第92回 社楽の会報告       第91回へ   第93回へ
                                     報告者 布袋中 土 井
 
 
5月7日(木)布袋北学供にて、第92回の社楽の会を開催しました。参加者、及び社会科・生活科の担当学年をお知らせします。土井(中2、中3選択)、高橋先生(小4)、木本先生(小3)、奥村先生(特殊)、大島先生(中2)、高田先生(小5)、岩井先生(小3)、大藪先生(中3)、尾関先生(中3)、天野先生(中2)、和田先生、そしてゲスト加藤 誠先生(扶桑中)の12名です。
 
☆ 土井より、朝ドリル年間計画を紹介しました。前回、口頭で報告したものですが、1年間の朝学習、その力試しの場を計画的に設定しています。
・ 宝暦郡上一揆自作紙芝居を紹介しました。稚拙ですが、生徒は喜びました。他に、宝暦郡上一揆の関連資料を紹介しました。
・ 次に、 「法」学びませんかを紹介しました。名古屋の高裁などで構成する憲法週間行事実施委員会が、学校や団体を対象に、講演や法廷の見学など様々な行事を開きます。問い合わせは、名古屋高裁事務局総務課広報係(052-203-1611)まで。
・ 続いて、ペリー関連資料を紹介しました。
 @ 『下田の歴史と史跡』肥田喜左衛門著  豆州下田郷土資料館発行
 A 『資料が語る横浜の百年』横浜開港記念館
 B 1853、5,7 THE ILLUSTRATED LONDON NEWS の記事 C ペリーの顔磁石 3種
・ 『生活科と共に総合的学習を創る 5月号』(明治図書)を紹介しました。拙稿「行事と学級活動・道徳をリンクしよう!」のほか、“環境のページ”が環境学習に役立つホームページとして裏表紙で紹介されました。
・  ゴミ問題の資料を紹介しました。VTR“ゴミの減量と正しい分別” (江南市経済環境部環境整備課企画)は、ゴミの流れがわかり、リサイクルの工場も登場します。
・ 調査活動 日本の南西部を調べる の実践報告をしました。
 (1)課題づくり 6つの班が10の小単元から希望のものを選び、さらに班員それぞれが具体的課題を考えました。
 (2)調査方法プリントで調査方法の指導 手紙、電話、インターネットの方法を指導しました。後日、まとめ方の指導をします。相手の探し方も具体的に指導しました。
 (3)社会科調査活動 経過報告 インターネットで調査した生徒の報告です。途中経過を、こまめに他生徒に紹介するのがコツです。情報収集の相手・方法がわかり、生徒の意欲が減退しません。
・ 次に、メーリングリスト(ML)にからの情報収集結果報告です。メーリングリストの加入方法のほか、「国際理解教育とは?」と MLリトルワールドで、質問した結果を紹介しました。違いを理解することという答えが多くありました。

☆ 高橋先生には、学級懇談会資料を紹介していただきました。自分の子の席に座り、自分の子のノートを見てもらったそうです。そこでは、子どものアンケート結果を資料として使いました。「高橋先生はどんな先生だと思いますか」「高橋先生は4の1のみんなに何が大切だと教えようとしていますか。」「この3週間で自分が変わったと思うことは何ですか」など4問の回答を紹介しています。自分の実践に自信があるからこそ作ることができる資料だと思いました。
・ さらに自学プリントを紹介していただきました。自学の習慣化をめざし、学習の方法を理解させるためのもので、毎日、工夫したプリントが作られています。
・ 21世紀の授業を考える会 主催の教育フォーラム「新教育課程で授業はどう変わるか」が5月30日(土)1:30〜4:00サン笠寺で開かれます。整理券が1枚余分にあるそうです。

☆ 大島先生より学習指導案作成モデル、および中2歴史・フランス革命の指導案を紹介していただきました。モデルは標準的なスタイルで、文末の語句が具体的に示され、書きやすい形になっています。授業は、フランス国旗のデザインの意味から、歴史的背景、革命の経緯を学習します。

