[神様は・・]('15/7.1)
 
 沈みゆく夕日に向かって帰ってきた爺ヶ岳の帰り道。
まるで、父ちゃんとショウゴの今後の道のりを暗示しているようだった。
.
夜が明けた!と思っていたのに、いきなり夜中になってしまった父ちゃんと、
もともと調子が上がらないショウゴは、二人で暗闇をさまよう・・。
(暗闇さえもさまよえない、タカよりは良いかも?)

ヒョコヒョコと歩くこんな姿を母ちゃんに見られたら何と言われるか?
母ちゃんの怒りをかって、ひと月リビングで寝たことを思い出す。

209:遙かなる爺ヶ岳3('14/6)母ちゃんの怒りは、大地の怒り〜〜

ショウゴに足の様子を聞けば、
「中学の時、甲の上にバイクのステップが落ちてきたときと同じ感じ!」だという。
その時は、足の指の付け根が2本折れていた・・
父ちゃんの足もドンドン腫れてくるが、今までだってこんなことは何回かあった。
レース翌日の月曜日。
母ちゃんの前や保育園では、ヒョコヒョコと頑張って、夕方にショウゴと病院に行く。

二人の心配は、骨折。
次回のワイルドボア鈴蘭までは、3週間しかない!
ヒビ程度なら何とか間に合うが、骨折だとちょっとつらい・・

待合室で1時間ほど待っていると二人同時に呼ばれる。
おばちゃん先生が、「あら、親子で同じ足を怪我?
おばちゃん看護師さんが「あら、仲が良いわね〜
次回の鈴蘭のことを心配している二人をよそに診察室に笑いが起きる。

二人の足の腫れ具合は一緒。
甲が腫れているショウゴと足首が腫れている父ちゃん。
おばちゃん先生がつぶやく・・「お父さんの方が重傷かも?
「へっ?」
折れているって大騒ぎしているショウゴより?
この程度の捻挫なら今まで何回もしていますけど?

とりあえず、レントゲン撮影。
最初に撮ったショウゴが、診察室からガッツポーズで現れる。
「やったぜ、骨折してなかった!ヒビも入ってないぜ!!」
続けて父ちゃん。
レントゲン写真を覗くおばちゃん先生の顔をドキドキしながら見守る。
「お父さんも骨折はしてないわね・・」
小さくガッツポーズをする父ちゃん。
「これで二人とも鈴蘭に間に合うぜ!」と安堵するふたり。
ショウゴに至っては、2週間後の児童クラブで出場するリレーマラソンも出られると喜んでいる。

そんな親子を怪訝な目で見ていたおばちゃん先生が
でも、もっとよく見た方が良いから金曜日にMRIを撮るから」と一言。
骨にさえ異常がなかったら「もう医者はいらない!」と考えていた二人には、ちょっとショック。
結局、金曜日にまた二人で医者に行くことになってしまった。


(腫れてしまった父ちゃんの左足・・)

(ギブスをはめられた父ちゃんとショウゴ:このギブスは、取り外しが出来てなかなか良かった!)

そして、金曜日。
MRIを撮って診察を待つ。
まずは、ショウゴが診察室に呼ばれる。
すぐに終わると思っているとなかなか帰ってこない。
何かあったのか?と思っている頃にショウゴがめちゃめちゃ不機嫌な顔で現れた。
聞けば「MRIで見ると細かいヒビが入っていて内出血もあるということ」
足を見れば、今までの取り外しが出来るギブスではない石膏のような頑丈なものになっている!
「あと二週間もこの状態だって!、俺が今までのギブスで大丈夫!と何回も頼んだのにダメだって言う!
これじゃ、来週のリレーマラソンに出られないじゃないか〜〜!と怒っている。

次は、父ちゃんの番だ。
診察室に入ると明らかに雰囲気が悪い・・。
MRI画像を覗いていたおばちゃん先生が一言。
やっぱり、お父さんの方が悪いわね。足首の靱帯も完全に切れてるし・・
へっ?
もう年だから手術するのもね〜
「日常生活さえ出来れば、良いですから・・」とへらへら笑う父ちゃん。
それじゃ、お父さんは、三週間ギブスで息子さんは、2週間ギブスね!
あちゃ〜!
こうして、二人は、がっちりと足を固められましたとさ。
めでたし、めでたし・・?


(こんな親子は、固めてしまえ!と
しっかりと固められてしまった父ちゃんとショウゴの足)

(カカトも付いています。オシャレでしょ?)

PS
しかし、この親子には、医者の言うことなんか通じない!
(よい子は真似をしないようにね!)
ショウゴは、甲だけだし、父ちゃんだって足首だけのこと。
こんな大げさなギブスなんて必要ないじゃい?ということでさっそくグラインダーで切断。
ほら、軽くて動きやすくなった!(動かさない方が良いからよ!by母ちゃん)


(あまりに大げさなんで小さくしちゃいました!ステキでしょ?)

一週間経てば、取り外しが出来た方が便利!ってことでまたまた切断!
これでお風呂にも入れます。


(取り外しが出来るようにしちゃいました、かっこいいでしょ?)

こんなウキウキ親子を見て母ちゃんが一言。
「父ちゃん、捻挫もしっかりと治さないと足首が爆発する!って!!」
これだから素人は困る・・。
「足首が爆発するはずがないじゃん!」と父ちゃん。
「だって“ためしてガッテン!”で言ってたもの!」

母ちゃんがしつこく言うので、録画してあった“ためしてガッテン!”を見れば
「ホントだ!足首が爆発する!!」って言っている。
それも30年前にやった捻挫をしっかり治さないでいたら、
急に歩けなくなって手術。
痛々しげな手術直後の写真まで写していた。

ちょっと動揺する父ちゃん。
しかし、父ちゃんの脳裏にひとつの言葉が浮かんだ。
神様は、乗り越えられない試練を与えない!
テレビドラマ「仁〜JIN」で大沢たかおが言っていた。
靱帯が切れてなくなっただけでしょ?
失ったものを嘆くより、前に進んだ方がいい!」by父ちゃん:決まったぜ!
(何が決まったぜ!よ。ホントは頭を一緒に打ったんじゃないの?by母ちゃん)


(今回は、必要なかった父ちゃんのお泊まりセット!母ちゃん、ありがとう!!)

(ショウゴが、怪我をしてから2週間後の児童クラブで出たリレーマラソン)

(足を引きずりながら走って症状を悪化させたバカなショウゴでした。)

(DIRT SPORTSで紹介されたショウゴ)
「ショウゴクラスを載せるとは、DIRT SPORTSも余程ネタ不足だな!」byタカ。