アルケン
炭素原子間に二重結合をひとつ持つ鎖状の不飽和炭化水素を一般にアルケンと呼ぶ。
エチレン
アルケンで最も簡単な分子はエチレンC2H4で、左のような分子構造をしている。二重結合している炭素原子間C=Cとその炭素原子Cに結合している水素原子Hとは同一平面内にありH−C=Cの結合の角度は120度、C=Cの原子間隔は約0.13nmである。この二重結合はそれを軸として回転できないので置換基の位置によっては幾何異性体を生じる場合がある。また、二重結合は反応しやすい1本の結合と骨格を構成する強い結合の2本の結合でできているため、反応しやすい1本が切れて他の原子が結合する付加反応がおきる。
アルキン
炭素原子間に三重結合をひとつ持つ鎖状の不飽和炭化水素を一般にアルキンと呼ぶ。三重結合をしている2個の炭素原子C≡Cとその炭素原子に結合する炭素原子Cは一直線上に並んでいる。
アセチレン
アルキンで最も簡単な分子はアセチレンC2H2で、左のような分子構造をしている。H−C≡Cの結合の角度は180度で、C≡Cの原子間隔は約0.12nmである。三重結合では2本の反応しやすい結合と1本の骨格を構成する強い結合からできているため、容易に付加反応がおきる。
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