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2007.9.17
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中心市街地をうろついていると、実に様々な言葉が耳に飛び込んでくる。何語だかさっぱり解らん言葉もあるけえが、どこの言葉だか想像してみるのも楽しいもんだ。 英語、ポルトガル語、タガログ語、中国語、スペイン語、韓国語、インドネシア語、パキスタン語、タイ語、ロシア語、シンハリ語、タミル語、ネパール語、こん前は有楽街を歩いとったら,向うから派手なジャンパーを着たパツキンの女子高生らしいのが歩いてきて,「そんでさあー,私がゲンツキなら乗れるっちゅーの知ってるくせに、アンニャロー・・・」チュって,典型的な遠州ヤンキーのしゃベリ方をしてるもんで,ひょいと見たら頭がパツキンなのはええけーが、顔がロシア系だったもんで、どビックラこいた。 何が楽しいかっちゅうと、共通語は遠州弁なんだいね。どこの言葉だか解らん言葉で話し掛けられたら、胸を張って遠州弁で返事をしてやりゃあええだ。「やらまいか」で大分認識されるようになった遠州弁だけえが、ここらへんでもうちっと遠州弁を世界中に羽ばたかせてやってもええと思う。 商売人の大阪弁とか、民謡歌手の東北弁が流行っとるようだけえが、「ものづくり」ならやっぱし遠州弁ちゅうのを世界標準にするのはどうだいね。明治からこっち、お国の指導で「外国文献を翻訳して文明開化」っちゅうのが、日本の近代化のやりかただったけえが、遠州人はそんなことばっかしやってりゃあせんで、自分らで工夫して世界標準にしちゃったっちゅうのが、結構あるじゃないだか。 世界モトグランプリなんか、市内のメーカーと遠州生まれのメーカーがあっちこっちへ行ってやってるだで、すぐにでも遠州弁で制圧できるじゃないだか。木工用NC加工機なんかも市内メーカーが世界中で張り合ってる様だし、高柳先生の「いろはのイの字」も東大名誉教授にノーベル賞を取らいてやるぐらいの、世界の先端技術に育っているじゃん。織機も楽器も面状発熱体もアルミホイルも遠州弁で開発されたじゃないだか。 西部劇の幌馬車みたいなアメ車より、「遠州浜松広いようで狭い、横に俥がニ丁立たん」ちゅう浜松の狭い道で育った軽自動車の方が、省エネだけでなし世界中の狭い道を走るにゃ便利だっちゅうこんで、大きい車ばっかし作って来たメーカーまで、軽自動車みたいなのを作る様になったずら。 こんまえはブラジル人の子供が、日本語が分からんもんで学校行くのが面白く無いで、内緒で工場へ行ってるっちゅうテレビをやってて、ああ勿体無いと思った。学校の先生は「児童福祉」と言うけえが、これからの日本の産業振興を考えると、日本語が分かる人間を育てるのは「児童福祉」どころじゃない、物凄い重要なことじゃないだかと思う。 中国人は人口が日本の10倍で、世界中どこへ行っても中国語の分かる人がいるだね。これから中国の近代化・工業化が進んで、国際競争が激しくなった時、ものづくりの現場で日本語が分かる人を増やすのがどれだけ重要か、ちっと考えりゃあ分かるら。教育基本法じゃあ、中学生に国語は教えるけえが、日本語は教えんちゅうなら、遠州人が金を出いて遠州弁を教えりゃあいいと思う。世界中のものづくりの現場で遠州弁が共通語になりゃあ、こんなええこたあ無かんずら。 思い出いたのはシアトル行きの飛行機の中でとなりに座った「アメリカへコンピュータを売り行く。」ちゅう白人青年と話をしとったら、そいつががいきなり 「ボクの英語、おかしく無いでしょうか。シンガポールの生まれ育ちなんで、お前の英語は中国語臭い、と言われるんですが。」ちゅうもんで、未だにLとRの区別が付かん俺は 「おんしゃアメリカへ英語を売りい行くじゃないだら、コンピュータを売りい行くなら、そういう英語の方がハイテク・アジアっぽくて、売れるに。」と言ってやったら、ちっと安心したような顔をしとった。 |