第611回 社楽の会報告    第610回   第612回へ   TOPへ
                                                           
報告者  土 井

 2025年5月8日(木)社楽の会を布袋北学習等供用施設で開催しました 。

参加者は土井、早川先生(名芸大)、伊藤先生(岩北小)、吉田先生、奥村先生(岩東小)、髙木先生、髙木先生、木下先生(犬西小)、川合先生、日佐先生(岩倉中)、藤田先生(布北小)、天野先生、田中先生(布袋中)、須田先生(扶桑中)、谷田先生(大西小)、舟橋先生(布袋小)、小池先生(宮田小)、水野先生(城東中)、加藤先生(犬南中)、川井先生,馬場先生(大南小)高橋先生(岩倉市教委)の22名でした。

今回の内容
1 歴史における社会参画の授業をAIに尋ねてみました
2 中核的概念をどう理解する? 
3 指導要領「学びに向かう力」見直しへ
4 FW報告
5 文部科学省資料

 
         

次回
 5月22日18時  布袋北学供の最後です。

社楽の会は6月から会場が布袋ふれあい会館に替わります!

1 歴史における社会参画の授業をAIに尋ねてみました

  試用したAI;ChatGPTPerplextyGemini,DeepSeekFelo 

  設問

テキスト ボックス: あなたは小学校6年生の社会科教師です。次の授業仮説により、深い学びの実現を通して、持続可能な社会の創り手を育成し、児童のウェルビーイングの向上を目指そうと考えています。その仮説とは「社会の具体的な課題を対象とした課題解決において、合意形成を経て自ら社会参画をする場面を単元に位置付けることで、主体的に社会の形成に参画する態度が向上し、持続可能な社会のつくり手を育成することができるだろう」です。これにより、歴史での授業の展開例を5点作成してください。小学生の範囲でお願いします。

 

 

 

 

 

 最優秀賞 Gemini

なるほど、素晴らしい授業仮説ですね!社会科教師として、子どもたちが主体的に社会に関わる態度を育み、持続可能な社会の担い手となるための学びをデザインしていくことは本当に大切です。

歴史分野で、この仮説に基づいた深い学びを目指す授業展開例を5つ提案します。小学生にも分かりやすく、興味を持てるような内容を心がけますね。

 

小学校6年生 社会科 歴史分野における授業展開例

  1. 縄文時代の村の課題解決!~食料問題をみんなで考える~
  • 課題設定: 縄文時代の遺跡から見つかった食べ物の跡や道具などをもとに、当時の人々がどのような食料を得ていたのか、そしてどのような課題があったのかを想像します。「もし、あなたが縄文時代の村に住んでいたら、安定して食べ物を手に入れるためにどんな工夫をしますか?」と問いかけ、子どもたち自身の生活と結びつけながら考えさせます。
  • 探究活動: グループで縄文時代の食料獲得方法(狩り、漁、採集)について調べ、それぞれのメリット・デメリットを整理します。遺跡から出土した土器や石器が、食料の保存や調理にどのように役立っていたのかを考えます。
  • 合意形成: 各グループで考えた食料問題を解決するためのアイデアを発表し、村全体でどのような方法を取り入れるのが最も良いかを話し合います。多数決だけでなく、それぞれの意見の理由を聞きながら、より良い解決策を見つけることを目指します。
  • 社会参画: 考えた解決策を、現代の食料問題(フードロス、食料自給率など)と関連付け、「もし現代に縄文時代のような知恵を生かすことができるとしたら、どんなことができるだろうか?」という視点で意見交換を行います。
  • 期待される学び: 過去の人々の知恵や工夫を学ぶことで、現代の課題にも応用できる視点を持つことができます。異なる意見を聞き、話し合いを通して合意形成をする経験は、主体的な社会参画の基礎となります。

 

  1. 江戸時代の町火消し!~みんなで協力して災害から町を守る
  • 課題設定: 江戸の町は火事が多かったことを伝え、当時の人々がどのように火災から町を守ろうとしていたのかを考えさせます。「もし、あなたの住む町で大きな火事が起きたら、どのようにして被害を最小限に食い止めますか?」と問いかけ、現代の防災意識と結びつけます。
  • 探究活動: 町火消しの組織や道具(鳶口、纏など)について調べ、その役割や工夫を理解します。当時の火消しの様子を描いた絵画や資料などを活用し、視覚的に学びを深めます。
  • 合意形成: グループで、もし江戸時代に自分たちが町火消しの一員だったら、どのように役割分担し、連携して消火活動を行うかを話し合います。それぞれの得意なことやアイデアを生かし、効率的な消火作戦を考えます。
  • 社会参画: 江戸時代の火消しの協力体制から、現代の消防団やボランティアの活動について考え、地域社会における協力の重要性を理解します。「もし、あなたも地域社会のために何かできるとしたら、どんなことに関わってみたいですか?」と問いかけ、身近な社会参画への意識を高めます。
  • 期待される学び: 過去の災害対策から、現代の防災意識や地域社会の協力体制の重要性を学ぶことができます。役割分担や連携を通して目標を達成する経験は、社会の一員としての責任感を育みます。

