そもそも何があったのか、何がなかったのかさえ定かではない忙しげな一年が終わる。実は目の焦点がすっきりと合わない昨今、その分集中力が要求されるのだが、その集中力さえ欠けるときているのだから、記憶の焦点が合わないこと位でもう驚きはしないのだ。
■

21世紀になったに関わらず、いまだに20世紀と面と向かっているようだ。しかも、前向きにだ。黄昏は、かわたれの対語であって、暮れれば明ける。だから、あがた森魚が好きだ。
●あがた森魚『佐藤敬子先生はザンコクな人ですけど』(01年 キティ)
万物は流転する。しかも万物は不変だ。まだたかだか30年程のことであるといえ、それでも、この御仁は流転し、しかも不変である。30年物の熟成が味わえる。それでいて、たかだ・か・わたる。だから、高田渡が好きだ。
●高田渡『日本に来た外国詩...。』(01年 コンシピオ)

尖っている。そんなに尖り続けていると苦しいゾ、としたり顔して想いつつ、そのまんま尖り続けろよなと、開けっぴろげな顔をして想う。失ってしまえば、はいそれまでよの時代にあって、頑なさは武器だ!だから、ソウル・フラワーが好きだ。
●SOUL FLOWER UNION『GHOST HITS 95〜99』(01年 Ki/oon)
柔らかな音楽である。抒情的な音楽である。たった一回きりのライヴと4曲入りのミニアルバムがそのすべてである。一目惚れであった。唄聞くも多生の縁。だから、ラリーパパ・アンド・カーネギーママが好きでいる。
●rallypapa & carnegiemama『Good Times Are Comin'』(citymusic)
http://www.geocities.co.jp/MusicStar-Vocal/2034/
こんなこともある。車の中で流れてきた「ムラサキ☆サンセット」一曲で、CD屋へと走った。コーラスがよろしい。賑やかでよろしい。のーてんきがよろしい。そこについセンチメンタル・シティ・ロマンスの面影を見てしまう性は我ながらヤだ。でも、キリンジが好きになりそう。
●キリンジ『Fine』(01年 ワーナー)
■
おまけ。
●新ガメラ三部作>ゴジラ モスラ キングギドラ 大怪獣総攻撃>ゴジラシリーズ

『ダンサーイン・ザ・ダーク』『ギター弾きの恋』『オー・ブラザー!』
音楽も好し。贅沢な娯楽だな、映画は。
『柳と風』『ボクと空と麦畑』『夏至』『夜になる前に』
映画は、旅だ。
おまけついで。
赤江瀑『虚空のランチ』
目眩き物語世界に焦がれる。
|