=すこやかママクラブ=  家庭と学校の連携をめざして
すこやかママクラブとは        
本校では平成9年度、お母さんたちと意見交換したり一緒に授業に取り組んだりする「すこやかママクラブ」 という組織ができました。
 この申し出をしたのは,姫ちゃん自身ですが,「え?いいの?」っていうくらいすんなりとOKをいただきました。教頭先生も校長先生も本当に,必要以上の干渉もせずに,「堅苦しいと出る意見も出ないから」と,姫ちゃんに任せてくださいました。初年度は、全家庭から希望者を募ったところ,5名の方が参加してくださいました。
平成9年度の取り組み 平成10年度の取り組み 平成11年度の取り組み



   平成9年度
いのちの学習の授業を見ていただき、それをもとに意見交換をしました。保護者の立場からの意見は、大変参考になりました。とても前向き意見が多く出ることも、この会のいいところです。


  平成10年度

平成10年度は,20数台のコンピュータが導入され,コンピュータ室と保健室・職員室・図書室が校内LANで
ネットワークが構築されました。これを受けて,すこやか会議でも,コンピュータの活用について話し合ったり,お母さんたちに
コンピュータの研修をしていただいたり。
そして、この年から、「もっと積極的にかかわりたい」というお母さんたちの意欲を借りてゲストティーチャー(GT)として、授業に立っていただきました。(詳しくは「いのちの学習」のぺージで)
 
  平成10年度「すこやか会議」で取り組んだ授業実施内容  
6年生(12月) 「ほんとかな」=情報の選択=
4年生(3月) 「Growing up to be ........]」(二次性徴)

   平成11年度 
「先生、今のやり方じゃ、先生の負担大きいんじゃない?もっと、私たち自身で作りたいし、もっといろいろ、わたしたちに振ってください」・・・3年目を迎えた「すこやか会議」。初年度からこの会に参加して下さっているI・K・Aさんのことばでした。
 今年になって、お母さんたちのパワーが炸裂している。「わたしたちは、先生のように、教壇で上手に説明はできないけど、わたしたちのやり方で、授業を作りたい」という強い希望で、今年は、お母さんたちの寸劇と子どもたちが実際に「やってみる」ことができる授業作りに取り組みました。
 
平成11年度「すこやか会議」で取り組んだ授業実践内容
2年生(9月)
3年生(11月)
「さぁ、どうしよう!!!」=お外で変なおじさん編=
「さぁ、どうしよう!!!」=一人で留守番・電話編=
6年生(2月) 「わたしのルーツをさぐる旅」
2,3年生「さぁどうしよう」シリーズ
【事前の話し合い】
  
ここ数年,学区内で変質者の出没が多発しており,子どもたちの中にも,声をかけられたりあるいは,いたずら電話等の被害にあった子もある。とっさの対応ができるよう基本的な知識を教えていくことの必要性を,「すこやか会議」で話し合った。子どもたちが,自分の体と頭を使って参加できる授業方法を検討する中で,「寸劇」を取り入れる試みをしていくことになった。低学年の子どもたちには,ことばでの状況説明より,具体的な場面を「寸劇」という形で見せた方がより理解しやすいのではないか,という意見がまとまった。

【授業までの準備】
  日程調整や授業の流れについての打ち合わせや台本づくりを行った。寸劇部分の台本と劇に使用する大道具は,すこやか会議の委員で作成していただいた。授業予定日までに数回のリハーサルを行って,内容を検討した。  2年生の授業を9月に実施し,その問題点や改善点を何度も話し合った。その反省をもとに3年生の授業内容を検討し,台本と指導案の作成を行い,11月に授業を行った。

2年生の授業 3年生の授業
 【内容】
 2年生では,特に下校中や下校後の戸外での誘拐などから,身を守る方法 を寸劇を取り入れて指導した。
 ○知らない人と話すときの距離のとり方(互いの両手を広げたくらいの距離)
○・危険を感じた時の声の出し方(キャーで遊びの声と間違われる)
○犯人の特徴を見るポイントなどを寸劇で示し,子どもたちの理解を助けた。

