【解説】
コリアの代表作は?と聞かれれば、かなり多くの人が「ナウ・ヒー・シングス・ナウ・ヒー・ソブス」であるとか、「カモメ」であるとか、もしくはゲイリー・バートンとの諸作を挙げるのだと思います。人によっては「浪漫の騎士」辺りを挙げるかも知れません。実際、それらは僕自身も愛聴しているものばかりです。そんな中で通好みとすら言えない、何ということはない作品、でも愛すべき佳作なのが、この「フレンズ」です。
相棒と言っていいジョー・ファレル、それにこの時期よく共演していたエディ・ゴメスとスティーブ・ガッドのサポートを得て吹き込んだこのアルバムを、一曲毎に聴いていきたいと思います。
1."The One Step"
コリアと言えばフェンダー・ローズか、はたまたフェンダー・ローズと言えばコリアか。そのぐらいコリアの音楽とこの楽器の音色は、切っても切り放せない関係があると言っていいでしょうね。と書きながら、コリアのトレードマークと言ったら、どっちかというとミニムーグで弾くベンド使いまくりのソロの方じゃないかという気もしてきたけど、まぁいいや^^;。マイルスバンドに在籍していた時から、コリアといえばエレピだったわけですけれども、かつてのリングモジュレーターをがんがんに利かせたサウンドには、弾いている本人も疲れたか^^;、マイルスバンド脱退後はあの「カモメ」を例に挙げるまでもなく、ナチュラルなサウンドを指向するようになって、めでたしめでたしです^^;。
というわけで、このA面1曲目ではコリアはフェンダー・ローズを弾いています。針を落として(死語?)最初に響くコード、そしてエディ・ゴメスの弾き始めるテーマを聴いただけで心がなごんでしまいますね(^^)。
テーマはABA’構成で全部で24小節から成ります(Bは最後の小節が4分の2だけど)。ここではソプラノサックスを吹くジョー・ファレルは2コーラス目からテーマを吹き始めます。ここの吹き方がまた何とも言えなく、いいです。素人みたいで^^;。普通、上手いサックスの人は「すごいなぁ、こんな風に普通は吹けないよなぁ」なんて思わせるのですが、そういうことを微塵も感じさせないところが素晴らしい(苦笑)。
ソロはテーマに続いてファレルが先発、あっさりと2コーラスでコリアに交代します。そこで突然リズムが倍テンに。唐突と言えば唐突ですが、鮮やかではあります。テンポは速くなるけれども、ソロもバックも共にクールさを失わない演奏です。所々にあるキメの部分が倍テンになると少し変えてあるのですが、それがまたカッコよくていいです。
元のテンポに戻って後リフ。今回は1コーラスだけ演奏して最後のところをリフレインして終わります。
2."Waltse for Dave"
ここのDaveというのは、デイブ・ブルーベックのことだそうです。コリアがブルーベックに影響を受けているようにはあまり思えないんですが、まぁ、そういう問題ではないのでしょうね。仲のいいお友達同士なのでしょうか。ところで、ワルツの綴りがどうしてWaltzじゃないのか、誰か教えて下さい^^;。
さて、綴りは違えど^^;ワルツと言うからには3拍子の曲です。コリアはこういうベースがデロ〜ンという感じのワルツが結構好きみたいですね。後にベニー・ウォレスと一緒に「ミスティック・ブリッジ」というアルバムを吹き込みますが、それの表題曲がやっぱりこんな捉えどころのないような3拍子の曲でした。
さて、この2曲目ではコリアは生ピアノに、そしてジョー・ファレルもフルートに持ち換えています。う〜ん、やっぱりファレルはフルートの方が、取りあえず上手いことは間違いないですねぇ^^;。テーマからして陰影のある響きというか、ニュアンスの付け方が非常に上手いという感じがします。
