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イベント情報

汐川干潟の写真展

場 所 田原図書館 1階 
日 時 8月13日(土)〜25日(木)で、月曜は休み
時 間 平日 10時から19時
    土日 10時から15時
入場無料
小規模な写真展ですが、鳥の写真はきれいです。
主催 田原市図書館

田原市図書館は、汐川沿いにあります。新田原橋の北東。
ショッピングセンター「パオ」向かい。田原文化会館や総合体育館と同じ所です。

問い合わせ先 eriko★tcp-ip.or.jp (★を@に変えて送って下さい)

干潟の地図


What's new?
2004年

台風の後(10.13)

次々と上陸する台風。地元に大きな被害をもらたしはしなかったけれど、干潟は流れ込んでるゴミであふれそうです。

干潟を訪れる多くの人たちは、ゴミだらけで汚いところだと言います。でも、ちょっと待ってください。ゴミを出しているのは、私たちです。汚いからといって「干潟」を嫌わないでください。干潟に生きる多くの生き物たちには、何の責任もないのです。

ゴミの量は、多く、人力で拾い集めて何とかなるようには見えません。求められるのは、拾い集めることではなく、出さない仕組みを作ることです。これだけのゴミがあっても、アルミ缶はまったく見当たりません。アルミ缶は、お金に替わるからです。ペットボトルにも販売の時に10円なりなんなりを上乗せして販売し、回収時にそのお金を払い戻す仕組みができていれば、ゴミとなって流れては来ないでしょう。

干潟に堆積しているゴミは、もはや地元の環境保護団体や小中学生に拾わせて何とかなる量を超えていると思っています。

大雨の後(10.5)

昨日の大雨(約202ミリ)で、干潟周辺は水浸しです。水田と水路の水面の高さはほぼ同じ。潮の引かない小潮の時期であり、紙田川や汐川、蜆川など流入河川の水位も高く、ポンプを使っても干潟へ水を放出できない状態でした。

紙田川浚渫工事(7.18)

紙田川河口の国道259号から湾岸道路の下までの所(愛知県の管轄)で、浚渫工事が始まります。工事期間中(7/20〜11月下旬)は、紙田川の堤防が通行止めです。

この工事で流出する砂によって、紙田川河口の干潟(湾岸道路の海側、木材港)が、また大きくなり、近い将来、干潟部分を浚渫しなくてはならなくなるのではないかと心配しいます。

浚渫工事は、鳥のいない時期にやって欲しいのですが、ちょうどそれが河川工事ができない梅雨の時期に重なるので、できるだけ工事をしなくても良いように考えて河川を管理して欲しいです。

境川工事中(2.19)

汐川干潟は、豊橋市と田原市にまたがる干潟です。豊橋市と田原市の境に小さな小さな川があり、その川に沿って両市は分かれています。市の境を分ける川にもかかわらず、普通に手に入る地図には、その川の名称は書いありません。でも、名前がないと困るので私たちは、1970年代からずっと「境川」と呼んできました。

近頃になって豊橋市では、この川を「切畑川」と呼び、田原市では「江縄川」と呼ぶことがわかりました。実質的には30センチぐらいしか川幅がないにもかかわらず、名前は3つもあります。

この境川で現在工事が行われています。川そのものの工事ではなく、川の両岸にある道(豊橋市の河川課が工事しているので、行政の扱いとしては堤防なんでしょう)の幅を広げて、舗装する工事です。259号線を挟んで南側の工事が主のようですが、ついでに北側(干潟に近い方)でも工事が行われています。

この工事で追い出されたクサシギは、干潟のアシ原の方で暮らしています。工事は、3月末まで。

未来に残したい日本の自然100選「汐川干潟」

朝日新聞が、創刊125年を記念して「未来に残したい日本の自然100選」と言うビデオを作りました。その6巻に汐川干潟が登場します。夏に撮ったので、鳥の姿は多くありませんが、干潟で活動するカニの姿がとても良く映っています。取材に協力したので、この巻だけもらいました。巻ごとのばら売りはしていないようです。

愛知県内では、汐川干潟と葦毛湿原(いずれも豊橋市)が選ばれています。豊橋って良い所なんだね。

オジロワシ飛来(1/10)