 子どもたちは,実際に助けを求めるときの声の大きさを騒音計で測定したり,ロールプレイの中で声をかけられた時,どう対応するかの体験をした。
 3年生の授業では,子どもたちだけで留守番しているときの「電話での応対」について取り上げた。授業では,実際の電話応対の体験をとおして電話に潜在する危険と対応の仕方について指導した。  
【内容】
寸劇1
 戸外での危険 戸外での危険や危険回避の方法については,学級ですでに指導されていたので復習をかね  て寸劇でポイントの復習をした。
実習1 留守番の時の電話に出てみよう。
 
 実際の事件を例に挙げ,危険は戸外だけでないことを押さえ,「一人で留守番している時の電話がかかってきた。」という状況と以下の設定で,電話の応対を体験させた。
  ○ 事前の予備知識は与えない。  
  ○ 電話の相手は,お母さん先生。姿が見えないようについたてで隠す。
  ○ 「場面@ 家の様子や情報を聞かれる。」
    「場面A アンケート調査と偽って,友だちの電話番号を聞かれる。」
    「場面B 宅配便を装った人から配達物を取りにくるか,家の場所を教えてほし        いと頼まれる。」
    の3つのパターンを用意した。
   ○ この時点では,子どもたちの応対についてコメントをしない。
    子どもたちは,電話をかけてきた相手の巧みな話術にのせられ,電話を   きったり断ったりするタイミングがつかめず,ずるずると『一人で留守番を   している。』と答えてしまったり,友人の電話番号を教えてしまったりして   いた。

 実習2 注意事項を頭に入れて,電話に出てみう。
 次にこれまでの応対についての問題点を子どもたちとともに考え,ポイントとして次の点を示し,再度電話の応対を実習した。
  ○ 子どもだけで留守番していることを教えない。
  ○ 相手がはっきりしない時は,個人的なことや友達の電話番号などは教えない。
  ○ 電話での呼び出しには,応じない。
  ○ 相手に失礼のない態度で,「後でこちらから電話します。名前と電話番号を教え   てください。」と応対する。
  ○電話のあったことは必ず,家の人に話をする。
   ここでは,タイミングをつかんで「後でこちらから電話します。名前と電話番号を教えてく
  ださい。」のコメントを告げることを目標とした。

 
  子どもたちは,友だちが応対しているのを聞いている時は,「そんなこと,教えちゃだめだよ。」「はやく,上手にきらなくちゃ。」と言っているのだが,自分が体験すると,相手のペースに乗せられてしまっていた。
3年生女子 の感想
 私は電話の勉強をしました。「名前と電話番号を聞く」というのをいついえばいいのかわからなかった。でも,「名前を聞かれた時に言えばいいね」と教えてもらえたので,家ではそうしようと思います。
3年生男子の感想
 今日,保健の授業をしました。M君がすごく上手でした。みんなのを見ていると簡単そうだったが,ほんとにやると難しいです。





          
6年生 いのちの学習  わたしのルーツをさぐる旅
     =学校保健委員会で公開授業として,実施=
 
 すこやか会議での検討と
リハーサル

 すこやか会議のお母さん方には,主に寸劇での参加・母親の立場からのメッセージをお願いしました。 この授業を実施するにあたって,授業の組み立て,台本の検討,リハーサルなどで数回会議をもちました。 本校の6年生の非常に,素直で子どもらしい感性を持った子どもたちです。
 しかし,自分の意見をもちながら, それを,なかなか人前で,発表できないという一面が気になっていました。 また,抽象的なことを理解するのがややにがてな子どもたいでもあります。 5年生の時には,二次性徴を取り上げた授業を実施したのですが,いまひとつ,理解できず, 自分のこととしてとらえることができませんでした。この問題をクリアするために 卒業を間近に控えた彼らに,「自分の存在のすばらしさ」を伝えて,中学校へ送り出してやりたい との思いから, 前担任であった保健主事のアドバイスのもと, 「具体的に」「楽しく」「自分の意見を表明させる場面作り」の3点を考慮しての 授業の組み立てを検討しました。

 この授業は,岐阜大学・近藤先生の授業シナリオを参考にしました。この授業をとおして,自分自身の存在のすばらしさを感じとり子どもたちの「セルフエスティーム」を高めたいと考えました。
 授業の展開
 使用したもの
@ パネル(子宮・胎児),フラッシュカード
A 卵巣モデル(仁丹をつめたもの)
B 名前入の台紙に貼った仁丹(各自に配布)

