[竹やぶクロス!]('17/1.21)
 

 人種差別撤退運動をしていたマーティン・ルーサー・キング・ジュニアの演説の一節に有名な言葉がある。
I Have a Dream(私には、ゆめがある)


父ちゃんにも「夢」があった!
それは、全日本モトクロスを予選突破して、IBクラス決勝を走ること。
4~5周走るだけの予選と違って、決勝は20分も走れる上に、
サイティングラップという1周の下見走行もある。
このときに、ライダーたちはゆっくりとコースを1周して、その間にライダー紹介もあるんだな。
モトクロスは、ライダーと観客の距離が近い。
すぐ目の前を通っていくライダーに観客(ファンや友達)が声を掛けると応えてくれることもある。

ずっと一緒に走っていたリョウスケやヒロシがIBの予選を通るようになった頃、
(トッチにタカシ、ユウタやヨッシーは、あっという間にIAに上がっていった)
サイティングラップをするリョウスケを見てショウゴがつぶやいたことがあった。
オレは、いつになったらあの場所に立てるんだろう?
小さな時から一緒に走っていたみんながドンドンと先を行ってしまう。
きっと、ショウゴなりに苦しんでいたこともあるんだろうな?

I Have a Dream(私には、ゆめがある)
父ちゃんには「夢」があった。
父ちゃんがIB決勝を走るだけではなく、親子三人で決勝を走ること。
その夢に一番近かったのが(163)今シーズン開幕!('11/10)の頃だったと思う。
だから、わざわざ北海道まで時間とお金を掛けて遠征してしまったんだな。
その結果は、三人とも予選落ち・・。
この北海道での出来事は、父ちゃん一家では今でも禁句になっている・・。

「夢破れて山河あり・・」
ホントは、「国破れて山河あり・・」
夢は破れてしまったが山や川は少しも変わらない・・
父ちゃんの夢は、シャボン玉のようにはかなく消えて気づけば55歳・・。
(今年の五月で56歳だ・・)
悲しい話だ・・

I Have a Dream(私には、ゆめがある)
実は、父ちゃんには、もうひとつの夢があるのだ。
それは、自分のコースを持つこと。
小さくてもいい、みんなで楽しくバイクが乗れるコースを作りたいと思っているんだな。

ショウゴやタカが小さな時から走っていた河原のコースも砂埃や騒音の問題でなくなってしまった。
気軽に走れる近場のコースが、次々となくなっていく・・。
だから、子どもたちが安全に楽しく走れ、大人でも気兼ねなく走れて
ちょっとした練習になるコースを作りたかった。


実は、その夢に向かってここ半年ほど頑張っていたんだな。
ある場所に50年以上ほったらかしにされていた竹やぶがあり、縁あってその竹やぶを買うことが出来たんだ。

どこにそんなお金があったのかって?
いえいえ、ほったらかしにされていた竹やぶなんで、ホント安かったんですよ。
(山林なんで固定資産税もほとんどない!)
その竹やぶにもう半年以上、暇を見ては通って竹を切っていた。

竹やぶの良いところは、ノコギリ1本あれば開拓できること。
お盆の頃なんてもう来る日も来る日も蚊に刺されながら竹やぶで竹を切っていた。
今では、家族から尊敬の念を込めて?「竹じじぃ!」と呼ばれているぞ!
言ってみれば「竹取の翁!」だな。

最初は、大変だった竹切りも慣れてくると楽しくなってくる。
今では、竹を切れない日があると寂しいくらいだ。
これだけ竹を切っているとそのうちに「かぐや姫」や「お宝」に出会いそうだぞ!
(最初は、川縁なんで死体でも埋まっていないか?とビビっていたが・・)
年末になって、やっとちょっとしたセクションと細道が出来たので、「友の会」の面々に紹介して
みんなで管理運営していこうという所まで来たんだ。

この竹やぶの良いところは、外からは見えないこと。
やっぱり、バイクと言うだけでよく思わない人もいるので、
うっそうとした竹やぶの中でセコセコと密かにバイクに乗れるんだな。

もうひとつ良いところは、ホコリも立たなくて騒音も押さえられること。
モトクロスコース閉鎖の二大原因が騒音とホコリだ。
竹林の間を走っているので、ホコリも立たないし騒音もある程度押さえられている。
ホコリが立たないので、エアクリーナーも汚れないし、
エンジン回転数も低いので、エンジンも傷まないし、オイルも汚れない!

ただ、いくら騒音が押さえられると言っても、近くに畑もあるし、民家もある。
だから、どう頑張ってもアクセルを開けることが出来ないようなセクションとコースなんだな。(笑)
コースと言っているが、ホントは「ちっちゃな・ちっちゃなバイクで遊ぶ場所」みたいな所だ。

しかし、まだ開発したのは三分の一くらい。
将来的には、イナベのエンデューロクロスコースぐらいにしたいと思っている。
そのためには、バイクの音量がもっと小さくならなければならない。
もう電動バイクを待つしかない!

実は、この土地を買うときに5年後のことを考えていたんだ。
その頃には、何とかレースでも使えるような電動バイクが出来るはず。
(父ちゃんも60歳でバリバリの現役だし?ひょっとしたら、その頃には孫の顔も見られるかも?)
今だって輸入こそされていないがKTMのFreeRide-E といった電動バイクもあるしね。
早く、日本のメーカーも本気で電動バイクを開発しないかな?
もう、車はドンドン電気自動車にシフトしているので、
そのバッテリーやモーターの技術を使えば、バイクにも応用が出来るはず?

