ホームページ作成講座
愛知県私学教育工学研究会
1996.7.1 愛私AVL・ETS合同研修会 於:市邨学園高等学校
同朋学園本部事務局経理課 河邊憲二
HTML(Hyper Text Markup Language)はテキストにTAG(タグ)を入れることによって、専用のビューワー(ブラウザ)にハイパーテキスト形式で情報を表示させるための言語です。
ホームページを作成するにはテキストエディタとブラウザが必要になります。最近ではブラウザ側でHTML言語の仕様を拡張して表現力をアップしているものが多いので、ブラウザによっては表示の仕方が異なることがあります。
- タグの使い方
タグには始まり<TAG>と終わり</TAG>がありたいていは一組で使います。タグによって挟まれた部分に対してその命令の効果があります。また、オプションを指定できるタグもあります。
- <TAG>
始まりのタグだけで使う
・段落(Paragraph)<P>
・改行(Break Line)<BR>
・ライン(Horizontal Rule)<HR>
- <TAG>〜</TAG>
始まりのタグと終わりのタグで挟んで使う
・太文字(Bold)<B>〜</B>
テキストの〜の部分が太文字で表示される
他にイタリックやブリンク表示などのタグがある
・見出し(Header)<Hn>〜</Hn>
n=1から6の数字で見出しの表示サイズを指定
・整形済みテキスト(Preformatted text)<PRE>〜</PRE>
このタグの間のテキストはスペースや改行、タブなどがそのまま表現される
・リスト(list)<UL>〜<LI>〜</UL>
このタグはリスト構造の箇条書きを指定
- <TAG OPTION>〜</TAG>
オプションを指定できるタグ
- <TAG OPTION="PARAMETER">〜</TAG>
オプションにパラメータの指定があるタグ
- リンク先の指定方法
テキストや画像データなどを結びつけてハイパーテキスト化するにはそれぞれのデータ先へリンクを張ります。〜の部分にはリンクする部分の語句を入れます。このタグをアンカーと呼びます。
- <A HREF="FILENAME.HTML">〜</A>
FILENAMEという他のHTMLページをリンクする
HREF(Hypertext Reference)で指定された属性により、分岐先が指定できます。拡張子が .HTML はハイパーテキストで他に .MOV .MPG(動画)や .au(音声)などもこのタグで指定します。また、同一ページ内の指定場所にジャンプの設定をすることもできます。
- <A HREF="HTTP://URL">〜</A>
URL(Uniform Resource Locator)という他のリソースをリンクする
インターネット上のリソースの場所を指定する場合には、接続プロトコル://接続先アドレス/ファイル名のように記述します。HTTPとは HyperText Transfer Protocol あるいは HyperText Teleprocessing Protocol の略でWWWの場合に使います。他に FTP(File Transpfer Protocol)なども指定できます。
- <IMG SRC="FILENAME.gif">
画像をリンクする
この場合はFILENAMEというgif形式の画像をページ内に表示します。
- ページの基本的な構成
ページを作成する場合の基本的な構成は次のようになります。
- <HTML>
- <HEAD><TITLE>ここにページタイトルを入れる</TITLE></HEAD>
- <BODY>
- ここに本文を入れる
- </BODY>
- </HTML>
以上で紹介したタグを使えば簡単なホームページは作成できます。HTML言語は現在も拡張されており、さらにブラウザも多機能になっています。あとはいろいろなページのソースリストや解説書を参考にして、自分なりに工夫して下さい。ホームページ作りの基本はどんな内容の情報を発信するかということです。その内容に応じて、必要なタグを効果的に利用することが大切です。
また、ブラウザによっては見え方が違うということと、大きなデータ転送を強いるページは表示までに時間がかかるということも配慮して欲しいと思います。
注意:ファイル名には英数字を使いますが、大文字と小文字の区別やロングファイル名などサーバー側での対応が異なるので、ファイルを置くサーバーにあわせたファイル名を付け必ずテスト表示すること。
- JAVAアプレットの使い方
最近話題となっているJAVA言語を利用したホームページを作成するのは難しく思えるかもしれませんが、アプレットを利用して簡単なものなら作ることができます。アプレットは画像データのようにページの一部としてブラウザ側にロードされ、実行されます。アプレット用のタグは次のような書式で使います。
<APPLET code=FILE.class width=200 height=200>〜</APPLET>
ここでFILE.classはJAVAのクラスファイルを指定します。クラスファイルへはパラメータを渡せるものもあり〜の部分に記述します。後ろの数字はアプレットで表示に使う画面サイズを指定しています。ホームページにアプレットを組み込むには、そのアプレットのクラスファイルを利用するページと同じディレクトリに置けばよく、ソースファイルは必要ありません。
アプレットにはいろいろな機能のクラスファイルがあり、通常はそれだけでもいろいろな効果の画面を作成することができます。また、JAVAはプログラミング言語ですから、プログラムしだいで様々な利用方法が工夫できます。
アプレットを利用したページはJAVAに対応したブラウザで見ることができますが、対応していないブラウザではこのタグは無視されます。

K.KAWABE <kawabe@doho.ac.jp>
Created: Jun.15,1996,
Updated: Jun.28,1996