1981年以来、久しぶりにオジロワシが飛来しました。若鳥なので、尾羽は、少ししか白くありれません。一見、トビみたい?いえいえ、ずっと大きいので見応えがあります。(写真は、いずれも第1発見者・坂田樹美氏の撮影)

2月11日には、蜆川河口で拾った?大きなボラを食べながら、優雅に飛んでいました。


2003年

コグンカンドリ飛来(9/14)

宮古島から朝鮮半島に上陸し日本海を北上した台風14号。渥美地方は、ほとんど影響を感じなかったのですが、遠州灘は荒れたのでしょうか!?汐川干潟にコグンカンドリが飛来しました。コグンカンドリは、伊良湖岬など外洋に面した海岸では、姿を見る機会も多いのですが、三河湾と言う「内湾」の中のもう一つの「内湾」にあたる汐川干潟では、大変珍しい鳥です。

三河湾内は、数え切れないほどのオオミズナギドリとアジサシ類、特に馬草海岸にはオオアジサシが60羽ほど入っていたそうです。

カラフトアオアシシギ渡来(8/22)

カラフトアオアシシギの若鳥が飛来しました。カラフトアオアシシギは、1000羽しかいないと言われている世界的な絶滅危惧種です。

名前に「アオアシシギ」とつきますが、くちばしが太く上に反っていて、足は短め。あまりアオアシシギには似ていません。エサの取り方もアオアシシギとは違っていてソリハシシギに似ています。汐川干潟では、2000/08/30〜9/10にも記録されています。

緑色のフラッグをつけたキアシシギ渡来(8/22)

緑色のフラッグは、オーストラリアのクイーンズランド洲南東部でつけられたものです。同一個体と思われるキアシシギは、1997/8/26、1998/5/9、1999/5/9、2000/5/5、2000/8/14、2001/8/23、2002/8/11と今年の計8回観察されています。

写真展&お話の会(7/24〜8/3)

田原図書館で山形則男「汐川干潟り鳥たち」写真展が開催されました。8/3には、山形氏と汐川干潟を守る会代表・小柳津弘によるお話の会も開催されました。参加者約50名。

会場でお願いしたアンケート(回答者名)によると来場者の居住地は、豊橋市21名、田原町6名、赤羽根町2名、渥美町2名、東三河4名、西三河7名、尾張3名、県外3名。この企画を何で知ったかと言うと問いには(複数回答)、東三河野鳥同好会の会報21名、汐川干潟を守る会の会報10名、西三河野鳥の会の会報2名、友人に聞いて6名、ポスター4名、ホームページ1名、新聞1名、雑誌Birder4名。

第5回ひがたで遊ぼう!開催(5.25)

今年も「ひがたで遊ぼう!」が開催されました。約100人が参加。地元の章南中学校の1年生がたくさん参加してくれました。

「じっくり見る。さわってみる。かくれた命を発見」を合い言葉に干潟の生き物を探しました(photo)。干潟にはいろんな生き物がいることと、生き物たちはそれぞれがつながって生きていることを実感してもらえたと思います。

参加者のみなさんには、ひがたに打ち寄せられたペットボトルなどのゴミも拾ってもらいました。

中国から来たズグロカモメ(2.19他)

赤フラッグ付きスグロカモメを確認
ズグロカモメ(Saunder's Gull, Larus Saundersi)は、繁殖期には頭が黒くなる小型のカモメ。ユリカモメに似ている。東アジアの海岸の数カ国の海岸にだけ分布する個体数の少ない珍しい鳥で、IUCN(国際自然保護連合)のレッド・リストでは "Vulnerable" にランク付けられている。環境省のレッドリストでは、絶滅危惧K類。

今回汐川干潟で見つかったズグロカモメ赤5A、赤5Lは、2002年6月19日に中国の遼寧双台河口国家級自然保護区でカラーフラッグをつけられたもの。

夏には、中国に渡り沿岸で繁殖(注1)し、冬になると日本などの干潟で越冬する。国内での越冬地は、北九州から有明海沿岸を中心とした西日本。本州では、限られた干潟に少数が渡ってくるにすぎない。汐川干潟は、東日本で定期的にスグロカモメの確認できる貴重な場所。2002-2003年冬は、7羽が越冬した。

