドアンサンブル、大・正・琴、舞夢舞夢は、
その練習の過程で、多くの生徒の良さを見つけることができました。
お姫様クラブの健康クイズ。会場の全員で楽しむことができました。
ロックバンドチームは、楽器経験の浅さを感じさせない出来でした。
ゲストのあさぎの演技を間近で見ることができたのも、中学生にとって
大きな収穫だったと思います。
こうした表舞台だけでなく、終了後の片づけや清掃などに積極的に
動く姿も、見ていてとても気持ちの良いものでした。
よく言われる言葉ですが、「やればできる。」のだと、つくづく考え
させられました。ただ、これまでそうした場がなかったのです。
今後、学校では何をすべきかを再認識した1日でした。
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菊の花が大きく膨らんできました。まさに、秋本番です。
2年生が10月に職場体験をし、そのまとめが出来上がってきました。
それを読むと、社会に出て2日間働いた体験が、“子どもたちを太くした”
そんな印象を持ちました。
また、11月7日の文化祭では体験講座を行いました。その道に造詣の深い
方を講師に招き、その技を学びました。体験から学ぶことの大切さ、人生を
豊かにするものを持ってほしいという思いもあります。
それ以上に、「地域にはすごい人がいるんだ」、「どこかであったらあいさつ
しよう」、そんな思いを持ってくれることをねらっています。
昨日の中日新聞夕刊「コーナーキック」に、名大大学院発達科学研究科
助教授の金井篤子さんが、次のような文章を寄せています。
少し長いのですが引用します。題して「すてきなモデル探し」
−−−−−−−−−− 以下引用 −−−−−−−−−−−−−
中学校や高校で、先輩を呼んで話を聞いたり、先輩の職場を訪問したりして、
自分の生き方やどんな仕事をしようかと考えるきっかけを提供しようという試み
が盛んになっています。
先日私の講義でも、教育学部の卒業生で家裁の調査官の方にきていただき、家
裁の仕事について話していただきました。次の授業の時、学生たちに感想や考え
たことを発表してもらったどころ、家裁の調査官の仕事についてのみならず、生
き方や働き方についてさまざまな発言がありました。
その卒業生はやはり大学生の時に、先輩の調査官が家裁の仕事について大学に
説明にきてくれたときの話に感銘を受け、この仕事しかない!と思って家裁の
仕事を選んだと話してくれました。先輩の話を聞いたことが彼の仕事、ひいては
人生を決めてしまうくらいのインパクトがあったということだと思います。
これほど劇的でなくても、周囲のおとなたちの仕事や働き方、生き方が子ど
もたちの選択する仕事や働き方、生き方に影響を与えることは少なからずあるの
ではないかと思います。つまりおとなたちが子どもたちのモデルになっていると
いうことです。
(次号に続きます)
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前号に続き、名大大学院発達科学研究科助教授の金井篤子さんの
コラムを引用します。
高校生約干八百人に「あなたには、職業や働き方に関して理想とする
人物、あるいは目標とする人物がいますか?」と尋ねると「いる」と
答えた人が約三分の一いました。また、モデルがいる人とモデルが
いない人とを比較すると、モデルのいる入の方が自分の将来の見通しを
持っていて、将来への不安が低いことがわかりました。子どもたちが自分の
キャリアを模索する出発点で、おとなの仕事や働き方、生き方に関心を
持って見てみることは何らか役に立っているようです。
子どもたちには、キャリアのすてきなモデル探しをしてもらえると
いいなあと思います。そうなると、おとなのほうもすてきなモデルたりえて
いるかという話になるのですが、それではあまりに肩ひじ張ってしまうので
私らしい一つの生き方をしたいと思っている次第です。
−−−−−−−−−− 引用終わり −−−−−−−−−−−−−−
名大大学院発達科学研究科は、大口町とは関わりがあり、この2年間、
社会人対象に心理学を生かした人間関係講座をお願いしてきました。
また、名大附属中学校・高校で教師と共働して、人間関係の授業を
企画・推進しています。キャリア教育の部門でも、今後ますます研究を
深めてほしいと思っています。
さて、キャリア教育は、文科省も次の発表をしています。
http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/15/06/03061002.htm
いろいろと書かれていますが、その基本は、子どもたちがいかに
多くの大人と関わることができるかにつきると考えます。
職業体験のような場で直接関わることはもちろん、「プロジェクトXを
見て影響を受けた」、「内村鑑三の伝記を読んで感銘を受けた」・・・という
ようなものでも良いのです。
いろいろな人にふれて、生き方のモデルを探してほしい。
その最も身近な候補が、親であり、教師なのです。
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試験週間での3連休。生徒にとって充実した時間が過ごせたか、
気になるところです。自分に与えられた時間をいかに使うか、いわば
スケジュールの自己管理は、社会に出てからも必要な大切な能力です。
中でも、自分の中でどう優先順位をつけるか?大人になった今でも
悩みますね。
さて、以前、このメルマガで長崎の事件についてコメントしました。
それ以後、その少年がアスペルガー症候群であることが報道されました。
では、アスペルガーとは何でしょう?ADHDやLDとは?
