2025.7月のデータ         



(2025/07/05の湿原風景)


【2025.07.26】
 コオニユリが咲いています。
 イヌノハナヒゲが目立ちます。

 「散策路図」の3番の木道を挟んで反対側付近では、コオニユリが咲いています。
コオニユリは、ここでは20年以上見られなくなった種なのですが、大規模植生回復作業などにより数年前から見られるようになりました。
花はオニユリによく似ていますが、オニユリは葉腋に珠芽(しゅが = むかご)が付きますが、コオニユリは付きません。
なお、まだ蕾を多くつけた株があるので、これからも楽しめそうです。

 湿原のあちこちでイヌノハナヒゲが目立つようになりました。
湿原の一部においては、本種が優勢して大きな群落を作る場所があります。
また、保全目的で表層土を剥ぐと、まずはじめに本種が生えるなどパイオニア的な植物でもあります。


その他、
●湿原内では、ノリウツギミカヅキグサミズギク、ヌマトラノオ、ノカンゾウなど咲いています。
●湿原内では、ミミカキグサムラサキミミカキグサホザキノミミカキグサヒメミミカキグサの日本に自生する4種類全てが見られます。



【2025.07.19】

 リョウブが咲いています。
 ミカヅキグサが咲いています。

 「散策路図」の4番付近では、リョウブが咲いています。
湿原背後の山では何本もありますが、湿原内ではこの場所だけであり、年々元気がなくなっている状況が心配です。
夏の花も素敵ですが、春の透き通るような新緑も美しいです。

 湿原のあちこちでミカヅキグサが咲いています。
小穂が三日月状をしていることから名がついたそうですが、今ひとつピンときません。
なお、葦毛湿原は温暖な地ですが、この植物の分布の中心は北方寒地なのです。


その他、
●湿原内では、ノリウツギモウセンゴケトウカイコモウセンゴケが多く咲いています。
●湿原内では、コオニユリが咲き始め、ヌマトラノオ、イヌノハナヒゲ、ミズギサワシロギクなどが咲いています 。
●湿原内では、ヒメミミカキグサが咲き始め、ミミカキグサムラサキミミカキグサホザキノミミカキグサと日本に自生する4種類全てが見られます。



【2025.07.12】

 ノリウツギが咲き始めました。
 ミズギクが咲き始めました。

 湿原のあちこちで、ノリウツギの飾り花が開き始めました。
これから夏が進むにつれ小花が咲き盛りへと向かいます。
なお、和名は和紙を漉くときの糊料を作るのに、この樹皮を用いたことによります。

 「散策路図」の14番付近では、ミズギクが咲き始めました。
この植物は、北方寒地が分布の中心であり北方寒地系要素の植物です。
標高がわずか60m程で温暖な葦毛湿原に、このような植物が存在するのは葦毛湿原が特異な湿原であるということの一つです。

その他、
●湿原内では、モウセンゴケトウカイコモウセンゴケ、ヌマトラノオ、ミミカキグサミカヅキグササワシロギクなどが咲いています。
●湿原周辺の林縁では、ヤブデマリの実が赤く色づいています。



【2025.07.05】

 
ミミカキグサが咲き始めました。
 ヌマトラノオが咲いています。

 「散策路図」の13番付近では、ミミカキグサが咲き始めました。
これから暑さが盛りになるにつれ、湿原内のあちこちで見られるようになります。
また、もう少しすれば他の3種のミミカキグサもみられるようになります。

 案内板に近い木道出入り口とその先の出入り口の中間点辺りで、ヌマトラノオが咲いています。
名前に”ヌマ”がつくように湿った所に生えるトラノオで、オカトラノオのように花序が曲がって横を向くことがなく、まっすぐに立ち上がります。


その他、
●湿原内では、モウセンゴケトウカイコモウセンゴケチゴザサ、タイワンカモノハシ、ヤマイ、イソノキなどが咲いています。
●湿原周辺の林縁では、ヤブデマリの実が赤く色づいています。


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