やってきました全日本モトクロスSUGO大会!(5/25・26)
昨年10月のSUGO大会(最終戦)以来だから約半年ぶりの全日本だぞ。
う~ん、やっぱり良いです、全日本モトクロス。
JNCCも面白いけど、全日本モトクロスの緊張感も好きだな~。
ということで、久々の全日本に少しビビっている父ちゃんたち。
ビビっているのは、全日本の雰囲気だけではない。
タカの練習不足と共にショウゴも久々にモトクロッサーの250ccに乗るからだ。
普段の練習は、CRF450だから、ホント久々の250なんですよ。
といっても、
いつも450に乗っていれば、250なんて軽くてひょひょいのひょい!
って思う方もいるかもしれないが、ショウゴはそんなに器用ではない。
長男らしく、不器用な上にまじめで融通が利かないんですよ。
保育園の子どもたちを見ていてもそう思うのだが、長男と次男ではタイプか違うことが多い。
もちろん、その子が持っている個性や性格も大きいのだが、
初めての子育ての長男・長女(第一子)と
お兄ちゃんやお姉ちゃんがいる次男や次女では、やっぱり、違うんだな~。
長男・長女(第一子)は、
「お兄ちゃんだから・・、お姉ちゃんだから・・」と言われ続けて育ったから、
下の子への嫉妬心を戴きながらも弟や妹の面倒をみて育つ。
何でも親がやってくれたから積極性に欠けることも多いし、
自分の思いが上手く言えなくて、回りがどのように考えているかを優先してしまう面もある。
でも、下の子の面倒を見てきたせいか、
人に教えるのが上手いし、苦にしない。
だから、神経質だが責任感も強くて、
真面目にコツコツやることが好きな長男や長女が多いんだな。
そういえば、ショウゴが80ccに乗っている頃、
あまりに遅いタカに「あ~だ、こ~だ」と一生懸命に教えたあげくに
「オレをひとりにしてくれ!」と言われていたな~(笑)
それに比べて次男や次女(第二子)は、
お兄ちゃんやお姉ちゃんがやることを見て育つから
とにかく要領のいいヤツが多い。
(散々、兄姉が親に怒られている姿も見ているので、同じ過ちはしない!)
そのかわり末っ子がいる場合には、存在感を出さないと忘れ去られてしまう存在。
上にも下にもいるから中間管理職的な役割が上手いんだな。
だから器用な子が多いし、中には、
器用貧乏!と言われる子も。
次男の父ちゃんがまさしくそうで、単なる器用貧乏で一生が終わろうとしている。
歴史上で名を馳せている人物も次男が多いというのも頷ける。
特に乱世に強いんだな。
と言っても、同じ第二子でも上のお兄ちゃんやお姉ちゃんが、
「穏健派」か「武闘派」かでは、全然違うからな。(笑)
末っ子は、ご存じのように、とにかく甘えん坊が多い(笑)
お兄ちゃんやお姉ちゃんに何でもやってもらって育ち、
尚かつ親も末っ子だからと可愛がる。
どうしたって甘え上手で、
その上あらゆる手を尽くして甘えようとする。
でも、お兄ちゃんやお姉ちゃんのやることをすべて見て育っていて、
上に鍛えられている分、力も持っている。
ただし、
力の出し惜しみをする!
だって、末っ子は、第二子の次男や次女のように自分の存在をアピールする必要もないから。
でも、力を出さないといけない場面になれば、元々力があるので、
回りがビックリするくらいの力を出す。
うちの母ちゃんが三姉妹の一番下。
お姉ちゃん2人にいじめられ、可愛がられ、
すっかり甘えん坊の力を出し惜しみする人間に育ちましたよ(笑)
ただ、現在は、父ちゃんがだらしないので、
その分、力を出さないといけない立場になり、立派に主任先生として頑張っているんだな。
(
母ちゃんの力を生かすためにワザとだらしないフリをしている父ちゃんだぞ!)