日中共同調査(注1)が1996年から実施されている。調査は、繁殖期には中国の遼寧双台河口国家級自然保護区(遼寧省盤錦市)で、越冬期には九州を中心とした西日本各地で行なわれた。遼寧双台河口国家級自然保護区では、1996年から毎年6月に、繁殖コロニーで、成鳥数のカウントと雛・成鳥へのカラーフラッグの標識装着が行なわれた。

赤5Aの記録
2002/11/23  田原町4区埋立地
2002/12/01 田原町4区埋立地
2002/12/06 田原町4区埋立地
2003/02/19 汐川干潟
2003/03/01 汐川干潟
2003/03/20 汐川干潟
2003/03/23 汐川干潟
2003/04/13 汐川干潟

赤5Lの記録
2003/03/01  汐川干潟
2003/03/20   汐川干潟
2003/03/23   汐川干潟

注1 これまでに確認されている繁殖地は、中国の渤海沿岸4ヶ所と黄海沿岸2ヶ所のみ。

注2 日中共同調査は、北九州市、北九州ズグロカモメ研究会、山階鳥類研究所、WWFジャパン、中国遼寧双台河口国家級自然保護区管理処、遼寧省林業庁野生動植物保護処、中国国家林業局鳥類環志中心で行われている。


2002年

蔵王山に風力発電(2.7)

蔵王山に風力発電装置が設置されました。流行らない(土産物屋はもうつぶれちゃったのか?)観光施設に電気を送るためだそうです。朝日新聞によるとこれが「環境自治体」なんですって!田原町もセンス悪いけど、朝日新聞も全国紙なのにこんな評価しかできないのか?

蔵王山は、田原町を代表する美しい山でした。観光施設ができてすっかり景観が悪化しただけでなく、今度の風車で最悪。

風力発電は、環境に優しいと言われてあちらこちらで流行っているけど、よく考えて見てください。風の強く通る所は、大昔から渡り鳥たちが利用してきたことを。まして、渥美半島は、数多くの渡り鳥が通過する国内でも有数の場所です。彼らの通り道に邪魔をするように建造物が建つとどうなるかを考えなかった?これが「環境自治体」のすること?

私たちは、あらゆる資源を自分たちだけの都合で利用してきました。そして、風もまた自分たちだけのものにしようとしています。

しかも、たいして利用されているとは思えない観光施設に電気を送るためだけに。建築費だって1億5千万かかっているのに。田原町はお金持ち自治体だから、そんなはした金どってことないかもしれないけれど。

最初から、観光施設を作らずにきれいなトイレがありさえすれば良かったのではありませんか?そうすれば、電気代もたいしてかからないし、電気代のために風力発電装置を設置する必要もなかったはず。

一度、蔵王山に登って周りを眺めてください。眼下の海は、富栄養化が進んだ赤潮、青潮の海。海を埋め立てて作った埋立地は、売れないままでただの草むら、単なる土砂捨て場になっているに過ぎない。山麓は、住宅地と化して山の緑はけずられ、連なる山々も削り取られてどんどん姿を変えていく。増えるのは、ゴミばかり。蔵王山から見る景色は、私たちに日本の地方が金儲けのために何を失ってきたかをはっきりと見せてくれます。


2001年

紙田川河口にアゴヒゲアザラシ(3.1)

紙田川河口にアゴヒゲアザラシと言う珍しいアザラシが迷い込みました。昨年秋から伊勢湾、三河湾周辺のあちらこちらで目撃されているそうです。

アゴヒゲアザラシは、日本で見られるもっとも大型のアザラシで本来の生息域は北極圏だそうです。7/21の朝にも目撃されています。

三河湾で貝毒発生(2/19-3/20)

三河湾内のアサリから貝毒が検出されて、愛知県は三河湾沿岸の漁業協に出荷の自主規制を要請しました。

貝毒は、貝の体内に「アレキサンドリウム・タマランセ」と言う植物プランクトンが蓄積したことによっておきます。今回見つかった毒素は、アサリ1個あたり規制値の数倍から数十倍で、大量に食べると人間の神経に作用して死亡することもあるそうです。

普通このプランクトンは、3月から5月の水温が8-10度になる頃に出現するのですが、今年は水温が5-6度しかない2月から大量に発生し、被害をもたらしました。発生の原因は不明。愛知県の水産課に問い合わせたところ、例年ならこの期間中に三河湾全体で3000トン(9千万円相当)の水揚げがあるそうです。


2000年

汐川干潟に関する中日新聞の記事(11/4)

