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2005年10月20日(木)
 
「廃道を行く」
(国道418号 木曽川沿い)

25年ぶりに走った道はすでに国道としての
役割を果たす状態ではありませんでした。


参加者 けった ソロツーリング 


(木曽川沿いに感じの良いダートが続く)

八百津〜丸山ダム〜二俣トンネル〜深沢峡〜笠置ダム〜武並橋
武並〜大鍬宿〜細久手宿〜美佐野〜伏見〜八百津
 約65km


はじめに

今から約25年前、高校2年のGWツーリング時に犬山YHから木曽旅情庵YHまでの行程で
木曽川沿いの国道418号を走る。当日はあいにくの雨でポンチョを着ての走行だった。とに
かく当日の印象は強く残っていて、「途中で曲がっているため真っ暗闇になり壁伝いに手探り
で通った素堀りのトンネル(どうも二俣トンネルかな)」「雨の霧の中木曽川の架かったつり橋
の向こうに見えた、何でこんなところにあるのだろうというびっくりした建物(どうも料理屋だっ
たらしい)」「車が追い越すときに道の隅に止まってよけないといけない道幅」「笠置ダムを越
えて民家が現れ、走りやすい道になったときのほっとした気分」、以上のすべてが写真が残っ
ているわけでもないのに良く覚えている。そんなおり、地図を見てツーリングのコースを検討し
ている時に、この道が目にとまりもう一度走りたくなって今回のツーリングとなった。

当日
八百津町の蘇水公園の駐車場に車をおいて9時40分スタート。25年振りとなるこの道は
道路マップの記載をみると「側壁崩落により常時通行止め」と書いてある。それでもどこまで
いけるかわからないがダメなら引き返そうと考えて走り出す。



(蘇水公園駐車場にて)

八百津町内をぬけ、418号の旧道と思われる道を通り名古屋の水がめの丸山ダムの展望
台まで少し坂を上る。



(丸山ダムへの道 八百津町内を一望できる)     (木曽川にかかる丸山ダム)

丸山ダム展望台から再び418号に合流して木曽側を上流に向かう、といってもダム湖の
状態なのでわりと平坦な走りやすい道である。途中「旅足橋」なんて雰囲気の良い名前の
橋を渡りほどなく二俣になる、右折「国道418号は通行止め」の看板を発見。ここからは
人がいないので行程には十分気を引き締めていこうと考えて通行止めの国道に入る。



 (ネーミングが良い「旅足橋」)    

(二俣にて、右折国道が「通行止め」の看板 ここからは自己責任がつよくなる)

国道に入り、ピクニックエリアがあるところまでは道も良いがそこを過ぎると舗装路が剥げた
状態になる。ほどなく二俣トンネルに入る、25年前の印象とは違いどうも改修されて広くなっ
ているようだ、しかしトンネル途中で曲がっているためダイナモの明かりを頼りに出口に進む。



(二俣トンネル入り口)            (トンネル通過後、道は簡易舗装が剥げた状態)

道は徐々に悪くなり、やがてダートになってくる。木曽川沿いに続く道はガードレールも無く路
肩からすぐに木曽川にドボンなので2本ある轍の左側(山側)を沿って走るように心がける。
通行止めとなった道は深い木々に覆われ、非常に天気が良い今日においても薄暗い道を走り
時折見せる日の光が非常にまぶしく新鮮に感じる、また木曽川に流れ込む小さな沢は非常に
美しく澄んだ水を流していて感じよくペダルを踏んで進むことができる。



(勇壮な自然のなかを状態を楽しみながら進みました)

深沢峡と思われるあたりでちょっとした路肩の崩落があったが、ここまでの行程なら軽4輪
駆動車なら何とか走行可能かなという道路状態である。深沢峡には橋があると地図表記さ
れてあるが、気がつかなったか確認はできなかった、多分ここが25年前霧のなかで見た
建物場所と思われるが、そうだと確証できるものは何一つなかった。道を進むとほどなく
分岐があり再度国道は通行止めの看板を見る。



(右手に勇壮と流れる木曽川を見ながら進む)             (再度通行止めの看板が)

看板から分岐があり右側の川沿いが国道418号である。ここから道は徐々に悪くなる。まず
2本の轍の中央の草が大きく伸び山側の轍側には山からの木の枝が大きく張りだし、走行が
難しくなる。しかも轍の中もこぶしぐらいの石が多くなりハンドルをとられ易いので、川側の轍は
川への転落の危険もあり危ないので轍中央の草道を走る。それも進むにつれ轍は1本になり
ついには草に覆われたシングルトラックへと変わっていった。自転車には乗れないこともないが
ハンドル操作をあやまると木曽川に落ちてしまうので、危険と感じたら無難に押して行くことに
する。



(右手側が国道418号)             (木々が深くなるがここらはまだ良いほう)


(草木に覆われ踏み跡を追って進む)

途中数箇所の側壁崩落により自転車を担ぎ上げなければならない箇所を通過すると川沿い
にコンクリートをはった舗装路になる。しばらく進むと通行止めのゲートがあり、笠置ダムに
到着。廃道と化した国道418号を25年ぶりに通過することができた。



(突如、護岸補強された道になる)             (笠置ダム側通行止めのゲート)

笠置ダムには12時ごろ到着、ここで持参の昼食をとり体中に着いた引っ付き草の種を落と
す。さて、その後のルートは何も考えてなかったので、昼食を食べながら地図を見ると中山道
の文字を発見、宿場町の大鍬宿・細久手宿を通過たずねるルートを取ることにする。
昼食後、武並橋を渡り木曽川の対岸へここから恵那市街方面に向かうが上り坂となる。



(笠置ダム)                       (武並橋)

武並から中山道の宿場町「大鍬宿」に向かうため県道394号に入る。ここが結構な上り坂
で、久々のダンシングであえぎながら標高500m強の無名峠を越えて大鍬宿のある瑞浪市
に入る。ここから少し下るが再びちょっとした坂を登りきると中山道の宿場街「大鍬宿」に到
着。ここはけっこう街づくりに力を入れているようで昔の建物を多く残して宿場町の様相を
しっかり作っていた。



(県道394号無名峠)                (大鍬宿)

ここからは中山道に沿った県道65号線を進む、道は下り基調で快調に山間部を走る気
持ち良いルートである。途中中山道に関わる石碑や一里塚を見ながら細久手宿に到着、
ここは大黒屋という旅籠があるだけで町並みは短くあっという間に通過してしまった。



(中山道一里塚)                (細久手宿 旅籠大黒屋)

細久手宿から一気に下り、美佐野で国道21号に合流。こちらの国道は活発に車が走り
今日走ってきた418号とは大違い、淡々と距離を稼ぎ御嵩町伏見の交差点で県道381
号に右折して車のデポした八百津町まで一気走りとなりました。3時ごろ到着し、八百津
町内で秋の味覚、「栗きんとん」をお土産で購入して無事今回の旅を終了しました。



(ここから国道21号 美佐野にて)           (八百津町でお土産の栗きんとん購入)

(2005.10.22)

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