「SUGO2Days!①」('18/1.22)
11月25,26日に開催されたSUGO2デイズエンデューロ。
父ちゃんたちにとっては、シーズン最後のレースだった。
それもショウゴとタカの三人で出られるから、遠いSUGOとはいえ楽しみだぜ。
その上、木曜日の夜に出発できるので、初めてSUGOコースの下見が出来るぞ。
三人の都合が合うなんて、なかなかないことだ。
こりゃ、やるしかないでしょ!! 木曜日の夜に意気揚々と豊橋を発つ三人。
タカが「今日は、スターウォーズ祭りだ!」と叫ぶ。
こういう遠出の時には、タカが必ず何かを用意する。
今回は、なんとスターウォーズのエピソード1からエピソード7までレンタルしてきたぞ!
個人的には、エピソード7(フォースの覚醒)が今一歩だったが、
2016年に公開されたローグ・ワン(スピンオフ)が良かったので、
もう一度全編を通して見直してみたかったんだな。
でかしたぞ、タカ!
シーズン最後のレースなので、これでタカのIB昇格と父ちゃんのNA昇格が決まる。
(ショウゴは、すでに中日本エリアでチャンピョンを取ったので、 IA昇格が決まっている)。
この時点でのタカの全日本ナショナルクラスのランキングは同点7位。
(北海道の日高2Daysまでは、トップだったが・・)
SUGO2Daysの2回のレースを10位以内ぐらいで走りきれば、
おそらくIB昇格の条件である全日本ランキング8位以内には入れはず・・。
しかし、二日間のレースは、タカにとっては初めての経験。
父ちゃんとショウゴの初めての2Days(昨年のSUGO)は、悲惨だった。
JEC始まって以来の悪条件のような大会だったんだな。(259:JEC最終戦SUGO)
「タカよ、とにかく無事に二日間を走り切れ!
二日間とも10位くらいだったら、ランキング8位以内には入れると思うから・・」と言えば、
「オレを誰だと思っている?オレにはフォースが付いているんだ!」と訳の分からないことを口走る。
確かに、雨さえ降らなければ、普通なら10位以内は楽に走れそうだ。
しかし、タカよ。SUGOには、魔物が住んでいるんだぞ!
父ちゃんにとっての目標は、1ポイント獲得!
来年からナショナルクラスが、
モトクロスのような国内B級(NBクラス)と国内A級(NAクラス)に分かれる。
全日本のナショナルクラスでのポイント獲得がNAクラスへの昇格条件なんだな。
もちろんモトクロスのように地方選でも上がれるが、
地方選で上がることなんて考えてなかったので、参加してない大会も多かった。
今思えば、ショウゴのように中日本エリアを最優先にしておくべきだった!
今年の全日本ナショナルクラスは異常な台数。
富山が94台に、今回のSUGOでも82台もいる!
ポイント獲得は、20位以内だから、かなりハードルが高いぞ。
昨年は、オンタイムエンデューロでは不利なFreeRide250でも1ポイント獲得できたのに・・。
こんな56歳のオヤジが、また一番下のNBクラスから出直し?もうすぐ57歳だよ・・
過去の全日本でのポイント獲得じゃいけないの?とすでに半泣きの父ちゃん。
そんな父ちゃんを「オレはもう昇格が決まったからお気楽だぜ!」と笑うショウゴ。
(道中は、スターウォーズ祭り!父ちゃんのお気に入りはルークのお師匠様ヨーダ)
スターウォーズを見ながら三人で運転して、SUGOに付いたのは、金曜日の明け方。
すでに雨がポツポツと降り始めていた。昨年の悪夢が蘇る・・。
SUGOの魔物が起き始めているのか?大丈夫かタカ??
(予報では、土曜日が少し崩れるが、日曜日は何とか持ち直すはず・・)
昨年は、土曜日の朝に着いたので、パドックも空いてなく、下の第2パドックにとめていた。
今回は、上の第1パドックに駐めることが出来たぞ。
第2パドックは、傾斜がきついので、車中泊にはちょっと辛いんだな。
雨やミゾレが降ったり止んだりだったので、午前中はまたまた車中でスターウォーズ三昧(笑)
午後になって雨が止んだところで、やっと下見に出かける。
といっても、ここのコースはとても歩いて回れる場所ではないので、
クルマに乗って一番遠くのエンデューロテストに向かう。
山道をクネクネと行くこと15分くらい?