11月4日中日新聞(地元の最有力紙)「田原町“及び腰”保護団体と対立汐川干潟のラムサール条約登録」と言う見出しの記事が掲載されました。内容は、汐川干潟を湿地を保護する国際条約「ラムサール条約」に登録するかどうかをめぐって、田原町と自然保護団体が対立していると言うものです。

地元自然保護団体って、汐川干潟を守る会のことかしら?私たちって田原町と対立してたっけ?このような記事が出て田原町の人たちも驚いたでしょうが、私たちもビックリです。

20年以上前から汐川干潟を守る会は、汐川干潟の保全対策の一環として「ラムサール条約登録」(と言うより、鳥獣保護区にして欲しい、あるいは何でもいいから埋め立てないと言う法律的な裏付けが欲しい)と言ってきました。そのことは田原町も十分承知していますし、また私たちも「簡単にはできない」と言う田原町の言い分を理解しているつもりです。今この時期にこのような記事が載る必然性がどこにあるのかさっぱりわかりません。近いうちに「汐川干潟保全検討会議」の報告書ができるはずなので、それに関係しての記事?

「汐川干潟・地域シンポジウム」開催

9月3日(日)午後1時から田原町文化会館ホールで「汐川干潟・地域シンポジウム」開催されました。120人を越える参加者に様々な分野の7人の専門家が、汐川干潟に関わる講演をしました。

カラフトアオアシシギ渡来(46KB)

8月30日、汐川干潟・境川河口にカラフトアオアシシギが渡来しました。1992年9月5日以来、記録を取り始めて5回目の出現です。カラフトアオアシシギは、数の少ない珍しいシギの1種で、マレー半島に越冬地のあることが確認されています。今回、飛来したものは、今年生まれた幼鳥だと思われます。(写真は、角村建一さん)

夏休み・汐川干潟観察会開催

7月30日午前8時より、汐川干潟観察会が開催されました。市民約100名が参加し、干潟の生き物を観察したり、干潟に関するクイズをして、干潟の生き物や三河湾について考えました。

カラシラサギ(6/25)

汐川干潟にカラシラサギが飛来しました。カラシラサギは、コサギによく似た鳥です。朝鮮半島や中国大陸に渡来する鳥で、国内では対馬(長崎県)、舳倉島(石川県)などのような日本海に浮かぶ離島では毎年観察されてますが、本州ではとても珍しい鳥です。汐川干潟では、1993年5月12日以来の記録となります。(写真は、角村建一さん)

「汐川干潟保全検討会議」設立(5/9)

「干潟」は、諫早干潟の締め切りや藤前干潟埋め立て中止などを経て、やっと一般の市民にも知られる存在となってきました。このような情勢の変化の中で、2000年5月9日豊橋市と田原町は、共同して「汐川干潟保全検討会議」を設立しました。

設立の目的は新聞報道によると、「干潟の社会的価値が一般の市民の間でも評価されるようになった。そこで、汐川干潟の保全について豊橋市と田原町が同一の立場で検討することは、各々のまちづくりのうえで意義深く、双方の市民に大きな利益を供するであろう。汐川干潟に、多くの人が深く関わってきた歴史をふまえ、人と自然の真の共生をここで実現できるよう、十分に検討していきたい」とのことでした。

 汐川干潟を守る会では、これまで長きに渡り、汐川干潟を生き物や人と人とのつながりや様々な面から検討する「干潟委員会」の開催を行政に働きかけてきました。ここにきて、漸くその願いがかないました。  今後は、この検討会議でどの様な話し合いがもたれていくか、注意深く見守っていきたいと思っています。

イナバヒタキ渡来(4/30)

国内で見かったサバクビタキ類の中でもっもと珍しいと言われているイナバヒタキが、境川河口の堤防上で観察されました。堤防上から谷熊新田に移り、再び堤防に戻った後、福住新田で採餌していました。成鳥、雄の夏羽で目先から続く過眼線は黒くくっきりとしており、眉斑の白と対照的で、はっきりとした顔つきでした。嘴は太めで長く、尾の逆T斑も太くてハシグロヒタキとの違いがよく分かりました。残念ながら、わずか一日でいずこへか姿を消してしまいました。イナバヒタキは、汐川干潟で観察された252種目の鳥となりました。