で、この曲はテーマが長いです^^;。だからテーマも繰り返したりはしませんし、ソロも各人が1コーラスずつ取るだけです。フルートのソロが非常に印象的ですが、かと言って何か難しいことを吹いている訳ではなく、まさに吹いている音符と言うよりも、それぞれのフレーズが空中に消えていく毎のニュアンスの美しさが忘れがたいと言うべきでしょうか。そしてコリアのソロに続いてエディ・ゴメスがこのアルバム中、初めてソロを取ります。ゴメスのベースが嫌いな人には我慢できない、ゴメスの好きな人にはたまらない、いかにもという感じですね。でもまぁ、普通の出来というところかな。今思ったんだけど、各コーラスの終わりのところは、ちょっとハンコックの「ドルフィン・ダンス」に感じが似ていますね。
3."Children's Song #5"
わずか1分15秒の短い曲です。ここではドラムはお休み。ここでもファレルはフルート、そしてコリアが弾くのは生ピアノです。
ゆったりとした4分の2の曲で、クラシックのカノンのような感じと言うのでしょうか。はい、これは全くジャズではありませんね。アルバム全体の中では、間奏曲として位置づけられているのでしょうか。
---------- ジャケットの謎 ----------
ところで、このアルバムってジャケットが複数のバージョンあるんですよねぇ。なんででしょう? スマーフ君というのが、毛糸の帽子をかぶった団子っ鼻の人形^^;ですよね。喇叭を吹いている人形、ピアノを弾いている人形、太鼓を叩いている人形、ストラトを弾いている人形^^;というのが、僕の持っている1991年に出たアメリカ盤CDのジャケットです。ところで、これは今は国内盤CDって出ているのでしょうか? そっちの方はカエル2匹とイルカとウサギのジャケットになっているのだろうか? そもそも、どれがいちばん正しいジャケットなのだか知らないんですけど。あ、それ以外のジャケットを知っているという人がいたら、申し出て下さい。他にも謎のバージョンがあったりして^^;。
4."Samba Song"
"Children's Song #5"で気分を落ち着かせた後には、忙しい曲が始まります。曲名もそのものずばりの「サンバ・ソング」。これは、この当時のコリアの作風そのものという感じの曲ですね。この当時というのは、RTFが大編成化して一種のビッグバンドのようなものになっていた頃、という意味ですが。むしろ、この曲を大編成でコリア自身が録音していない方が残念という感じがします。
イントロの部分ではソプラノを吹いていたジョー・ファレルが、テーマが始まるとテナーに持ち換えます。このアルバムでテナーが登場するのは初めてですね。しかし、このファレルのテナーのソロが絶品!なんだな(^^)。ダサかっこいいというか^^;。ものすごいフレーズなんて吹いていないんだけど、それでもこれだけかっこよくなるという、正にお手本のような演奏だと思います。全国のブレッカー少年よ! たまにはファレルのコピーもした方がいいと思うぞ!(笑)
こういう速い曲でのゴメス=ガッドのリズム隊は、本当に素晴らしいですね。ファレルに続くコリアのソロの途中で(2コーラス目の頭から)4ビートに切り替わる瞬間が、何度も聴いてよく知っているのに、いつもハッとします。
その後のゴメスのソロは、はい、お手上げ^^;。これはお金の取れるソロだと、学生時分に聴きながら思ったものですねぇ。で、ベースのソロの終わりのところでコリアとガッドがリズムを合わせるところがあって、そのまま間髪を入れずにテナーが入ってきますけれども、これって事前に決めてあったことなのかなぁ?と、今回改めて聴いて思いました。よく聴くと、つながり方に若干違和感があることから、編集しているのかなと思ったのですが。本当はゴメスのソロは次のコーラスも続くんだけど、あそこのコーラスの終わりがカッコ良かったので、そこでおしまいにして編集しちゃったのではないかと。いずれにしても、いくらフォーマットが伝統的なジャズのカルテットとはいっても、一発録りということでもないようですね。ドラムソロの直前に一瞬またファレルがソプラノを吹くところがあるのですが、さすがにあれは時間的にテナーからの持ち替えは無理なタイミングでしょう^^;。
