ユークリッドの互除法
ユークリッドの互除法とは,
a1,a2 をa1 > a2 となる自然数とするとき,
a1 ÷ a2 = d1 余り a3
a2 ÷ a3 = d2 余り a4
a3 ÷ a4 = d3 余り a5
:
:
と, a3,a4,a5,… を決めていくと,どこかで割り算が割り切れる。
そのとき,割った数が a1 と a2 の最大公約数である(ので,この方法を使ってa1 と a2 の最大公約数を求めることができる.)
このようにして,最大公約数を求める方法である.
この方法は次の3つの補題の結果により正当性が確かめられる.
補題1. an ÷ an+1 = dn 余り an+2 のとき,an と an+1 の最大公約数は an+1 と an+2 の最大公約数と等しい.
補題2. an が an+1 で割り切れるとき,an と an+1 の最大公約数は an+1
補題3. 互助法のように次々と割っていくと,必ずどこかで割り切れる.
補題3.より必ず an が an+1 で割り切れて,わり算が終わりになるが,そのとき補題2.より
an と an+1 の最大公約数は an+1, 補題1.を帰納的に使うと,
an+1 は a1 と a2 の最大公約数である.![]()