  お母さん先生は子どもに扮し,保健の授業を受けているという設定。教師役は養護教諭。「寸劇」と「実際の子どもたち(「フロアの子ども」と表現)を対象にした活動」を併行して進めた。担任は,フロアの子どもたちの支援を行った。

課題1「へその緒はどちらから伸びたのか」
      意見A:母親から(ガソリンスタンド方式)
      意見B:胎児から(掃除機方式) 

 劇の中の子どもたちが課題についてなぜそう思うのか,の意見を出し合う場面を見ながら,フロアの子どもたちにも,自分の意見を持たせました。その後,A,Bそれぞれの意見ごとに分かれ,各グループに,子ども役のお母さん先生が入り,子どもたちの意見を聞き出した。

 課題2「みんなは,いつから母親の卵巣に存在していたか」  
 この課題についても,同様に,劇の中での意見を聞いて自分の考えにあわせて意見ごとに分かれた。こうした方法により,普段は,意思表示をしり込みする子どもたちも,自分の意見を「グループへの移動」という形で,表現することができた。また,教師とは立場が違うお母さん先生との意見交換により普段より活発な意見が子どもたちから出た。

 以下は,各課題についての説明部分である。
  「皆さんは,砂粒ほどに小さい時から,『育とう』として,自ら子宮にもぐりこみ,胎盤とへその緒を作り出しました。それは自分自身がもっていた生命エネルギーに他なりません。」「あなたの命のもとは,お母さんが胎児だった頃から卵巣の中にあったのです。600万個もの卵子があって,その中のひとつがあなたになったのです。すごい確立の中からうまれたすばらしい存在なのです。」

 
最後に,お母さん先生の一人が,排卵障害や不妊・流産・受精のタイミングの奇跡についてのお藩死を通して,この世に生を受けることのすばらしさを語っていただきました。
 「まさに奇跡と奇跡の出会いによってあなたが生まれました。友だちも同じ。奇跡と奇跡が隣に座っているのです。」