1999年

ヘラシギ(37KB)(10/11)

久しぶりにヘラシギが姿を見せてくれました。幼鳥のようです。紙田川の河口にある干潟でトウネンと一緒に餌をついばんでいました。終認は、11/3夕方でした。(写真:角村建一)

コシャクシギ(4/21)

4/21、杉山新田でコシャクシギを1羽見つけました。今年は九州を中心にコシャクシギが多く観察されています。汐川干潟でも、4/24には豊島新田で別個体が1羽観察された後、4/26には3羽となり、翌27日には4羽となりました。(写真:角村建一)

アサリの大量死(3/5)

杉山新田の沖でアサリが大量に死亡していました。他の生き物にどの様な影響があるのかは、よく分かりません。少なくともオキシジミとオオノガイは、生きていました。アサリ死亡原因は、愛知県水産試験所で調べているそうです。

オーストラリア一行が来訪(1/21)

1月18日〜20日、名古屋市内で、オーストラリア、フィリピン、 マレイシア、香港、日本の政府関係者とNGO(WI、WWF等)による「アジア −オーストラレイシア地域・シギチドリ類渡来地ネットワークWG会議」が開催さ れました。

その帰りに、AWSG理事で当会議の議長マーク・バーター氏、オーストラリア環 境省のトム・スコットニー氏、WIオセアニアのダグ・ワトキンス氏、WWFJの 東梅氏が、豊橋市の寺本助役と山田保健環境部長を表敬訪問しました。その後、バ ーター、スコットニーの両氏は、汐川干潟を視察し、大変感心されていました。

赤潮発生(1/18)

汐川干潟に赤潮が発生しました。すくい採って顕微鏡で調べたところ、渦鞭毛藻類のヤコウチュウ(約100倍の顕微鏡写真)に似ています。(約150倍の顕微鏡写真)富栄養化の進んだ三河湾では、一年中湾内のどこかで赤潮が発生しており、今では話題にもならなくなってしまいました。

仁皇川の工事(1/14)

小野田セメント工場と豊島新田の間を流れる仁皇川の河川付け替え工事が始まりました。工事現場は、汐川にわずかに残っているアシ原のすぐそばです。このアシ原は、貴重な巻き貝の生息場所です。アシを刈り取ったり、重機がアシ原を踏みつぶしたりすれば、巻き貝は死んでしまいます。そのようなことのないように田原町土木課の担当者に要請しました。

1998年

クロサギ(8/05)

谷熊新田のポンプ小屋付近の堤防の下へクロサギが飛来しました。渥美半島の太平洋、三河湾沿いではそんなに珍しい鳥ではありませんが(個体数は少ない)、汐川干潟では、1974年7月29日以来の記録です。

三河湾・子供シンポジュウム(7/22、7/26)

「三河湾のことを学習したり、船に乗って観察して、将来の三河湾をみんなで考えよう!」を目的として、小学校5、6年生を対象として開かれました。今年で2回目となります。
7/22には、三河港から、運輸省の観測船「しおさい」に乗って、豊川河口と三谷沖で海の透明度や酸素の量を測定しました。また、下船後採集してきた海水のCOD(化学的酸素要求量の略。海水に含まれる有機物を分解するのに必要な酸素の量で、海の汚れの指標となっている。)を調べました。
7/26には、下水道局の講堂でシンポジュウムが開催されました。汐川干潟を守る会では、講師として藤岡を派遣して、「三河湾の鳥と干潟の生き物」のお話をしました。主催は、豊橋市環境対策課。

ゴミ拾い実施(7.19)

三河湾が以前のようなきれいな海に戻るように、ささやかながらゴミ拾いをしました。拾ったゴミは、200キロ。農業資材と家庭ゴミがほとんどでした。

愛知県環境部、ウトナイ湖に視察(2.2)

