Mansion

もともと”Mansion”なる言葉はローマ時代の都市住宅に端を発しているようだ。「一度建てた建物は、この世の終まで使う。」という欧州では、まあ骨董品のお城だ。

英国における第二次大戦の戦災復興は、ビクトリア時代の5階建てに倣って進められ「超高層は途上国向き」とされて来たが、ロジャース卿を長とする”UrbanRenaissance Task Force”は「何でもアリの東京が羨ましい。」という最終報告書を出している。「都市再生本部」というのは名前まで”UrbanRenaissance Task Force”のパクリなのだ。

都市再生に向けて



Pimlico District
London SW1V 3AS,
United Kingdom

Mansionが米国に渡ると敷地10万坪以上、床面積500坪以上の戸建て住宅となる。ニューヨークのアッパーステートには大統領やら鉄道王のマンションの並ぶ所があるので、参考になろう。鉄道王のマンションには専用駅があり、マンションでパーティーをやる時には特別列車を出すのだ。



Vanderbilt Mansion
NY, USA

National Park Service



ヤンキースタジアムへ向かう電車の両側に聳える「超高層マンション」は英語にすると”HighRise Apartment”となる。

悲惨なのは昭和初期の日本と似た様な、軍事政権のノリで首都改造をやってしまったソウルだろう。李明博さんは日本軍に倣ったかどうかは知らないが「ロームシャ」を中東へ売り飛ばして財を成した人だけに、都市改造も凄まじい。元々湿度が高く、難しい場所だったソウルは「超高層九龍城」の如き瘴癘の地と化してしまった。


瘴癘の地

浜松には松城アパート・名残アパート・亀山アパートという、良いネタがあるのだから、これらをちゃんと再生すれば、日本の都市住宅史に1ページを書き込むことが出来るのだが。

しぶちんのオサム君に「松城アパートは密度が低すぎるから。超高層で再開発をするのが宜しい。」と吹き込んだ馬鹿がいるそうだ。もう少し都市の将来を考えたら如何であろう。

ことは浜松に限らないかもしれないが、浜松が一番元気だったのは昭和20年代、という感じがする。昭和30年頃、市内にポンポンのブランドメーカーが数十社あったそうだ。地方都市が元気なのは国家統治機構が茫然自失しているとき、というのをどうにかしてもらいたい。

市営名残アパートは、そうした「浜松が一番元気だった時代」の名残なのだ。

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