調査方法を指導するときに使用した資料です。図表・カットは略しました。  第92回へ

     調査活動の方法
                                    H10.4 布袋中2年生

 これからは、情報化社会といわれています。価値の高い情報をいかに手に入れ、読みとるか。また、いかに自分でつくり出し、発信するか。情報を活用できることが、生きる能力が高いと言えることもできます。
 社会科の調べ学習を通して、情報活用能力の基礎を身につけましょう。

いかに情報を収集するか?(実際の資料は図表で示した)
@ 資料収集 
    新聞、テレビ
     本、雑誌、パンフ
     実物、模型 
     インターネット、FAX通信
    パソコンソフト
  
A 問い合わせ  
     電話・FAX
     手紙    
     インターネット (電子メール) 
B 直接取材   
     実地    資料館・本物
        見学・取材・体験
                   

情報収集大作戦

手紙の巻  

 手紙は、@郵送料がかかる
       Aけっこうめんどう
       B相手にも手をわずらわせる
       C時間がかかる
       D相手の住所を知る必要がある 
  などの欠点がありますが、最も一般的な、失礼でない、心がこもった方法です。
証拠が手元に残る点も長所です。インターネットは便利ですが、最低一通は手紙
を出しましょう。
  ここで、手紙の書き方を紹介します。

(1)相手の探し方
手紙は、基本的に相手の住所・名前を知らなければ出すことができません。
次のように探します。
 
  農業関係を例に説明します 
  農業では、農政局、農協に尋ねるのが一般的です。
  農協は、近くの農協支店で聞けば住所・電話番号がわかります。
  また、農政局やほとんどの農協はインターネットのホームページを持っています。そこから、相手に電子メールを出すことが可能です。
  個人に出す場合も、農協や生産者組合の人に推薦してもらうと確実です。
   インターネット・タウンページから、地域・業種・店舗名を入力すると名前・電話番号・住所が検索できます。ためしに夕張市・農協と入力したら10件検索できました。

  工場関係・企業は地図から探す方法があります。(書店の地図コーナーでで大きな工場・会社を探す)返事は早く、おみやげをくれる企業もあるようです。
  パンフレット等も情報源です。
  インターネットでも簡単に検索できます。
  
  官公庁 県庁や市役所・町役場は住所がなくても届く場合が多いようです。パンフレット類が役立ちます。インターネットもOK!

(2) 本文の書き方
  基本的に、簡潔で、心がこもった自分の言葉で書くといいと思います。ワー プロより自筆の方がよいでしょう。出す相手が多くワープロしか無理な場合でも、自筆で1行でも書き足すのが礼儀です。 
ウラ技 自分の写真を同封して、本文中に「真ん中が私です」などと書くと返事が来る確率が高い!

本文の例 (あくまでも参考に)

初めてお便りします。
わたしは、愛知県江南市立布袋中学校2年○組の○○○○といいます。
 わたしたちは、今、社会科の時間に九州地方の産業について学習していま
す。(担任の先生は土井 謙次 先生です。)私は、鹿児島県・宮崎県の農業
について調べていますが、農家のみなさんの生産性を高める工夫や努力を知
り、とても勉強になりました。
 その中で、次の点に疑問を持ちました。
@ 水持ちの悪いシラス台地の保水性をどのようにして高めていったの 
  ですか。
A 製品の主な出荷先はどこですか。また、それは近年どのように変化し
  てきましたか。
B この地方の21世紀の農業をどのようにしたいと考えてみえるますか
この他、この地方ならではの生産の工夫がありましたら、教えていただけ
たら幸いです。
わかる範囲で結構ですので、よろしくお願いします。

平成10年5月○日
〒483-8157 愛知県江南市北山町西7番地
            江南市立布袋中学校2年○組 ○ ○ ○ ○  
0587-56-3063 Fax 0587-56-3349
追伸 これからもお仕事がんばって下さい。

(3) 封筒の書き方
  白封筒を準備する。
  
    
    図   略
    
  
 差出人住所は学校の方が返事が来る確率が高い。

※ 人以外には様は使わない。広報課 御中(おんちゅう)などと書く。
※1 切手の不足は厳禁。25gまで80円、50gまで90円(定型の場合)
※2 相手が個人の場合は、必ず切手を貼った返信用封筒を同封する。
    企業・団体の場合はFAXで返事が来る場合が多いので、必ずしも必要ない。
  その場合、「送料をご請求下さい。」と書いておくとよい。