愛知県環境部環境管理監兼自然環境保全室長の下村昇氏と同じく自然環境保全室補佐の桑島孝充氏が、北海道苫小牧市にあるラムサール条約登録湿地・ウトナイ湖に視察に行きました。
視察の目的は、藤前干潟と汐川干潟をラムサール登録地にという声が地元や環境庁からあるけれども、登録するとどういうメリットがあるのか。環境庁に施設を作ってもらえたり、保護事業に財政的援助があるのかどうかを調査するためとのこと。
これまで、干潟の重要性は充分理解していると言うだけだった愛知県もようやく重い腰をあげたのでしょうか?何らかの動きがあるのは、とってもありがたいことですが、周りがうるさいから視察には行ったけれど・・・で終わっては、貴重な税金を使ってのパフォーマンスにしかすぎません。私のようなごく平凡な市民にはお役人の考えてることって「?」です。藤前干潟や汐川干潟がラムサール条約登録地となるように本当に努力するつもりなのか、それともそうする姿勢を見せただけなのか、ちっともわからないのです。「環境を重視する愛知県」と言うお題目を唱えるだけでなく、今後どの様な方針を持ち行動をとっていくのか、県の動きを注意深く見守りっていきたいと思います。

水路に大シジミ(2.1)

浦沖新田及び愛三新田の水路に巨大なシジミがいます。日本では、シジミガイの仲間は、淡水産のマシジミ、汽水(海と川の水が混じる水域)産のヤマトシジミ、琵琶湖特産のセタシジミの3種が生息しています。3種ともいずれも食用になりますが、普通に魚屋さんで売っているのはヤマトシジミです。
水路で見つかった大シジミは、マシジミです。普通、マシジミは、3〜4センチぐらいで、水路のシジミは、6センチ近くもありマシジミとしては、特大と言えましょう。こんなに大きくなったのは、生息地の水に含まれる化学物質に秘密があるのだそうです。現在、豊橋市立自然史博物館の松岡学芸員が研究中。

トモエガモ出現(1.11)

蜆川河口にトモエガモの♂がやってきました。過去の記録を見ると1986年の2月以来となります。汐川干潟周辺でも70年代〜80年代の前半にかけては、ほぼ毎年記録がありますが、近頃はなかなか見ることのできない鳥になってしまいました。環境庁のレットデータブックでは、希少種に指定されています。

1997年

ナベヅルが渡来(12.4)

田原新田(ショッピングセンター「パオ」の横の田圃)にナベヅル(成鳥2)が来ました。汐川干潟の後背地でナベヅルが渡来するのは、1995〜1996年の冬以来です。ナベヅルのような大形の鳥は、とても神経質で臆病なので、不用意に近づくことなく暖かく見守りましょう。

オオハヤブサ?を発見(11.30)

豊島新田で非常に色の黒いハヤブサを見つけました。ハヤブサ(Falco peregrinus japonensis)のように白い部分(頬や下尾筒)がなく、全身が暗褐色で、胸から腹にかけては薄い暗褐色の斑があります。文一総合出版の「日本のワシタカ類」351ページの亜種オオハヤブサ(Falco peregrinus pealei)の写真(1988年愛知県幡豆郡一色町で撮影された)によく似いてます。591ページの解説によるとオオハヤブサは、アリューシャン列島からアラスカ南部、北アメリカ沿岸、千島北部に分布し、オレゴン州からカリフォルニア、本州から斉洲島まで渡ってくるそうです。
今年の汐川干潟周辺は、小鳥類はとても少ないのですが、猛禽類は多く、オオタカ、ノスリ、チュウヒ、ハイイロチュウヒ、ハヤブサ、チョウゲンボウ、コチョウゲンボウを見ることができます。

愛知県が水質汚濁機構解明調査の調査結果を発表(11.28)

三河湾の浄化対策を進めている愛知県は、「水質汚濁機構解明調査」の結果を発表しました。昨年度は、中山水道などの沖の深い所の底質を調べ、今年度は、伊川津、汐川干潟(三区、杉山沖)、豊川河口、一色などの浅い地点の底質を調査しました。
調査の目的は、平成12年度に行う水質浄化目標を見直す際には、干潟等の水質作用を組み込んだ目標にするためです。愛知県の水質対策課に調査結果の資料が欲しいと請求しましたので、資料が届きしだい、より詳しい内容をお知らせします。

谷熊新田の産廃不法投棄業者の告発(11.28)

谷熊新田の養鰻池跡に埋め立て処分の許可が1994年11月に失効していたにもかわらず、相変わらず投棄していた業者が告発されました。不法投棄場所の真下には、水路があり水路の水は堤防の水門を開けて汐川干潟に流しています。
これまで干潟の生物や鳥に目に見えるような被害はありませんでしたが、汚染物質が底泥に蓄積されている危険もあるので、田原保健所に水路の泥と水、水門付近の干潟の泥と水、底生生物の分析調査を要望していきます。汐川干潟は、すでに漁業権を有する漁業者はいませんが、アサリ採集業者(県内各地からやってくる)や地元の人々がアサリ、カキなどを採取して、販売あるいは家で食べています。アサリやカキなどに有害物質が蓄積していないかとても心配です。