「明照保育園は、主任で持っている!」と言われているのもホントだ。
だから昔から長男や長女(婿養子を貰う)は、家を継ぐことが多い。
冒険をするのではなく、地道に先代が築いたものを次世代につなげていくことが得意なんだ。
ちなみに写真やビデオの割合は、長男・長女(第一子)が「10」とすると
次男・次女(第二子)は「5」、第三子は「1」と言われているぞ!(笑)
聞いたことがあるかもしれないが、
2010年FIFAワールドカップ日本代表選手23人中16人が第二子で、16人が末っ子という立場。
(第二子が末っ子ってこともあるから)
第一子は、闘莉王のみ(妹がいる)で、一人っ子に至っては一人もいないぞ。
この傾向は、サッカーだけの話ではなく、モトクロスを始めとした、
多くのプロスポーツにも言えることなのだ。
(もちろん、長男・長女で頑張っている子も多いぞ!)
だから、特に一人っ子は、お母さんだけに子育てを任せていると大変だ。
少子化の上に
核家族化が進み、
家庭や社会の子育て力も落ちてきていると言われている現代。
小さな時から子ども同士の中で揉まれることもなく、
何でも言うことを聞いてくれるお母さんと長い時間を過ごしてきた子どもは、
集団生活が苦手になってしまう。
(実は、保育園でもこういう子が多くなっている)
人間に一番近いチンパンジーの世界では、
小さな時に赤ちゃん同士でじゃれつき遊びをたくさんする。
この時期に、チンパンジーの母親が育児放棄したり(赤ちゃんを人間が育てる)、
実験等で赤ちゃんを群れから一時的に離してしまうと
その後に群れに返しても社会的にも情緒的にも対応出来なくなってしまうという話だ。
反対に
、群れのリーダーになるチンパンジーは、
小さな時から群れの中で揉まれたピンパンジーだそうだ。
まぁ、一人っ子だけでの話ではなく、
本来、子育てというものは、親と共にみんなでやっていたんだな。
アフリカには「ひとりの子どもを育てるためには、村中の人が必要である」
という古い諺があるって聞いたことがあるぞ。
学力世界一で有名なフィンランドを始めとした北欧諸国でも
「子育ては、村を挙げての一大事業!」という諺があるというのだから
世界中いつの時代も子育ては親と共に社会でやっていたんだな。
(このあたりは、家庭に社会がありますか?('07/08) に書いてあるから、興味のある方はどうぞ!)
それでは、一人っ子は、何をやってもダメか!という訳ではない。
そういう事も起こりえるから「
小さな頃から積極的に同年齢や異年齢の子たちと遊ぶ機会を
たくさん作ってあげた方が良いですよ!」という話だ。
それぞれの子どもたちには、それぞれの環境があり、それぞれの育ちがある。
どんな子どもたちも小さな時から友達や異年齢の集団、
そして、回りにいる大人を始めとした社会に関わりながら、
(大昔から子どもってそうやって育ってきたんだから・・)
ひとりの人間として成長し、自分らしさを大切にして欲しいな~。
(練習中は、ひたすら真面目に乗るだけのショウゴといつも遊びながら乗るタカ)
ということで、話は久々の全日本モトクロスに戻るぞ。
このSUGOには、久々の250に戸惑うショウゴと
バイクの乗り方さえ忘れかけている?タカと
単なる器用貧乏で一生が終わりかけている父ちゃんがいた。
案の定、練習走行では、2人ともバシバシとみんなに抜かれていく。
(父ちゃんは、お金と乗るバイクがないので今回もピットクルー)
IB2の予選は4組で、各クラス7位までが予選突破だ。
予選A組のショウゴは、ものの見事にスタートで出遅れ、
ものの見事に転倒し、7位の予選突破タイム(2分05秒404)の8秒落ちの21位(2分13秒500)で終了。
予選B組のタカは、転倒もしないのに20位(2分12秒815)という有様だ。
というわけで、IB2の予選が終わった午前中で、すでに
ど~んよりムード。
ふて腐れて押し黙ったままのショウゴとあまりの現実に現実逃避をするタカ。
いつもは、レースが終わった後のお風呂でタカが言う決まり文句の
「
俺たちは、負け犬だ、負け犬は、コンビニ弁当で上等だ!」がすでに出そうな雰囲気だぞ。
「こりゃいかん!」と気分転換のために「
今日の夕食は、牛タン祭りだ!」と叫べば、
タカが中間管理職ばりの気配りを見せて、ショウゴの気分を盛り上げる。
こういう時の次男は気分転換が上手い!