☆ 高田先生より本日行われました尾張教育研究会総会での愛知県教育委員会教育長・伊藤 廉先生の記念講演メモ、および講演資料を紹介していただきました。その講演メモから少し紹介します。
テーマは、Social Awareness Confident Steps(大きな社会の変化、時代の流れを認識し、それぞれの立場で着実な一歩を踏み出す研鑽が必要)、時代の流れをどう読み、学校の役割をどう考えるかが教師の専門的な仕事である。情報化とは、学校以外に学ぶ空間ができること。国際化社会とは、日本人がどうあるべきかを考え、違いを認め、互いを尊重できる社会。「裁量の余地のないところに責任は生じない」の発想で、学校が自分で考え、よりよい姿を模索することが大切。ゆでがえるの原理で、日々の変化に気づけないようではいけない、などです。

☆ 尾関先生より、『國治誠秘書 公事方御定書 写本』を紹介していただきました。注文は、〒449-02 北設楽郡東栄町東薗目大畑8番地 大野冨士夫さん  05367-6-0280 に直接申し込んで下さい。\1,000です。
・ 次に、公民の家族の学習で使える、サザエさんファミリー家系図を紹介していただきました。「カツオから見てタラちゃんは何親等?」などと使えます。
・ 朝日新聞記事(4.26)より、“今春地球儀大修正”を紹介していただきました。
 マドラス→チェンナイ、ボンベイ→ムンバイなど、70カ所近くの地名が現地での呼び名に変更されるということです。教師の頭も切り替えが必要です。
・ 日本におけるフランス年記念郵便切手を紹介していただきました。額面110円で、ドラクロワ「民衆を率いる自由の女神」が図案です。

☆ 大藪先生より、愛知県のホームページ“総合学科及び単位制高等学校の開設”を紹介していただきました。平成11年4月より、岩倉高校に総合学科が誕生します。定員200名で人間文化、自然科学、情報、流通管理、国際ビジネス、デザインの6系列つくられます。起工業には定員80名の昼間定時制がつくられます。普通科の単位制高等学校です。高校も変化していきます。
・ 時刻表ソフト‘エキスパート’が地図ソフト‘プロアトラス97’と連動していると教えていただきました。修学旅行などではとても便利です。
・ 関連で、東京都内の地下鉄・JR利用者の役立ちソフト‘駅らく極楽’\6,900を紹介していただきました。目的地を指定すると、利用する線、出口の番号はもちろん、何両めに乗りどの階段が便利かも教えてくれます。

☆ 今日のメインは、3年間クアラルンプール日本人学校(以下KL校)へ勤められ、この春帰ってみえた加藤 誠先生に国際理解教育についてお話をうかがいました。KL校は、幼小中合わせて1,500名 当時世界最大規模の日本人学校です。
先生は、小学校4年生で国際理解教育の研究授業をされ、身近な人との交流が日本やマレーシアの理解につながるのではないかという研究仮説で取り組まれました。
 事前に、マレーシアや日馬関係を新聞形式でまとめ、事後にはインターネットで日本の学校と交流しています。また、日本語専攻のマライ大学の人とも交流をしています。その結果、国際理解教育とは人間理解教育に行きつくと確信されたそうです。
資料として、児童作品、クアラルンプール日本人学校作成の資料集「MALAYSIA」「マレーシア大好き」「日馬ふしぎ発見!」を紹介していただきました。
 以下に、先生から伺った話を抜粋します。
 ・言葉の問題もあり、資料集めが大変だった。日本人は日本を向いている。マレーシアに関心が薄い。本当は、マレーシアのことを知りたいが、その方法がわからない。
 ・マレーシアでは、1つの校舎を2つの学校が使用している。児童はもちろん、職員も別。したがって職員室の机も供用、図書館のみ区切りがしてある。
 ・マレーシアの人にとって、国際理解は当たり前である。
 ・マレーシアではそうじをしない。スタッフが充実しておりやってもらえる。しかし、日本のそうじの教育的価値が見直されている。
 ・パナソニックの人の話では日本のテレビの8割はマレーシア製で、国の経済成長が暴動を抑えているといえる。
 ・テレビでは日本の話題がほとんどでない。橋本首相より金さん銀さんが有名。ほかにも有益な話をたくさん伺いました。


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