祝 辞
宝南小学校 紙屋校長
おはようございます。
おはようございます。
というふうに小学生に言っているんですけども、
今日はみなさん、成人の方ですので、そんな失礼なことを何度も口ばっしてはいけないと思いまして、ここで止めておきますが。
私は、この四月に宝南小学校に着任しました。その前の3年間、ブラジルのマナウスの日本人学校の校長を務めていました。今日はせっかくの機会ですので、そのところで感じたことを二つだけお話したいと思います。
一つ目は、ブラジルというところは、ちょっと調べてきたのですけども、もともとマナウスというのは 赤道直下の町なんですね。したがって年間最高気温が平均でもう35度以上、そして毎日のように雷や停電が起こります。殺人事件は日本の60倍、強盗事件は500倍というようなところです。あとは習慣なんですが、むこうの方は開始時刻がたとえば10時と決まっていても、10時に始まることはありません。大体30分から1時間くらい遅れて会が始まります。そして夜の一人歩きは、ほとんどできません。とても治安が悪いということからです。
そういった所で、実は移民をされた方がたくさんいるんですね。ブラジルに。または皆さんと同じような若い人たちが企業のほうから派遣をされてブラジルのほうに駐在員として働く人がいるんですね。
そういった方が、本当に文字通り血のにじむような努力をされて、苦労をして、何とか向こうに受け入れられて生活しています。そこでのことをお話します。二つ。短いです。ここから。
一つ目、一つ目は現地と言うのはそれぞれの習慣があります。だけど、この習慣というのを認めなくてはいけない。でも認めてばかりいると自分たちのことが できないと言うことで、現地の習慣を認めながらも日本の伝統のよさや習慣のよさを伝えようとしていきます。
つまり、言葉を換えれば「コミュニケーション」をし続けるということを心がけているそうです。
二つ目は、未知の世界に入る場合は、やはり結果を急がず「我慢をする」ということをし続けるそうです。
そうして、着実に「信頼」を勝ち得ていくということを考えるそうです。
つまり、やはり人間というのは最終的には「学力」ではなくて「人間力」だというふうに言っていました。この「人間力」というのは知識ではなくて経験なんですね。皆さんも是非たくさんの経験を積んで、この「人間力」を鍛え、自分を磨き上げてほしいというふうに思っております。
ぜひ、これから皆さんがですね、日本を背負って立つ一員となれるように、そして世界にそういう人がいるということで、活躍できる人間になるように期待したいと思います。
以上で祝辞といたします。
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