指導委員訪問した
英語活動の授業刈谷市における小学校英語活動へ戻る

(1) HRTのみ
(2) HRTとボランティアALT
(3) HRTと日本人ALT
(4) HRTのみ(ビデオ)
(5) 刈谷市のALTとHRT
(6) 刈谷市のALTとHRT

(1) HRTのみ


平成小 3年 HRTのみ 動物でビンゴ 

授業の様子

(1)    英語の歌やTPR(英語の動作を使った活動)で授業が始まった。

(2)    前時までにAETとのTTで8つの動物が導入されていたようだが、今回さらに8つの動物を導入していた。子どもにネイティブの発音を聞かせようと、CDを駆使して導入していた。途中CDの調子も悪くなり、時間がかかってしまったが、子どもと楽しそうな言葉のやり取りをしながらの導入であった。

(3)     CDから流れてくる発音のカードを取ることで、単語を覚えていった。どうしてもCDの操作と生徒の様子を見ることが同時にしにくく、苦労している様子が見られたが、多くの生徒がきちんと反応し、活動を楽しんでいた。

(4)     実際にビンゴゲームをする時間が少なくなってしまったが、楽しそうに音を聞き、発音しながら、カードを裏返し、ビンゴに参加できていた。CDの読みの間隔が早かったためか、苦労している子どもたちもいた。2回ゲームを行ったが、「もっとやりたい」という声の中、授業は終わった。

(2) HRTとボランティアALT


小高原小 4年 HRTとボランティアALT スポーツ好きですか○×△

授業の様子

(1)    AETのアンディさんにアメリカで人気のあるスポーツについて尋ねることから授業が始まった。本時は、8時間単元の1時間目にあたり、4時間の英語活動授業と4時間の調べ学習の基点となる授業で、直接外国人から人気のあるスポーツの説明をうけることで、興味を喚起していた。(国際理解的要素)

(2)     表現の導入の場面では、HRTAETJTEAETなどペアを変えて目標表現を何度も聞かせる場面をうまく作っていた。

(3)     表現を覚える場面では、チャンツ用のカラオケCDを用いてうまくリズムをふんだドリルが行われていた。音楽を用いての練習であるので、いきいきと元気よく発音する姿が見られた。

(4)     スポーツ好き嫌いクイズでは、AETDo you like baseball?などの疑問文に反応し、Yes, I do.=○、No, I don’t.=×、So so.=△、I don’t know.=?の4つの場所に走って自己表現をさせたり、グループごとに元気よく答えたりと、いきいきとした活動が展開されていた。同じ表現の繰り返しであったので、後半元気さが減ってきたが、それでも楽しそうな顔をしてどの子も参加できていた。


(3) HRTと日本人ALT


日高小 5年 HRTと日本人ALT 調子はどうですか

授業の様子

(1)    英語の歌で授業が始まったが、動きを取り入れて楽しい雰囲気でのスタートとなっていた。日本人ALTとの出会いの場面では、ひとりひとりと握手をしてあいさつを交わしていた。まず始めにALTからアメリカの生活についての説明を英語でしてもらい、内容を確認していた。

(2)     本時の表現How’s it going?の返事であるI’m great (OK, tired, hungry).など絵カード使って導入していた。リズムチャンツのCDを利用してのドリルで、リズムを聞いたとたんに子どもの反応がよくなった。チャンツでの練習が予定より少なくなってしまったので、少し残念であった。楽しみながら何度も発音できるドリルの工夫をしていきたい。

(3)     メインの活動は、「神経衰弱に似たカードゲーム」であった。ここでも準備されたカードには子どもたちは生き生きとした表情を見せた。ゲームの力の大きさを感じる場面であった。ゲームをどう言語使用の場面(ドリル)として扱っていけるかがポイントだと感じた。前段階で用いたチャンツのリズムで会話文を発音している者もいて、チャンツドリルの効果を感じた。途中でチームペアを変えて二度行うことができ、効果をあげていた。


(4) HRTのみ(ビデオ)


小垣江小 6年 HRTのみ(ビデオ) どこに住んでるの

授業の様子

(1)     会話文の導入には担任と子どもが演じてみせたり、他の先生の協力を得て、何度も繰り返し、違った単語を用いて導入することできていた。子どもたちも興味をもってその演技を見ることができていた。

(2)     会話の導入( Where do you live? )のあと、NHK「えいごリアン」を15分間視聴させていた。「えいごリアン」では、繰り返し基本会話文が発音される。英語らしい発音が強調され、さまざまな状況で使われる基本会話文が自然に耳に残るような構成になっているので、非常に効果的であると感じた。