やっと、エンデューロテストの入り口にたどり着く。
すでにケンジ監督たちのクルマがあった。
トレッキングコースという看板の奥がスタートとゴールだ。
ショウゴが「これって昨年と逆コースじゃねぇ?」と言うが、
そんな遠い昔の記憶が父ちゃんに残っているわけもなく、
「こんな所、走ったか?」と返事するしかなかった。
紅葉が綺麗な山道を登っているとタカが落ちていた枝を見つけて振り回し始めた。
こんなことはよくあることなので、無視してコースの下見を続ける父ちゃんとショウゴ。
すると「出たな、ダースベーダー!せいばいしてやる!!」と急に父ちゃんの尻を枝で叩く。
ブヒッ!っと思わず屁が出てしまう父ちゃん。
「毒ガスを出したな!ダースベーダー!!」と叫んでまた尻を叩く。
「痛いじゃないか!そんな枝なんか捨てろ!」と言えば、
「これは枝ではない!ジェダイのライトセーバーだ!!」と益々振り回す。
そんな二人のやりとりを完全に無視してライン取りを探るショウゴ。
そんなショウゴに
「そこの木の裏に隠れている小さなヤツは、ヨーダだな!出てこい、ヨーダ!!」
とまたまた枝を振り回す。(ライトセーバーだ!byタカ)
「ちっちゃいヨーダめ。こうしてくれよう!」と枝でショウゴを叩くタカ。
「うるさい、向こうに行け!」とショウゴ。
こんな風景は、ショウゴやタカが小さな時からたくさん見てきた。
レースや練習でコースに行けば、何にもないような山の中ばかりだから、
バイクに乗らないときには、いつもその辺に落ちている枝や石で遊んでいた。
自然は、人の本能を呼び起こすのか?
すっかりジェダイの騎士になったタカを無視してショウゴが言う。
「じぃさん、やっぱり昨年と逆だ。きっと沢も昨年の登りと違って下りになるはずだ!
去年よりも明らかに簡単になっているぞ!」
そんなことを言われても沢を走った記憶があるが、
登りだったか下りだったかなんて覚えていない・・。
「昨年が完走することさえ難しかったんで、今年は簡単にしたんだ!よっしゃ~!!」
と叫ぶショウゴ。
その横で初めてのSUGOなので、何にも分からず
「フォースは我と共にあり、 我はフォースと共にあり!」と叫ぶしかないタカ。
昨年のことをすっかり忘れている父ちゃんも負けじと「フォースは我にあり~!」と叫ぶ。
三人の叫び声が紅葉の山に響き渡る。
(東北の山は、紅葉真っ盛りでした。白いクルマがケンジ監督号!))
(白い看板がスタートで黄色い看板がゴール) (エンデューロテストの下見をするショウゴとタカ)
(タカが拾った小枝。この枝がタカをジェダイの騎士に変身させました・・)
(枝を・・いやライトセーバーを振り回すタカ。
ショウゴは無視してスマホのゲーム)
こうして、エンデューロテストの下見が終わり、
またクルマに乗って次のエクストリームテストに向かう。
昨年のエクストリームテスト二日目にチェーンが外れてリタイヤした父ちゃん。
この場所だけは、覚えているぜ!
そう言えば、昨年は、1日目が遅延で完走できず、二日目がリタイヤだったんだ。
「お~、記憶が蘇って来る~!」と苦悩する父ちゃんを無視して下見に行く二人。
そんなに難所はないが、タイヤが連続しているところはイヤラシいぞ。
リズムよく行ければ良いのだが、振られたり、ラインを変えたりしたら
次のタイヤのクリアーが難しそうだった。
(これがエクストリームテスト。そんなに難しくはありませんが、速く走るとなると別物です!)
(今回の一番の難所になってしまったタイヤセクション。
濡れた土が付いたタイヤは、なかなかハードでした)
クロステストは、簡単なクネクネコース。
簡単なだけにタイムを詰めるのが難しそう。
(1日目のレースでは、路面も濡れていたので、メチャメチャ滑ったしね!)
