WWFJの会長羽倉信也氏が、汐川干潟にいらっしゃいました。6月ということで、シギやチドリはすでに繁殖地に旅立った後でしたが、汐川干潟周辺でこの春生まれたカワウやアオサギを御覧になりました。
視察の目的は、汐川干潟をラムサール条約登録地に指定するよう地元の自治体に要請です。
[田原町長]
- ラムサールの前提としては特別鳥獣保護区の指定は欠かせない。しかし、この指定は、地域住民にとってよろしくない(制限行為:環境庁長官の許可事項)。
- 干潟の形状変更:地元が昔から行っている治水の澪濠り禁止。
- 生物の捕獲禁止:アサリが採れない。ハゼが釣れない。
- 船舶の停留禁止:船をつないでおけない。通れない。
- 汐川干潟が重要な野鳥渡来地であるという認識はもっている。
- 田原町の基本計画にも汐川野鳥園構想を出している。
- 重要な野鳥渡来地。埋めてどうかしようという気はない。
- むしろ、もっと綺麗な海にしたい。伏砂すればよいと思う。
- 結論としては、鳥も大事だが人も大事。どちらにもよい美しい海にしたい。昔の干潟をしるものには、今の状態は汚すぎる。確かに干潟で生計を立てている町民はいないと言ってよい。問題はそこではない。ちょっといじる、ハゼをつる、で環境庁長官許可などというのは、地域の生活文化を大いに制限するもので、とてもではないが受け入れられるものではない。地方分権で町長 権限にして欲しい。
[豊橋市村田助役]
いきなりラムサールで面喰らったようです。(環境保全課に調査が指示された)。
*汐川干潟は、これまでずっと孤立したサンクチュアリ(聖域)ではなく、地元の人々の憩いの水辺として存在してきました。これからもそうありたいと私たちは思っています。そのためには、特別鳥獣保護区として法律でがんじがらめにされたくはありません。しかし、ラムサール条約登録湿地として、干潟の生態系をよりよい方向に改善し、干潟を訪れる鳥たちを保護していって欲しいと思っています。この矛盾をどのように解決していけばよいのでしょうか?
たとえば、琵琶湖などは、どのように対処しているのか調べようと思っています。