スナメリ漂着(11/16)

杉山新田の沖にスナメリが漂着しました。体長は、1.1メートルぐらいです。幼鯨は、0.8メートル以下(生後10日以内)、成鯨は、1.6から1.8メートルぐらいあるそうなので、漂着したのは、若いスナメリのようです。また、乳房の入っている溝が見えるので、メスと思われます。
スナメリは、一年中三河湾内で観察することのできる小形の海獣で、湾内には、約1000頭が生息すると言われています。生態について詳しいことは分かっていませんが、余り大きな群は作らず(3〜5頭)、イワシやコノシロ、ネズミゴチなどの魚の他にタコやシャコ、エビなどの底生生物を食べているようです。沿岸性が強く、大きな移動をしないので三河湾のスナメリの群は、他の地域のスナメリとは遺伝的に大きな違いのあることが、近頃分かってきたそうです。

渡り鳥観察会&「三河湾・汐川干潟フォーラム」開催(8/2〜3)

渡り鳥観察会は、8月2日午前7時半より11時半まで境川河口で開催されました。参加者約80名。
秋の渡りが始まり、コチドリ、シロチドリ、ダイゼン、ケリ、メダイチドリ、キョウジョシギ、キアシシギ、アオアシシギ、ハマシギ、オオソリハシシギなどとともに、サギ類やカワウを観察することができました。

「三河湾・汐川干潟フォーラム」は、翌8月3日、午後1時から豊橋商工会議所で開かれました。220人を越える参加者を迎え、汐川干潟のラムサール条約登録やシギチドリネットワークに加盟する話を始め、シギチドリの渡りの調査等、汐川干潟の環境を様々な視点から語り合いました。

三河湾・子供シンポジュウム(7/16、7/22、7/27)

「三河湾のことを学習したり、船に乗って観察して、将来の三河湾をみんなで考えよう!」を目的として、シンポジュウムが開催されました。主催は、豊橋市の環境対策課(TEL0532-51-2285)。汐川干潟を守る会では、講師として藤岡を派遣して協力しました。

汐川だより16号発行(06.30)

汐川だより16号が発行されました。

オオメダイチドリが渡来(05.22)

オオメダイチドリは、主に秋に汐川干潟に立ち寄る種類のチドリで、春の渡りの時期に記録されることは滅多にありません。夏羽をじっくり観察する良い機会となりました。

発見!青いフラッグを付けたキアシシギ(05.14)

昨年見つけたキアシシギと同じように、左足に青いフラッグを付けたキアシシギを発見しました。このキアシジキは、北海道の風蓮湖でバンディングされたもで、二年連続の発見になります。ただの偶然なのか、あるいは、秋に風蓮湖で休息して南の越冬地に向かうキアシシギは、春に汐川干潟に立ち寄るとと言う渡りのルートがあるのでしょうか?シギチドリの渡りのルートを解明する上で貴重な発見だと思っています。

アメリカウズラシギが渡来(04.27)

杉山新田の田圃にアメリカウズラシギが渡ってきました。アメリカウズラシギは、秋に渡来することが多く、春に観察できるのは、非常に稀なことです。
全体の姿は、ウズラシギに似ていますが、ウズラシギのように頭のてっぺんが赤褐色になりません。また、胸の斑は、きっちりと胸で終わり、白い腹部との境目が明瞭です。このアメリカウズラシギは、ムナグロの群と行動を共にして、田圃で餌をついばんでいます。

ギンムクドリ飛来(04.02)

紙田川の河口にギンムクドリ♂1羽が飛来し、河口にできた干潟で、餌をついばんでいました。
ギンムクドリは、大きさはムクドリぐらい、本来中国東南部に分布する鳥で、国内では、与那国島などの沖縄南部の島で見らることはありますが、本州で確認されたのは、初めてのことです。このギンムクドリで、汐川干潟付近で観察された鳥は、251種となりました。

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汐川干潟を守る会(eriko@tcp-ip.or.jp)