注 意
1 手紙を出す前に、必ず先生に見せて相談する。
 @ 同じ相手に同じ学校から何通も手紙を出さないため。
 A 誤字・脱字などの失礼をなくすため。
2 手紙のコピーをとっておくと良い。
  次に書くときの参考になる。

インターネット(電子メール)の巻
   インターネットは、Webページの閲覧と電子メールを送る方法が一般的です。
 インターネットの特長は、次の通りです。

長所 ・24時間いつでもOK
    ・相手を捜すのがきわめて簡単。
    ・リンクを使えば、関連するページにどんどん発展することができる
    ・たいてい電子メールを送ることができ、相手に質問・連絡することができる。
    ・手紙より、簡単。相手にも負担をかけない。費用も手紙より安い。
短所 ・ホームページだけでは、十分な情報といえない。
    ・パソコンがあり、インターネットに接続できる環境が整っていなくてはならない。
    ・電子メールの返事がすぐに来るとは限らない。

ホームページの閲覧
 主な企業、官公庁、農協等の団体は、たいていホームページを作っています。それは、サーチエンジン(索引みたいなページ)で探すことができ、マウスの左 クリック(ボタンをカチッとやること)ですぐ開くことができます。
 会社の概要(資本金・業務内容等)はわかります。

電子メール
 たいていの場合、ホームページ上にメールアドレスが明示されています。
 差出人は、メールアドレスを持っている人は自分のアドレスを、なければ先生のアドレス(syaraku@tcp-ip.or.jp)を書いておいてください。


電話・FAXの巻
 手軽で便利な方法が電話であり、FAXです。電話・FAXの特長は次の通りです。

長所・短時間で解決でき、相手とのやりとりの中でさらに深めることができる。
   ・104やインターネットタウンページで相手を捜すことができる。
   ・手紙より、簡単。相手にも負担をかけない。
   ・FAXは記録が残る。
短所・情報量が限られる。
   ・相手によっては、費用が高くなる場合もある。
   ・相手がつかまらない場合も多い。

電話のかけ方
  内容は、おおむね次の通りです。

「 わたしは、愛知県江南市立布袋中学校2年○組の○○○○といいます。
 ○○についておうかがいしたいことがあるのですが、担当の方をよろしく
 お願いします。」
「 しばらくお待ち下さい。」
「 わたしは、愛知県江南市立布袋中学校2年○組の○○○○といいます。
 ○○についておうかがいしたいことがあるのですが…

多くの場合、「こちらで調べ、折り返し連絡します」と言われます。自分がかけている電話、またはFAX番号を言う必要がありますので、事前に調べておく必要があります。

FAXの送り方
いきなりのFAXは失礼に当たります。
まず電話をして、目的を伝え、@ FAXを送っても良いか、A FAX番号、B だれ宛に送ったらよいか、を確認しておくことことが必要です。


ここで聞いてみよう
@ こねっとチューター など質問できるサイト
   だれに聞いていいかわからない場合、インターネットのこねっとチューターなどに聞くと教えてもらえます。時間がかかるのが難点です。
A ML(メーリング・リスト)
   MLは、ある目的を持ったメールを交換する集団のことです。海外旅行好きの集団、歴史好きのグループなどがあります。ここで質問すると、多くの人が答えてくれます。
B 博物館・資料館
   博物館や資料館には、学芸員という方がみえます。質問には親切に答えてもらえます。全国の博物館を網羅したホームページがあり、そこから調べることが可能です。博物館・資料館をまとめた本もあり、住所・電話番号等もわかります。
C 図書館司書
   図書館には司書の方がいます。調べたいことは相談にのってもらえます。
   その図書館になくても、どの図書館にあるどういう本で調べると良いかがわかります。場合によっては、取り寄せてももらえます。
D 外務省FAXサービス MOFAX など
   外務省に関連する多くの資料(世界各国や国連機関等の資料)が、FAXで送られてきます。どんな資料があるのか、先生がリストを持っていますので見て下さい。

初めの一歩
  まず、手近にあるもので調べてみよう!
  質問は、ある程度理解していないとできないものです。まず、教科書を理解して、資料集を読みとってください。布袋中学校の図書館には、多くの種類の資料集がそろっています。利用してみましょう。
 概略理解できたら、さらに事典類で深めることが大切です。
 図書館のパソコンには、ENCARTA(百科事典ソフト)が入っています。すぐ検索でき、印刷も簡単です。利用してみて下さい。
 そして、最後は実際に生活している人です。それまで調べてきたことは本当にそうなのか、生の声を聞いてみましょう。そして、多くの人の生き方にふれてみましょう。