(3)     ドリルの場面では、単語カードを利用し、ウッドブロックのリズムにあわせて、何度も繰り返し発音練習を行っていた。ポイントとなる発音指導もあり、子どもたちも集中してドリルに参加できていた。ウッドブロックを打つのも子どもにやらせるなど、各所に子どもたちを活かす活動が工夫されていて、子どもたちとともに授業を作っていこうとする授業者の態度が見られた。

(4)     メインの活動は、「ペアマッチゲーム」であったが、その前段階に4つのグループに分かれてのドリル的なゲーム活動もあり、子どもたちが随所に基本会話文に慣れていけるように工夫された授業展開ができていた。そのためか、最後のゲーム活動でも、どの子どもも生き生きと会話活動に取り組めていた。会話活動などの説明と指示も非常に的確であり、子供たちも何の迷いもなく活動に取り組めていた。教師の力量の高さを感じる授業であった。

(5) 刈谷市のALTとHRT


かりがね小 5年 刈谷市ALTとHRT オレンジ色の○ください

授業の様子

(1)     ALTの復習活動で授業が始まった。色と形の組み合わせのドリル活動であったが、音をジェスチャーで表しながら、まねをさせていた。リズムを体全体で表現させながらの復習活動で、単純なドリルが表現豊かに楽しみながら展開できていた。

(2)     グループでのリズムゲームで楽しみながら基本文をドリルすることができていた。十分全体での練習をした後、グループで輪になり、ひざをたたき手を打ちながらリズムをきざんで、基本文を言っていく活動で、子どもたちは楽しそうに活動に取り組めていた。子どもたちの様子を見て活動の時間を少し延長させたようだったが、よい判断であったと思う。

(3)     英語の歌The Shapes and Colors Chantを元気よく歌いながら、カードを指差す活動をしていた。英語のリズムを楽しみながら覚えたり、英語の正しい発音のインプットをしたりするうえで、英語の歌は重要である。多く聞いて動く場面をうまく作っていた。

(4)     メインの活動としてカード集めゲームが行われた。「大事なのはカードを集めることでなく、英語を使うこと。」とHRTの的確な指示がでて、子どもたちは一生懸命それまでに習った英語を使ってゲーム活動に参加していた。じゃんけんをして、自分の集めているカードをそろえるゲームで、全部そろったら黒板に名前を書いてゴールなのだが、ローマ字で名前を書かせ、それまでの学習(ローマ字の学習)を使っていく配慮がなされていて感心した。

(5)     まとめの活動もたいへんうまく行われていた。色と形を学習したので、日本とフランスの国旗を色ごとにばらして、学習した表現だけで、それらをクイズのようにして表現させていた。また、子どもたちの質問にも、「台形は英語でなんと言うの?」などがでて、本時の活動が子どもたちの興味喚起につながっていることを感じた。

(6) 刈谷市のALTとHRT


東刈谷小 4年 刈谷市ALTとHRT どの食べ物好き?

授業の様子

(1)     HRTとALTとのモデルスキットで授業が始まった。What food do you like?というALTからの問いに、I like サラダ.とHRTが答える。サラダの発音をわざと日本語っぽくして、ALTにわからないそぶりをしてもらいながら、子どもたちにサラダでなくてsaladと発音することを理解させようとしていた。教師が率先して英語を学ぶところを子どもたちに示すことで、英語を学ぶ楽しさを示しており効果的であった。

(2)     食べ物の単語ドリルでは、ALTがピクチャーカードを見せながらI like….と英文を何度も繰り返し発音させたが、HRTがカスタネットでリズムをきざみ、その軽快なテンポで子どもたちも調子よく発音を繰り返すことができていた。単調なドリル練習を、うまくALTが行い、HRTが良い形で協力できていた。

(3)     リレーゲームというゲームを通して、基本の問答文を何度も繰り返す機会を作り、さらに全員がALTと基本文を使って会話をする機会を作っていた。

(4)     メインの活動として食べ物ビンゴを行っていた。このゲーム活動は、基本の問答をしながらカードの絵を埋めていくもので、音楽が止まるごとに相手を見つけ会話をさせていく方法を用いたことでテンポよく整然とゲームが行えていた。HRTは、手助けが必要な子どものそばで活動を見守り、必要な手助けを行っていた。

(5)     最後に、本時に学習した基本文What food do you like?に本当の自分の気持ちで答えさせることでまとめを行っていた。I like banana. I like yakisoba.など子供たちの好きな食べ物名が答えられた。「私もそうだよ。」というときは、Me, too.と言うんだと説明があると、多くの子供たちが、Me, too.と叫びだしていた。自分の気持ちを英語で表す場面を作り、そこで必要な表現をさらに導入することで、本当のコミュニケーションが成立していたのではないかと感じた。