ぼくらはこんなのを聴いていた
エフ
<DISK>

ふちがみとふなとカルテット
●『ふちがみとふなとカルテット/博学と無学/吉田ハウスレーベル/2000』
 「ふちがみとふなと」が大熊亘・千野秀一を迎えての作品。実のところ、「ふちがみとふなと」がここまでやるとは、思ってなかったっす。すんません、みくびってました。

●『オムニバス/トーン・ポエム・アーカイヴス/バイオン・レーベル/2001』
 LOVEJOY が参加しているというだけでも、買い。曲は結構溜まっているはずだし、早く新しいアルバム出してほしいところだが。

佐藤GWAN博/星空 ●『佐藤GWAN博/星空/Seals Records/2001』
●『中山ラビ/ラビ/Folk Friendship Association/2001』
●『及川恒平/引き潮/Folk Friendship Association/2001』
 それぞれ事情や経緯は異なるものの、いずれも長期のブランクからの復活組。二十数年前と比べても聊かも遜色が無い、と言うより、むしろ輝きを増しているのが嬉しいところ。曲は殆どが旧作ばかりだけど、単なる焼き直しに堕することなく、深みを増しています。

●『SPOOCHY/SPOOCHY/GIANT-ROBOT RECORDS/1999』
 偶然レコード屋で見かけ衝動買いしてしまったもので、本人もバックも、経歴その他全然知らん人たちなのですが。アタリでした。少々クセのあるアイドルポップといったところ? ウィスパーヴォイスから聊か醒めたかのような声まで、とりどりの声の絡み合いが心地よい。アレンジもヨシ。

●『HOAHIO/OHAYO! HOAHIO!/TZADIK/2000』
 サンプリングや琴、その他多彩な楽器の音色の入り交じる上に乗っかる奇妙なうた。それでいて、素直に耳に溶け込んでくるのがまた、不思議と言えば不思議。
 
<BOOK>

●『橋本治が大辞林を使う』
 「桃尻娘」以前から橋本治の文章を読んできた(と言っても、殆どの作品を読んでいる、なんてことは全くないのだが))僕にとって、ある意味、橋本治の集大成とも言っていい本なのではないかと思えたりする。

●『バーボン・ストリート・ブルース』
 高田渡の自伝風エッセイ? ステージでは飄々と、皮肉とイヤミ100パーセントの語りを展開する御大なのだが、直球勝負と言った趣のこの本には、ちょっとビックリ。

『ジェネレーションF』 ●『ジェネレーションF』
 4半世紀を優に超えてフォークと生きてきたシンガーやライターたちによる共同執筆。「知ってる知ってる」「さもありなん」から「え、そんなことが」まで、多彩な切り口による時代の断面。

●『「日本」とは何か』
 「日本の歴史」第00巻は、「日本」から距離を置き「日本」にこだわる網野善彦による刺激的な日本論。と言っても、網野の読者からすれば、驚くべき内容ではないのだが、しかしスリリングであることに変わりはない。蛇足ながら、次の巻の刊行後に前期旧石器の発掘捏造が発覚し内容変更を迫られ、ミソをつけてしまった。

●『システム管理者の眠れない夜』
 社内ネットワークシステムの管理に携わる著者の周りに起こる事件(と言うより、その身に降りかかる災厄と言うべきか)を綴ったエッセイ。仕事の内容は全く違うものの、同じくシステム屋で食っている身としては、笑うに笑えないところも多々あったりもする。

●『不死蝶 岸田森』
 不滅の名優にして怪優・岸田森を、種々のデータやインタビューから掘り起こし追想する。もう、こんな役者は二度と現われないだろうなあ…。

●『一条さゆりの真実』
 上述の岸田森本とは全く逆の切り口。その最期を看取った著者が、徹底的に個の視点で綴った、伝説のストリッパーの生涯。


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