この曲は、ひょっとしたらアルバム中のベストトラックかも知れないですね。僕はドラムソロの後、なし崩し的に終わるところだけ許せないんですが^^;。
5."Friends"
さて、B面最初の曲は、このアルバムのタイトル曲である"Friends"です。と言っても、今はCDだからB面もへったくれもないんだけど^^;。でも、ハードな"Samba Song"の後で、見事なchange of paceになっていますね(^^)。そして、曲名に納得してしまうような、人なつっこいとかしか言い様のない、表情を持った曲です。
曲はコリアのエレピの可愛らしいイントロに導かれて、少し遅めのサンバのビートが刻み出されます。最初のテーマは2コーラス分。フルートでテーマを吹くジョー・ファレルは、2コーラス目では1オクターブ上げるのですが、1コーラス目と2コーラス目でかなりニュアンスを変えていて、その効果が非常に鮮やかです。
ソロ・オーダーはフルート、エレピ、ベースの順ですが、コリアのソロの途中、コーラスの終わりの若干ブレイクするところのエレピの下降音型が、いかにもフェンダー・ローズだなぁ!という感じで心がなごみます(^^)。フェンダー・ローズの低音域の方のちょっと音が濁ったような感じって、シンセじゃ絶対に出せないもんなぁ^^;。後リフの後のヴァンプのところで、コリアがあの懐かしの"What Game Shall We Play Today?"をちょっと弾くところがGoodです(^^)。
ちなみに、このアルバムタイトルの意味は、ある晩にいろいろなことに不安を感じていると、時分の持っている物質的なものが、自分の友人たちとの友情から来るフィーリング抜きにはほとんど意味がないと急に感じて、"I thought of my friends and how much our companionship and love meant to meand I felt very rich in the actual treasures of life"なんだそうです。"Along with my good friends Steve, Eddie, and Joe, I'd like to dedicate this album to all our friends"つーわけで、このアルバムタイトルは、単に仲良しの人たちと一緒に録音したという意味だったんじゃないんですねぇ。この大仰な説明書きも、例のサイエントロジーの思想と関係あるんでしょうか?
6."Sicily"
いやぁ、「哀愁のシシリー」です^^;。いや、別に「哀愁の」なんて邦題が付いていた訳じゃないと思うんですけど、サンタナの「哀愁のヨーロッパ」っていうのも有ったことだし、ま、いいかと(笑)。で、僕はこの曲がこのアルバムでいちばん好きだったりします。これまで何度、この曲を聴いて「フルート買って練習しよう」と思ったことか(ゥ;)。未だに実行に移していませんが^^;。
この曲の中でいちばん好きな瞬間は、ド頭でガッドがスネアをフラムで一発叩いて、あうんの呼吸でイントロなしにテーマがすぐ始まってしまうところですね。それがすごくカッコいいんですけれども、実はみんなドンカマを聴きながら演奏していたんだったりしたら、ちょっとガッカリですね(-_-。それこそライブでやるときにはどうだったんだろう?