昼食のパンをかじっていれば、すぐにIBオープンの予選が近づく。
IBオープンは、3組なので予選突破は、10位までだ。
といってもほとんどフルグリットなので、その分、出遅れれば大変だぞ。
案の定、A組のタカは、スタートで潰されて、その後は少し頑張るが、
最後に転倒して24位(2分10秒492)。
予選突破の10位が2分04秒230だから、予選通過ラインの6秒落ち。
(B・C組の予選突破タイムは、2分06秒台)
ほとんどの子が、IB2よりもコースが荒れているので
ベストタイムが2~3秒落ちる中で2秒ほどタイムを上げたタカ。
練習不足が悔やまれるぜ。
そして、ショウゴの予選C組が始まった。
ショウゴは、スタートに賭けてCRF450で参戦だ。
このSUGOは、第1コーナーまでの距離もそこそこある。
よほど出遅れない限り、450パワーで前に出られるはずだ。
父ちゃんならスタート直後に潰されないためにも450なら絶対に一番アウトを取る。
しかし、何を考えているのかショウゴは、真ん中より少しだけアウト側を取った。
いくら両脇が固定ゼッケン組ではないとしても、
よほど上手いスタートを切らないと潰されてしまうぞ。
そして、スタート。
案の定、ロケットスタートはかなわず、中盤で第1コーナーに突っ込んでいく。
モトクロッサーの集団がSUGOの大坂を凄い勢いで登っていくのが見える。
この迫力は、モトクロスならではだぞ!ショウゴは、12,3位か?
(ほとんどベリの方のいつもよりマシだが・・)
抜いたり抜かれたりを繰り返しながら10位くらいでコース奥に消えていく。
ドキドキしながら待つ父ちゃん。
コース奥からトップが大きなジャンプを飛びながら帰ってくる。
(このハイマウンテンジャンプは、迫力いっぱいだぞ!)
ショウゴは、12位!もう一息だ、がんばれショウゴ!
その後、2台を抜いて10位でラストラップ。
いけるぞ~ショウゴ~~。牛タン祭りだぞ~!
後ろの11位との差が広がる。いける、いけるぞ~~~!
そして、第7コーナー後のリズムセクション。
昨年の最終戦では、このリズムセクションで
IAダイキ(実は、ショウゴの大学の後輩)が吹っ飛び、心が折れた!(←本人談)場所だ。
落ち着け、落ち着けショウゴ~~~!
すっかり落ち着きを失った父ちゃんがピットエリアで叫ぶ!!
その瞬間、ジャンプをショートしたショウゴのフロントタイヤが横を向くのが見えた。
バイクも横を向きながらスローモーションのように転倒していく。
バイクから投げ出されたショウゴが、急いでバイクに駈け寄る。
その横をバイクが何台も抜いていく。
次々とゴールするライダーたち。
結局、ショウゴは、18位(2分05秒880)だった。
予選突破の10位のライダーのタイムは、2分06秒086。
スタート地点で待っていると、顔を真っ赤にしたショウゴが帰ってきた。
「惜しかったな、怪我はせんかったか?」
「
落ち着こう、落ち着こうって思ったけど、後ろから来ている気がして焦ってしまった」
ショウゴが力なく答えた。
「まぁ、ラスト1周だからしょうがないさ」
先に予選が終わっていたタカも走ってきた。
「オレは、後ろとの差が広がった時点で、予選が通ったと思ったぞ」
「ジャンプをショートした時には、押さえられると思ったんだけど・・」
ショウゴとタカは、2人で「あ~だ、こ~だ」と話しながらパドックに向かっていった。
小さな時は、いつも喧嘩ばかりしていた。
そのくせ、ショウゴがサッカーの合宿で二日間いないだけで
「ショウゴがいないと寂しいな~」と言っていたタカ。
そんな時は、ナホも寂しそうだったな~。
今回もみごとな負け犬兄弟になってしまったけど、
兄弟三人が仲良く、ここまでこられたのも
家族で小さな頃からモトクロスであっちこっちに行っていたからなのか?
小さくなっていく2人の後ろ姿を見ていて何かジ~ンとしてしまった父ちゃんだった。