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<最 終 章>
本 文:えんやら
挿し絵:えんやら

この物語はフィクションです。登場人物・設定等は架空のもので、
実在のものとは一切関係有りません。

い の ち
illust by Enyara
しかし夢の中の出来事ではなかったことが
後になってわかった。

退院間際に渡された一つのアクセサリー。

私の病室に落ちていたものらしいが、
結局落とし主がわからず私のところへ来た。

それは私には見覚えがあったが、
持ち主の事はうまくごまかして
私が預かる事にした。

 

・・・まだ手元にある。

数年後ある病院にて・・・
「女の子ですよ」 看護婦からそう聞かされても不思議と驚きは無かった。 「名前は決めてあるんですよ」 そう、名前は決めてあった。ずっと前から・・・ 春が近い。窓から差し込む光は、それを感じさせるに十分だった。
--- End ---
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