R.Crumb and The Cheap Suit Serenaders

R.Crumb and The Cheap Suit Serenaders Number Three ・Signging In The Bathtub ・Chile Blues ・Dream of Heaven ・Suits Crybaby Blues ・Collier Medley 　〜Ben Hur March-Napoleon March ・Shopping Mall ・Yearning And Blue ・Hula Girl ・Pedal Your Blues Away ・La Gima Polka ・Sing Song Girl ・Home ・My Gal Sal ・Hano Hono Hawaii R. Crumb (Banjo,Guitar,Vocals) Allan Dodge (Banjo-Mandlin,Mando-Cello,Violin,Ukulele,Harmonica,Vocal) Robert E.Armstrong (Guitar,Steel(Hawaiian)Guitar,Musical-Saw,Accordian,Banjo,Vocal) Tom Marion (Guitar,Banjo,Mandlin,Six-Strings Banjo,Violin,Vocal) Terry Zwaigoff (Violincello(Cello),Banjo-Mandlin,Mandlin) Bob Brozman(Steel(Hawaiian)Guitar,Guitar,Mando-Ukelele,Ukulele,Vocal) with extra help from John Lundberg (Vocal) Jeff Antipa (Saxphone) Paul Woltz (Saxphone) Rick"Gizmo"Elmore (Tuba,Trombone) recorded 1978 Blue Goose BG-2025 Re-Issue Shanache 6003 as "Signging In The Bathtub" '93

このアルバム（『Number Three』）から、メンバーが一挙に増えて６人編成となる。前作ではゲスト参加だったトム・マリオンが正式メンバーとなり、さらにボズ（ボブ）・ブロスマンが加わっている。 やはりブロスマンの参加は大きい。彼の超人的なプレイもさる事ながら、メンバー全員がウィザードぶりを発揮する起爆剤になっている。ロバート・アームストロングのハワイアン・スティールは、これまで以上に鋭敏に冴えわたり、マリオンもバンジョ、マンドリンでその多彩な技を披露している。チープ・スーツの歴史の中で、もっとも音楽的に充実したのは、このアルバムを発売した前後だろう。 もう少し詳しくみていくと、ふたつの流れが見えてくる。前作でも萌芽の見えたハワイアン・チューンへのアプローチは、ブロズマンの加入で拍車がかかっていく。やはりベスト・トラックは Sol Hoopiiのトラックをベースにした「Hula Girl」だろう。ブロズマンとアームストロングの火花が散るような掛け合いが何ともスリリングだ。ロイ・スメックを思わせるようなトリッキーなフレーズにも注目したい。 もうひとつの傾向が、ルーラルなブルース的なアプローチだ。意外な事にチープ・スーツはジャグバンド・スタイルの曲が少ないのだが、ルーズなアコの鳴り響く「Shopping Mall」はケイジャン・ジャグバンドといった風情。「Suits Crybaby Blues」の、もったりとイナたい雰囲気も捨てがたい。 残念ながらこのレコードがチープ・スーツのラスト・アルバムとなってしまう。ブロズマンのインタビューで語られているように、アルバムは出さなくなったがたまに集まり演奏は続けていたようだ。"究極の道楽バンド"この名称の方が彼等には相応しいような気がしてくる。

ロバート・クラムって、なんだ？
（What's about Crumb）

R.Crumb and The Cheap Suit Serenaders / Party Record ・My Girl's Pussy 　Instrumental with Novelty Singing by Member of The Band ・Christopher Columbus 　Vocal by Leila Jane Dornacker 　with Instrumental Accompaniment A) R.Crumb and The Cheap Suit Serenaders 　　Singing by Bob Brozman Bob 　　Armstrong Tom Marion Allan Dodge B) Leila Jane Dornacker with Cheap Suit Serenaders recorded 1978 78　rpm Red Goose 2026

『Number Three』とほぼ同時に出されたアルバム。"Blue Goose"ではなく"Red Goose"レーベルから、タイトルは『Party Record』、おまけに78回転と、チープ・スーツらしい遊び心に満ちたレコードとなっている。詳しいクレジットは無いのだが、メンバーは『Number Three』と同じだろうか。 ともあれ、この最後のスカシっ屁のようなアルバムを残し、チープ・スーツ・セレナーダーズの歴史は一旦幕を下ろすこととなる。

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This Page Edited by Shinichi Ogawa