最近、良くする言葉ですね。
これに関して、文部科学省の特別支援教育の在り方に関する調査研究協力者
会議が今年3月28日に「今後の特別支援教育の在り方について」(最終報告)http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/shotou/018/toushin/030301.htm を報告
しました。
これは、現在の学校のシステムを大きく変えるものです。
私たち教師にとっても、保護者にとっても大きな問題です。正しい知識を
持っていないことが、子どもや親を苦しめることにもなります。
そこで、今後数回にわたって、メルマガの話題にしてみなさんと考えて
いきたいと思います。ご意見をお待ちしております。
教育の世界は、私たちが小中学生だった頃に比べて、当然ながらいろいろと
進歩しています。
その一つが、教育への心理学の導入です。これまで「道徳」の一言で片づけて
いた人間関係を良好に保つ規範が、心理学的に分析され、人間関係術として確立
されてきました。
そしてもう一つが、脳に関する医学の進歩です。
これまで、「すぐにキレる。」「落ち着きがない。」「他の子がいやがることを
平気でやる。」などと感じていた子の中には、脳の機能障害(中枢神経の未発達)
が原因である場合があることが分かってきました。
続きは次号で・・・・
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1年生が総合的な学習の時間に大口町について学習をしています。
今日は、8名の専門家の方がお話に来てくださいました。
市町の合併は?学校の統合は?新しい文化の創造は?五条川の汚れは?
巡回バスはどうなるの?大口町の商工業は?福祉の様子は?
生徒が調べたいと思った7分野について、具体的に現状と問題点を
教えていただきました。
しかし、これで解決したわけではありません。ここで聞いた話をまとめ、
さらに生まれた疑問こそが本当の課題です。今度は、生徒自身の手で追究
していきます。この経験が生きる力につながるのです。
さて、昨日のメルマガに対してさっそくメールをいただきました。
「教師はともかく、親が我が子の障害を知る必要があるのか?親は障害を
信じたくないのでは?」
私も親ですからその気持ちは十分理解できます。しかし、信じたくないのは
あくまでも親中心の考え。事実を受け止めてあげるのが、子に対する本当の
親の愛だと思うのです。今を受け入れ、より良い明日を考えるのが務めだと
思うのです。
脳の機能障害と書きましたが、努力により社会に適応することは十分に
可能です。むしろ、年齢と共に目立たなくなることが普通です。
それどころか、適切な配慮のもとでは、偉大な仕事を成し遂げた人もいます。
ゴッホ、アインシュタイン、ビル・ゲイツ・・・・彼らはアスペルガー症候群
または高機能自閉症だろうと言われています。
自閉症というと、より障害が重く言語能力も損なわれており、多くは知的発達
障害を伴っています。これに対して、知的には正常レベルの自閉症のことを
「高機能自閉症」といい、中でもより正常に近い能力をもつのがアスペルガー
症候群です。これらをまとめて「高機能広汎性発達障害」ともいいます。
アスペルガーは「その場の雰囲気が読めない」ことが特徴で、考え方が自分中心、
授業中に他の子が当てられているのに出しゃばって答えたり、思ったことを
すぐに言葉に出して、相手がいやがっていることを理解できません。
続きは次号・・・・
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期末テストが始まりました。
全国的にはこうした定期テストは減っていく傾向にあります。
いくつかの県では中間テストがありません。そうでなくとも、
1学期の中間テストをなくした学校は数多くあります。また、絶対評価の
導入で、単元ごとのテストに振り替えて、定期テストそのものをなくした
学校もあります。
しかし、学校は勉強をするところです。その成果を測るために、
一定期間勉強に打ち込む期間を大切にしたいと思っています。学校生活に
メリハリをつけるためにも、必要なシステムだと思うのです。
さて、前号で述べたアスペルガーの特徴を続けたいと思います。
自閉症と同様、こだわりが強く、得意なジャンルがあります。
機動戦士ガンダムなどのアニメのキャクター、鉄道、昆虫、ゲームなど、
狭くて深い知識を持っていますが、誰でも知っていることを知らないなど
アンバランスです。
偏食が多いという特徴を指摘する人もいます。
その他、よく言われる特徴を列挙してみます。
・
友達と仲良くしたいという気持ちはあるけれど、友達関係をうまく築けない。
・ 友達のそばにはいるが、一人で遊んでいる。
・
球技やゲームをする時、仲間と協力してプレーすることが考えられない。
・ いろいろな事を話すが、その時の状況や相手の感情、立場を理解しない。
・
含みのある言葉の本当の意味が分からず、表面的に言葉通りに受けとめて
しまうことがある。
・
会話の仕方が形式的であり、抑揚なく話したり、間合いが取れなかったりすることがある。
・
ある行動や考えに強くこだわることによって、簡単な日常の活動が
できなくなることがある。
・ 自分なりの独特な日課や手順があり、変更や変化を嫌がる。
教師や親が注意しなければならないのは、その場の雰囲気が読めないために、
集団から浮きやすく、仲間はずれやいじめの対象になりやすいことです。
次号に続きます。