下見が終わったので、恒例のお風呂と食事。
父ちゃん一家は、レースの時だけは、豪勢な食事をする。
昔からレースは、家族旅行みたいなものだったしね。
(この頃は、母ちゃんとナホがいないことが多いが・・)
いつもは、秋保(あきう)温泉方面に行くことが多いが、今回は名取市に向かう。
極楽の湯に浸かって、極楽極楽~。
近くの大型スーパーで1,980円の食べ放題で極楽極楽~。
ただし、タカが調子に乗って食べ過ぎて顔を青くする(笑)
大型スーパーなので書店も入っていて、そこでタカが「挑戦者か負け犬か」という看板を見つけ、
「オレが挑戦者で、じぃさんとショウゴは負け犬だな~」とはしゃぐ。
負けじと父ちゃんが「どう考えてもオレが挑戦者でお前が負け犬だ!
お前はすでに食べ放題で負けていたしな!!」と反論する。
二人のやりとりを横にショウゴは、スマホでゲームだぞ。
パドックに帰れば、もちろんスターウォーズ祭りの始まり~始まり~。
こうして金曜日の夜は更け、土曜日のレース1日目に向かうのであった~。
(食べ放題で東北の食事を満喫!) (誰が挑戦者で誰が負け犬になるのか?)
(JECホームページより)
【JEC ROUND 5/6 SUGO 2DAYS プレビュー】
今回のコース設定は、例年と少し異なるチームでおこなわれているが、
コースインスペクターである大川原潤は「昨年、渋滞に苦しめられた経緯もあり、
今年のコース設定はイージーな印象を受けました。
コース自体の長さも、例年より短くなっていますが、
そのかわり昨年は使われなかったたばこ団地付近のクロステストが復活しています。
ただ、簡単で短いからと言って、競技性に問題があるわけではありません。
十分に、差がつきやすい設定となっています。
特にトップライダーがしっかり戦えるようになっていると思います」とコメント。
現時点でIAクラスランキングトップを走る釘村忠は
「そうですね、短いコースですが、しっかり勝って優秀の美を飾れたら良いなと思っています。
バイクには、あまり乗れていないのですが、調子はいいと思います」とのこと。
また、日高にて早着のミスを冒したことで、チャンピオン争いから後れをとった鈴木健二は
「タイトル自体は難しいと思いますが、今回はYZ250Xを持ち込んでいますし、勝ちたいですよね」とのこと。
田中教世もパドックにバイクを連ねており、役者は揃った感がある。
【JEC ROUND 5 SUGO 2DAYS ED DAY1
〜鈴木健二が最強の相棒と圧勝、田中教世が2位〜】
雪の予報が、冷たい小雨に変わったモノの、依然としてSUGOスポーツランドのコンディションは厳しく、
ほとんどのルートが舗装路に切り替わることが発表。
テストのみを活かすような緊急レイアウトをとったDAY1であった。
気温は5度を下回ることがほとんど、多くのライダーが自然との闘いを余儀なくされた様子だ。
最高峰クラスのIA1では、特にこの短縮ルートの影響から、
前走車にNクラスの後半が混じってしまうことがしばしば。
「SUGOは、沢登りなどで前走車がパスできず、数珠つなぎになってしまうコース。
これは仕方の無いことだが、運が悪かった」と鈴木は語る。
1番時計もそこまで多くなく、しかし難なく1位を奪取してみせた背景には、
「自分の一番得意な2スト250を、今年はじめて引っ張り出してきました。
やっぱり2ストですよね」と鈴木ははにかみながら、勝因を語る。
小指を骨折しており、その影響をまったく感じさせない「強さ」はさすがといったところ。
~IB 岩鬼久重、急展開に~
今季は、イタリアで世界戦にスポット参戦してきた大神智樹や、
モトクロスIBのスキルで大神の好敵手となっている新沼光ら若手の活躍がめざましいが、
今回圧倒的なスピードをみせたのはXCではベテランの岩鬼久重。
「バイクの特徴をしっかりつかむことができるようになったおかげで、走りががらっと変わりました。
特にトラクションコントロールを積極的につかっていけることが武器になっています。
それと、先日リーボックのアルティメットレースに参戦したのですが、
これがエンデューロを遙かに超えて過酷で、心に余裕ができたのもよかったかもしれません」とのこと。
~N ヤングライダーの台頭、W 女王福田雅美が安定感をみせる~
次年度から、ナショナルクラスはNAとNBに別れることが発表されており、
今年ポイントをとれなかったNのライダーはNBへ。
このことは、全日本エンデューロへの参戦権を失うことを意味するだろうことから、