この曲でもファレルはテーマをフルートの低い音域と1オクターブ上げたときで、まったく表情を変えていますね。特に低音域でテーマを吹くときの、なまめかしい表情はこの人のフルートの特徴と言っていいでしょうか。
あと聴きどころとしては、コリアのソロのバックでのガッドの「耳の良さ」でしょうか。コリアのフレーズに臨機応変に対応する、その反応の良さこそが、テクがどうこうと言うよりも、ガッドというドラマーのいちばん優れているところではないかと思います。いや、言うことなしですね(^^)。
7."Children's Song #15"
A面同様にここで間奏曲として"Children's Song"が演奏されます。やっぱり、ここでもガッドはお休み。このコリアの"Children's Song"のシリーズは僕も大好きなものです。初めて"Children's Song"(番号なし)という曲の吹き込みがされたのは、オリジナルRTFの2枚目となった"Light As A Feather"でしょうか。その後、折りにつれてシリーズが吹き込まれており、このアルバム以外ではコリアとバートンの"Duet"(ECM1140)というアルバムでも取り上げられていますね。このアルバムでは、"Friends"でもトリオで録音した5番、15番の他に5番と6番を聴くことが出来ます。この2人のデュオには来日公演時に収録したLDというのもありますが、そこでも"Children's Song"シリーズは演奏していた記憶があります。やっぱりこの4曲だったかどうか、覚えていませんが。そして、この24の小品からなる曲集は、コリア本人が吹き込んだソロアルバム"Children's Songs"(ECM1267)で、その全曲を聴くことが出来ます。
この曲集はコリアが常々「影響を受けた」作曲家として名前を挙げるバルトークの、"Gyermekeknek"(子供のために)という85曲の小品集を意識して作曲されたのは間違いないでしょうね。全音楽譜出版だったかどこだか忘れましたが、日本でもピアノの譜面を売っていましたが、今でも入手可能なのでしょうかね? クラシック系の若いピアニストが、リサイタルでさすがに全曲ということはないけれども、何曲か取り上げることもあるようです。
「ピアノを弾けるようになって、バッハのインヴェンションとコリアのチルドレンズ・ソングスを毎朝1曲ずつ弾くという、美しい習慣^^;を身に付けよう」と長年思っているのですが、未だ実現に至っていないのはフルートと一緒ですね(苦笑)
8."Cappucino"
アルバム最後を飾るのは「カプチーノ」という曲。そのカプチーノというのが、コーヒーの一種だと知ったのは、ここ数年のことでありまして、貧乏学生がそんなことは全然知らなかったのでした。でも、なんでこの曲がコーヒーなんだ?
曲調で言うと、アルバム中で最もハードと言っていいのでしょうか。テーマの構成の複雑さから一変してのソロパートの構成の単純さなんかを見ると、非常にフュージョン的と言えるものなのですが、その実、アルバム中で最もジャズっぽい、そしてライブっぽい仕上がりになっているのが、このトラックです。これは本当にスタジオで一発録りで録音しただけなのかも知れませんね。アンサンブルとかかなり粗い^^;ですが、そのままOKにしていますし。
この曲は学生当時、僕のやっていたクインテット「星形の庭」で演奏したことがあります。なんでアルバム中の他の曲じゃなくて、これだったかと言うと、その頃愛読していた「ジャズライフ」という雑誌に譜面が載っていたからという、いい加減な理由なんですけど^^;。いや、難しかったんだな、これが^^;
この曲は最後だけあってか、全員がソロを取ります。ソロオーダーは短いドラムソロが最初で、ベース、ソプラノサックス、そしてピアノと続きます。前述したようにソロパートは非常に単純なもので、(確か)フリジアン・スケールとホールトーン・スケールの二発^^;です。ピアノソロのところで4ビートになるところが、やっぱりカッコいいですね(^^)。
"Samba Song"の終わり方が適当だ(-_-と文句を言いましたが、この曲ではかなり込み入ったコーダを書き込んでいます。ジョー・ファレルが吹くのがしんどそうです^^;。
この曲なんかは、もしも本多俊之がファレルの替わりに参加したら、倍ぐらいカッコいいだろうなぁ、なんて不謹慎なことを考えたりしたこともあります^^;。実際、後年にコリアが来日した際に本多俊之のリーダーアルバムに参加したことがあるのですが、そこで本多俊之が作曲した、この「カプチーノ」とソロパートの構成がなんとなく似ている曲を取り上げていたのでした。LPでしか持っていないので、ここ数年聴いていないために、うろ覚えなんですが。