電動バイクが発売されれば、バイクが騒音から解放される!
これは、スゴいことだ!!
町中の駐車場でエンデューロクロスのレースが出来るぞ!!!
いっきにバイクレースが身近になる。

狭い国土で資源もなく、バイク人口がドンドン減っている日本だからこそ、
電動バイクを世界に先駆けて開発すべきだと思う。
世界の4台バイクメーカーがすべて日本にあるのだから、頑張ってくださいよ!
レースに使えるような電動バイクが出たら一番に買いますから!
(でも、今のバイクぐらいの値段にしてね・・)

そのときまでに、もっと切り開いて、竹やぶの中でエンデューロクロスをやりたいな~!
その名はズバリ「竹やぶクロス!」(別名:バンブークロス)
もう、登録商標しちゃおうかな?(笑)

それまでは、近隣からの苦情が出ないようなセクション中心のコースにして
竹やぶの中で密かにセコセコと走れれば嬉しいな~。
あ~、五年後が楽しみだぜ!

PS1
やっと動き出した竹やぶコース。
もし、今後も計画通りに上手く進んでも
このコースだけを走っていては、上手くはなるが、速くはならないんだよな。

やっぱり、速くなるためには、大きなコースで仲間たちと競り合いながら
アクセルをガンガン開けて限界で走る練習が必要だ。
だから、今後もイナベを始めとした中部地方のコースには、今まで通りにお世話になると思う。
半日しか時間が取れないような時に気軽に行けるようなコースになると良いな~。
そうそう、キッズ(50)や100ccぐらいの4サイクルなら良い練習になりますよ。

PS2
半年以上、竹やぶの中にいて気づいたことがある。
当たり前の話だが、真夏は、日陰ばかりなので涼しいこと
真冬は、外で木枯らしが吹き荒れていようと竹やぶの中は、無風に近く暖かいこと
雨が降っても竹の根っ子が張り巡られているせいか?水はけも良くすぐに走れること。
竹に突っ込んでも竹がしなってくれて人間もバイクも守ってくれること。
そして、何より竹やぶの中にいると心が癒やされること!
もう世間の些細なことなんて忘れて無我の境地になれますよ(笑)

ただし、心配なこともある。
ひとつは、夏のヤブ蚊。
でも、バイクに乗るのに半袖半ズボンのヤツもいないし(笑)
フルフェイスにゴーグルを付けているので大丈夫でしょう!
パドックには、蚊取り線香が必須かも?

もうひとつは、タケノコ。
タケノコをほっておけば、あっという間に立派な竹になる。
せっかく半年以上も竹を切り続けてきたのに、元の木阿弥にならないためにも
春には、みんなでタケノコ掘りにいそしまなければ・・。
まぁ、タケノコも良い時期に採れば食べられるし、ひょっとしたら売れるほど取れるかも?
ひょっとしてひょっとしたらタケノコで一儲けして「タケノコ王!」と呼ばれるかも??(笑)



(これがイナベのエンデューロクロスコース。現在の広さは、この三分の一以下:笑
アクセルを開ける所なんてありません!)

(これが父ちゃんが買った竹やぶ。
不法投棄もスゴかったのですが、川縁なので、マジで死体とか出てきそうでした・・)

(この頃では、ショウゴやタカも手伝ってくれました)

  (友の会のハシモトさん一家もお手伝い)

  (母ちゃんもお弁当を持ってきてくれたぞ)

       (竹やぶの怖いところがこれ!一本一本根元から切っていきます。
            細い枝もあるのでゴーグルは絶対に必要です!)

         (竹を根元から切るための秘密兵器がこれ!電動レシプロソーです。
これに竹用のソードを付ければ鬼に金棒!!一本の竹を切るのに10秒も掛かりませんよ!!!)

       (半年以上、竹を切りまくって少しずつコースらしきものが出来てきました)

(50年以上ほったらかしにされていた竹やぶだったので産業廃棄物の不法投棄だらけ。
こんなコンクリートの棒が何本も捨てられていました)

(三本つなげれば一本橋に・・。ヘルメットも付けずに試走するタカ。嬉しそうです。
          良い子は真似をしないでね!:笑)

(埋まっていたU字溝を見つけて喜ぶタカ。ステアケースにちょうど良いでしょ?)

      (タイヤの上で喜ぶタカ)

 (こんなものも落ちていたのでセクションに!)

(竹やぶの中にいると安心する竹じじぃ!改め「竹取の翁
そのうちに「かぐや姫」に出会いそう?)

(小さな丸太を並べてこんなセクションも作ってみました。通称「奥の細道」)

(大晦日に作ったセクション。紅白歌合戦のトリを歌った石川さゆりにちなんで「天城越え」)

(こんなU字溝も埋まっていました。三つ並べば「段々畑!」)

(こんな丸太セクションもあります!とっても簡単なんでキッズでも大丈夫?)

(ステアケースに挑戦するタカ。
見た目は小さいですが、やってみると意外と怖いです!
父ちゃんたちがここを走るときは、ブーツとヘルメットのみ。
だって、スピードも出ないし、竹にぶつかってもしなってくれるので安全なんですよ!:良い子は真似をしないでね)

(動画↓タイヤを攻略するタカ。これからは、「タイヤ先生タカ」と呼んでくれ!だそうです:笑)

(動画↓タイヤを攻略しきれないショウゴ)

(動画↓しかし、何故かステアケースは得意。これからは「ステア先生ショウゴ」と呼んでくれ!だそうです:爆)


  (細い丸太でこんなものも組んでみました)


(動画↓攻略するタカ。見た目よりも簡単ですよ!)


(竹やぶの中を走るダイちゃんと母:マキさん)

 (竹やぶの中にいると心が癒やされます!
       もう、悟りを開く日も近い?)