|
|
|
シカゴ マニラ プラハ イリノイ州ジュリエット 中国広州 マサチューセッツ州ヤーマス オハイオ州パタスカラ テヘラン(イラン) ヨーロッパでは都市景観が厳格に規制されているところもあり、マクドナルドのデザインチームはデザインを既存の建物に調和させるため特に厳しい仕事を科せられる。ドライブインビジネスが王様、という米国では店鋪設計ははるかに簡単にシステム化出来る。 |
マクドナルドの元建築コンサルタントによると、「マクドナルドでは全体のデザインを見るということは行わない。」店鋪のそれぞれの部分は、会社のそれぞれの部分から来る。「フードサービスの担当者がおり、広告宣伝の担当者がおり、地元のフランチャイジーと妻がいて、この人たちはカーテンを吊るしたり竹を植えたりする、さらにプレイグラウンドのデザイナーがいる。」設計チームはそれからこうしたコンポーネントを、店鋪の従業員がビッグマックを組み立てるように組み立てるのだ、という。
「設計にあたって我々は地域の事情を常に考えなくてはならない。」とマシアスは言う。「座席数も違うし、駐車台数の要求もある。広告条例が違うこともあるから看板が違うこともあり得る。しかし見てもらえば同一性という理想が解ってもらえるだろう。我々は決して黄色いアーチをあきらめることはない。」マシアスと彼のチームは標準的な店鋪であれば不動産マネージャーに12から15の店鋪設計案を提示している。
それ以降、独立型店鋪のデザインはアルプスの山小屋からレンガの箱に至るまで拡がった。デザインチームは同時に店鋪をショッピングモール、動物園、空港、事務所ビルといった広い範囲の特別な状況に適応させる仕事もしている。「プレイランド」と呼ばれる遊び場が規格スタイルとして店鋪に付け加えられている。全米の8,000ケ所に子供だけでなく、その延長で親の財布まで引き付ける様デザインされたこうした遊び場がある。
「我々のフランチャイズに入る経営者の多くは建物のデザインに過大な関心を示します。」と言うのはマクドナルドのレストラン統合改革グループの上級マネージャーのジョン・ライナートセンだ。「我々はフランチャイジーに起業家精神を持って欲しい。しかし我々にはブランドを貫く明確な筋が必要なのです。看板・グラフィックといったデザイン・カテゴリーでは同一性を保つことが必要です。」
イリノイ州マウントプロスペクトのオーミラー/ヤングクイスト事務所 | |
マクドナルドの店鋪の半分以上-約16,200店鋪-は米国外にある。国外の店鋪は売上げの60%以上と利益の50%以上を生み出しており、最初の店鋪が出店してから25年以上経つ国もある。
ボノーのチームは中国では駐輪場、台湾ではバイク置き場、インドネシアでは従業員の礼拝室と、それぞれの市場の要求にあわせて懸命に働いている。しかしプロセスはアメリカ型モデルへの可能な限り最小の変更に止めることにある。
ボノーは外国の街から田舎に向かうと特別なスリルを感じるという。「気が付くと看板も無い、ラジオも無い、テレビも無いところに来ているんだ。小さな子供がいて英語が解らない。子供は私の指輪を見て、私に言うんだ「マクドナルドだっ。」 |