---------- コリアとフルート ----------
チック・コリアという人はフルートに格別の思い入れがあるというか、フルートで吹くのに適したような旋律が、湧き出てくるんでしょうか。歴史的に、フルートの名手と一緒に演っているというのも、ありますよね。ヒューバート・ロウズ、ジョー・ファレル、スティーヴ・クジャラなどの名前が、すぐに思いつくわけですが。逆に言うと、フルートの上手いサックス奏者を意図的に使っている気もします。レギュラーグループで例外と言えるのは、エリック・マリエンサルぐらいのものじゃないかな。ブレッカーとかジョーヘンっていうのは、レギュラーという訳ではないですから。
ところで最新作「origin」って、僕が正月にブルーノートで聴いたセクステットで録音したものなのかな? スティーヴ・ウィルソンがフルートを吹いているのでしょうか。どうも、最近は新譜を扱わないディスカウントCD屋でばっかり買い物をしているので、とんと新しいのには疎くなっています(^^ゞ。
「アゲイン・アンド・アゲイン」というのは、クジャラ=ブルネル=ブレックトライン=アライアスなんて面子で録音した、エレクトラ・ミュージシャンからリリースされた作品でしたっけ? 手元にないのでちゃんと思い出せないのですが。そうか、あれはCDにはなっていなかったのですか。僕はLPで所有しているはずですが、もう軽く10年は聴いていないと思います^^;。なんか、曲が地味だったというのと、録音があまり良くないという印象があるのですけど。
エレクトラ・ミュージシャンから出たアルバム、「グリフィス・パーク・コレクション」とかチャカ・カーンと一緒に演った「あの頃のジャズ」とか、CDで再発されたら買いたいんだけど、どうもこの辺のアルバムの権利を持っている会社が、あまり熱心ではないようで、残念です。
---------- "Humpty Dumpty" ----------
この曲は「フレンズ」というアルバムに収録されたものではありません。これはコリアが「不思議の国のアリス」という有名なルイス・キャロルの小説にインスパイアされて作ったトータル・アルバム、「ザ・マッド・ハッター」に入っている曲です。ハンプティ・ダンプティという人がどういう人だったか忘れましたが、これも登場人物なんですよね?
ただ、同じ1978年と録音時期が近いこともあって、この曲と「フレンズ」セッションは関連づけて考えることが出来るでしょうね。ただ、この"Humpty Dumpty"という曲が漏れたわけではなくて、最初からアルバム全体の雰囲気から考えられた結果だと、僕は思います。僕はこの「ザ・マッド・ハッター」という作品をコリアの最高傑作だと常日頃から主張していますが、例えば「フレンズ」の中の他のどの曲も、"Humpty Dumpty"の替わりに収録することは出来なかったと思いますし、そのぐらいこの曲は「ザ・マッド・ハッター」というアルバム全体の雰囲気にもマッチしたものです。
ちなみに、コリアはこの曲を後年、アコースティック・バンドのライブ盤で取り上げていますが、演奏のカッコ良さではオリジナルの演奏に遠く及ばないと思いますね。僕も自分でやってみたことがありますが、いや〜、これが難しいんですわ(^^ゞ。
---------- 「スリー・カルテッツ」 -----------
ご存知の方はご存知の通り、これは「フレンズ」の4人のうち、フロントだけがジョー・ファレルからマイケル・ブレッカーに替わったものです。とは言え、コリアもこのアルバムでは生ピアノに専念しているとか、そういう表面的な違いだけでなく、アルバム全体のコンセプトが違うと言っていい、対照的な2枚となっています。くつろいだ雰囲気の中のリラックスした演奏の「フレンズ」と、張りつめた緊張感の感じられる凛とした美しさの「スリー・カルテッツ」。どちらも素晴らしいですが、僕なら「フレンズ」を採ります。
この「スリー・カルテッツ」のリリースされた後で、1981年のライブアンダーでコリアが来日していますが、このときはさらにドラムがロイ・ヘインズに替わっていて、雰囲気はもう全然違う演奏でした。むしろ、「トリオ・ミュージック」+ブレッカーという感じだったと言うべきでしょうか(「トリオ・ミュージック」というECM盤はロイヘイの他に、ゴメスではなくヴィトウスが参加していたことは、皆さんご存知の通り)。 |