Nクラスにはベテラン組と若手組が大挙している。
特に駆け込み需要である今SUGOでは、若手の台頭が目立った。
MX-IB飯塚翼が実力を遺憾なく発揮するものの、慣れていないオンタイムで早着。
これに、やはりXCでのヤングガン保坂修一が一矢報いてDAY1を制した形だ。
まずは、1日目のDay1。
雨が完全に止まぬ中のスタート。
路面は完全にヌタヌタツルツル・・。
でも、昨年を経験しているので、「こんなもんでしょ?」って感じ。
IBクラスのショウゴがスタートしていく。
IA昇格が決まっているショウゴは、一番お気楽な?はずだが、
それでも、やはり緊張している。
モトクロスでも地方選だけでIAに上がったヤツらの苦戦を見ている。
やはり、全日本のIBクラスで活躍しないと、IAに上がってからが辛い。
ショウゴの全日本IBクラスでの最高順位は5位。
この最終戦で、これ以上の成績を上げておかなければ、「なんちゃってIA!」になってしまうぞ。
父ちゃんとタカは、ナショナルクラスでスタート。
1周目の下見は、思った通りのヌタヌタツルツル・・。
それでも、何とか1周できたし、昨年の1日目と違い、
ルートはほとんどカットになっていたので遅延も心配なさそうだった。
1周目を終えてパドックにいるとタカが帰ってきた。
「タカ、どうだ?」と」聞けば、
「滑るけど、何とかなりそうだな。ただ、タイムを上げるのが難しそう・・」という答え。
三周目までは、ルートのカットのおかげで、三人ともオンタイム。
しかし、父ちゃんは、これまですべてのテストで転んでいて、まともに走れたテストはない。
攻めの姿勢がすべて裏目に出ている・・。
まだ、150ccに慣れていないのか?
(単に下手なだけだ!by関係者一同)
タカもナショナルクラスで10位くらいを走っていたみたいだが、
3周目のエクストリームテストで転倒している前のライダーを避けたら自分も転倒。
このときにアクセルが戻らなくなり四苦八苦。
アクセルワイヤーは、ちゃんと動いているので、
問題は、キャブレターの可能性が高い。
スロットルバルブが引っかかっているみたい?だった。
いろいろとやってみたが、何回エンジンを掛けてもエンジンが全開になってしまい、
急いでキルスイッチを切るといったことの繰り返し。
「これでは、エンジンが壊れてしまう!」とリタイヤを考えたが、
最後に「スロットルバブルが引っかかっているのなら、衝撃をあたえてやれ!」
と落ちていた石を拾って
「フォースは我と共にあり、 我はフォースと共にあり!」
とキャブレターをゴンゴン叩いてエンジンを掛けてみたら、ちゃんと直ったそうだ。
しかし、これで15分くらいのタイムロス。
「バイクを落ちていた石で直したのは、オレくらいだろう?」と胸を張るタカだった。
そう言えば、
「広島では外れたチェーンをそこら辺に落ちていた枝で直していたオヤジがいた!」
そうだから、エンデューロは奥が深いね!(笑)
そうこうしているうちにあっという間にラスト1周。
ショウゴは、4位に付けているらしかった。
トップは、イワキさん。
すげ~!
三人は、ラスト1周を気合いを入れて走行。
ショウゴは、そつなく走って4位をキープ。
父ちゃんは、またまた三つのテストすべてで転倒!
どうなってんじゃい?
順位は、43位。トホホ・・。
タカは、「完走できただけでも嬉しい!」。
結果は、71位だったが「明日も走れると思うと、涙が出るぜ!」と喜んでいた。
ガソリンを補給して、パルクフェルメにバイクを置いてくると
ショウゴが「もう少し順位が上がるかもしれない!」と言う。
どうやら「オオガミくんとニイヌマくんにペナルティーが付いたみたい」だそう。
Day1の1位は、イワキさん。
ショウゴ曰く
「今日のイワキさんは、信じられないくらいに速い!すべてのテストでで負けた!」と脱帽。
2位は、なんとショウゴ!
オオガミくんに2分、ニイヌマくんに3分のペナルティーが付いたとしても立派だぞ。
「スゴいな~ショウゴ!」とタカも喜ぶ。
Day2に期待が持てそうなショウゴに、
ポイント獲得が絶望的な父ちゃん、Day1がノーポイントに終わったタカ。
1日目が終わって「ショウゴが挑戦者!」に「父ちゃんとタカが負け犬!」となってしまった。
こうして1日目が終わりましたとさ。
めでたし?めでたし??
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