  フロアの子どもたちは,寸劇と自分たちの活動がひとつになった感覚で,前向きに授業に取り組むことができました。お母さん先生のことばは,教師とは違ったものとして子どもたちの心に染み入ったようだ。授業後の感想には「胎児の時,あれほどがんばってきた命。皆がんばって生まれてきた。もっと優しく強く生きたい。」など,「感動した」という感想が多かった。先生方からは,「お母さん先生が上手に子どもたちの意見を引き出していた。」「お母さん先生のお話に涙が出た。」など,好意的な反応が寄せられた。また,参観した保護者の方からも,「自分や友だちの存在を大切にする心を育てるという意味ですばらしい授業だと思う。家で話すのとは別の感じ方をしたと思う。」などの意見があった。
台本
 【場面1】1組担任の先生の話
  【場面2】保健の授業を受けている4人の子どもがいすに座っている。
  桑:さぁ。保健の授業をはじめましょう。今日は,先生,こんなものを持ってきたよ。   みんな,何にみえる?(子宮の模型の提示)
  A:電球みたい   B:花瓶?   D:つぼ!
  桑:みんなは,昔,この中にいたことがあるんだよ。
  D:やっぱりつぼだ。
  桑:面白い意見ですね。伊東くん。…ちがいます。じゃ,こうしたら?(卵管のシルエ ットを加える)
  C:宇宙人ですか?
桑:フロアのみんなはどう思う? 桑:これは,子宮です。お母さんのおなかの中にあります。
   みんなは生まれるまで,こ の中で育ったんだよ。(「子宮」のフラッシュカード,胎児のパネルを重ねる)
桑:生まれたときの大きさは,だいたい,このくらいだよ。(赤ちゃん人形の提示)平 均で,体重3000グラム・身長50センチ。大きさは人によっていろいろです。 それでは,みんなのいのちがおなかにできたころは,どのくらいだろう。
  D:親指くらいかな。  A:もっと小さいよ。  B:目に見えないくらい?  C:だって細胞だもん。小さいよね。
桑:精子も卵子も,小さな細胞。だから,目に見えないくらい小さいよね。みんなに配 った小さな金のつぶは,お母さんが,おなかに赤ちゃんできたかなって,気づいた頃の 大きさだよ。
  C:わぁ。小さい!
  D:これがぼく?
桑:はじめ,この大きさ。生まれる頃はこの大きさ。どうやって大きくなったの?
  A:私,しってる。臍から,栄養もらったの。 B:どうやって,へそから栄養もらうのよ。
  C:へそからくだがのびてお母さんのしきゅうの壁にくっつてるんだよ。へその緒って いうんだ。
桑:今日,へその緒について,フロアのちが,調べてきてくれたの。少し発表してもら おうか。(担任の協力を得て,フロアの子どもたちを数人発表させる)
桑:ありがとう。では,先生から少し説明を付け加えます。   先生,今日は,へその緒を持ってきました。(へその緒の模型の提示) は,へその緒,(フラッシュカード)こっちについているのが,胎盤(フラッシュカ ード)。胎盤は,お母さんの子宮の壁にくっついていて,お母さんの食べた栄養がた めてあるところです。このことばだけは知っておいてほしいな。このホースの部分 から,栄養をいっぱい取って大きくなったんだね。
 D;先生,このへその緒は,どっちから伸びてくっついたんですか。お母さんからのび て,赤ちゃんにくっついたの?赤ちゃんがお母さんにむかって伸ばしていったの?
桑;いい質問だね。みんなで考えてみよう。   (フラッシュカード「へその緒はどっちからどうやってくっついたんだろう?」)   さぁ,みんなの意見を聞かせてね。
  A;おなかの赤ちゃんは,お母さんに育ててもらっているんだから,おなかに私ができ たとき,お母さんのほうから,わたしのへそに向かって「大きくなれよ」ってへその緒 がのびていったんだよ。ガソリンスタンドで車が,ガソリンもらうみたいに!
  B;そうかなぁ。ぼくは,赤ちゃんが自分から「かあちゃん,大きくなりたいよ。栄養 くれよ。」ってへその緒を伸ばしていったと思う。それで,掃除機みたいにお母さんの 栄養をじゅるじゅるすってたんだと思うよ。
  C;ぼくも,そう思う,だって,ぼく3人兄弟だよ。大事に3本とってある。お兄ちゃ んが生まれたとき,へその緒を切ったでしょ。へその緒がお母さんから伸びてきたなら, ぼくは生まれんかったと思う。自分で伸ばしたから,ぼくも弟も生まれたんだよ。だか ら,自分から伸ばしたんだ。
  B:そうだよ。それにへその緒の箱には一人一人のなまえがかいてあるぞ。やっぱり自 分から伸ばしたんだ。
  D;先生,ぼくたちって,こんなに小さかったんでしょ。なのに,大きなへその緒と胎 盤が出てくるわけないじゃん。Aちゃんが言ったように,ぜったいお母さんの力を借り てるよ。ガソリンスタンド方式だよ。
 B;みんな,へその緒のことはいってるけど,胎盤のことは考えていないと思う。先生, ぼくへその緒は見たことあるけど,胎盤はみたことないよ。胎盤は,どこいっちゃうの?
  A;胎盤は,子宮にくっついているんだよ。だから,生まれてくるときへその緒を切っ ても胎盤からまた,へその緒が伸びてくるんだよ。だから,弟も妹も生まれてこれたん だ。トカゲのシッポ,きったことあるでしょ。また,はえてくるじゃない。同じことな んだよ。母親の子宮って偉大なんだよ。
桑:いろいろな意見が出ました。フロアのみんなは,どう思いましたか。劇の中では, 2つの意見が出ました。
お母さんから管が伸びたという「ガソリンスタンド方式」(フ ラッシュカードをもってAとDが立つ)・赤ちゃんからへその緒を伸ばしていったとい う「掃除機方式」(フラッシュカードをもってB,Cが立つ)ここで,相談タイムにし ます。隣の人と,1分間相談して自分の意見を決めて。
    ………………相談タイム………………

桑:きまったかな。では,それぞれ,自分の意見に合わせて,ABそれぞれの人のとこ ろに移動してみて。そこで,意見出し合ってみよう。(グループで意見交換)

     ………………意見交換タイム………………

桑:何か,面白い意見はありましたか。発表してください。

      ………………意見発表タイム………………

桑:いろいろな意見があったみたいですね。では,へその緒ができるしくみを模型を使 って説明します。  
 仁丹では小さすぎるので,このボールで説明するね。みんなのいのちが芽生えてまも なく,まだみんなは,子宮の中にそこで,みんなは,子宮の壁に近づいてぴったりくっ つく。そして,中にはいっちゃった。どうするのかな。(スポンジボールを割る−白い ゴムが見える)。もう一度やるよ。みんなは,ゆっくり回転しながら,お母さんの子宮 の壁の中にぐいぐい,ぐっと入り込んでそこに根をはるんだ。ねをはって,よーし,こ れでいいぞ,しっかり根が張った,と思ったら,そして,きゅっっきゅっとのびてくる。  さぁ,あかちゃんは,どれだ?じゃ,これは…………?そう,胎盤。  子宮についたこちらは胎盤・こっちはみなさんです。こんなに小さくて手も足もない の卵子が,自分を成長させるために胎盤とへその緒を自分で作り出したんです。 つまりへその緒も胎盤もあかちゃんが自分の命の力で作り出したものなんです。赤ちゃ んは自分から胎盤を作り,栄養分をとりに行ったのです。正解は,「掃除機方式」です。  おなかの中に皆さんのいのちができたとき,みなさん自身に,「育とう」とする力が なければ,おなかの中で成長することはできません。
  C:先生,わたし,おなかの中にいるときは,おかあさんに育ててもらったと思ってい たけど,私自身が,成長しよう,この世に生まれようとして,お母さんに向かって,へ その緒を伸ばしてたんだね。すごい生命パワーだなぁ。

桑:では,もう少し,過去にさかのぼってみることにするよ。  みんなのいのちはお母さんの卵子とお父さんの精子が合体したときに芽生えたまし た。その前は,卵巣(フラッシュカード)にいたことは知っているよね。じゃ,みんな は,いつからお母さんの卵巣にいたの
 A;わたしを妊娠する少し前だと思う。お母さんがわたしを妊娠したのは,25歳のと きだから。それくらいじゃない?(フラッシュカードをもって,立ちあがる)
  B:違うよ。子どもから大人に変わる思春期の頃だよ。女の子は月経がはじまるでしょ?
  C:ちがうよ。お母さんがうまれたときからだよ。生まれたときから,もう,卵巣はあ るんだもの。そのころから,ぼくたちの卵はあったんだ。(フラッシュカードをもって, 立ちあがる)
  D:えー。わかんないなぁ。ひょっとして,おかあさんがまだ,おなかの中にいた時か らあったりして。(フラッシュカードをもって,立ちあがる) B:ばかね。卵巣はあっても,まだ卵子はできてないのよ。思春期になってから。

桑:フロアのみなさん。さっきと同じように,自分の意見に近いと思うところに移動し てください。
    A;自分を妊娠する少し前   B;思春期のころ   C;お母さんが生まれたとき   D;もっと前

桑:では,説明しますね。これは,卵巣の模型です。(仁丹を透明な丸いケースに詰め たもの)お母さんが,まだお母さんのお母さんのおなかにいたころから,あなたの元に なった卵子も兄弟たちのいのちのもとも,すでにお母さんの卵巣にいたんです。そのこ ろは約600万個の卵子が存在します。でも,12才になる頃は,60万個までへります。 これは卵巣の模型です。減っていく卵子は,生き残る卵子に,「命になれよ」って願いを たくします。この中のひとつぶが,あなたといういのちになりました。この卵子が全部 いのちになったら,何万人兄弟になってしまうでしょうか。ぎっしり詰まった卵子のほ んのひとにぎりしかいのちになれなせん。それがあなたであり,あなたの兄弟なんです。  今日は,へその緒のお話と自分の命もとがいつから存在していたか,ということを勉強し ました。皆さんは卵子だった頃から,自分の力で生きよう・育とうとするすばらしい生命 エネルギーを持っていたし,奇跡のような確率でうまれた素敵な自分なのですね。  では,最後に,お母さん先生のお話を聞こうと思います。

  【場面3】お母さん先生のお話:
    ○受精・不妊・不育をとおして,自分が生まれてきた奇跡的な確率と持って生まれた自己の 生命力についてのお話
お話の内容:工事中

【場面4】2組担任よりまとめのことば

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