 

  1. 明治維新の改革!~新しい社会をみんなで創る~
  • 課題設定: 明治維新によって日本の社会が大きく変わったことを伝え、当時の人々がどのような新しい社会を目指していたのかを考えさせます。「もし、あなたが明治時代の日本に生きていたら、どんな新しい社会にしたいですか?」と問いかけ、理想の社会像を想像させます。
  • 探究活動: 明治維新の主な改革(廃藩置県、学制、徴兵令など)の内容や、それらの改革が人々の生活にどのような影響を与えたのかを調べます。当時の人々の思いや葛藤について、資料や物語を通して理解を深めます。
  • 合意形成: グループで、明治維新の改革の中で「最も重要だったと思う改革」を一つ選び、その理由を話し合います。異なる意見が出た場合は、それぞれの理由を尊重しながら、最終的にグループとしての意見をまとめます。
  • 社会参画: 明治維新の改革が、現代の日本の社会にどのように繋がっているのかを考えます。例えば、義務教育制度や国民皆兵制度などが、今の私たちの生活にどのような影響を与えているのかを議論します。「もし、現代の社会をより良くするために、新しい仕組みを作るとしたら、どんな仕組みが必要だと思いますか?」と問いかけ、未来の社会づくりへの意識を喚起します。
  • 期待される学び: 社会の変化の背景や、改革の意義を理解することで、現代社会の成り立ちを多角的に捉えることができます。異なる意見を尊重し、議論を通して共通の理解を深める経験は、民主的な社会の形成に貢献する態度を育みます。

 

  1. 太平洋戦争下の暮らし!~困難な時代を生き抜くための工夫~
  • 課題設定: 太平洋戦争下の日本の人々の暮らしが、物資不足など多くの困難を抱えていたことを伝え、当時の人々がどのように工夫して生活を送っていたのかを考えさせます。「もし、あなたが戦争中の日本に住んでいたら、どのように工夫して毎日を過ごしますか?」と問いかけ、想像力を働かせます。
  • 探究活動: 戦時下の食料事情(配給制、代用食など)、衣料事情、文化・娯楽などについて調べます。当時の生活用品や写真、人々の手記などを活用し、具体的なイメージを持ちながら学びます。
  • 合意形成: グループで、戦時下の人々が直面した様々な困難の中から一つを選び、もし自分たちが当時の人だったら、どのようにその困難を乗り越えようとするかを話し合います。具体的なアイデアを出し合い、実現可能性や協力体制についても検討します。
  • 社会参画: 戦争の悲惨さや平和の尊さを改めて考え、現代の平和な社会を守るために何ができるかを話し合います。身近なことから平和について考え、行動することの重要性を理解します。「もし、世界から戦争をなくすために、あなたができることは何だと思いますか?」と問いかけ、平和構築への意識を高めます。
  • 期待される学び: 困難な時代を生き抜いた人々の知恵や工夫を学ぶことで、現代社会の豊かさや平和の尊さを再認識することができます。過去の出来事から学び、未来の社会をより良くするために行動する意識を育みます。
  •  
  1. 高度経済成長期の光と影!~豊かな社会と環境問題~
  • 課題設定: 高度経済成長によって日本の生活が豊かになった一方で、環境問題などの新たな課題も生まれたことを伝え、当時の人々がどのようにこれらの課題に向き合ってきたのかを考えさせます。「もし、あなたが高度経済成長期の日本に住んでいたら、豊かな生活と環境保全の両立のためにどんなことを考えますか?」と問いかけ、現代のSDGsの視点と繋げます。
  • 探究活動: 高度経済成長の具体的な出来事(東京オリンピック、新幹線開通など)や、当時の人々の生活の変化について調べます。同時に、公害問題など、成長の陰で深刻化した環境問題についても学びます。
  • 合意形成: グループで、高度経済成長期に発生した環境問題の中から一つを選び、もし自分たちが当時の政府や企業、市民だったら、どのようにその問題を解決しようとするかを話し合います。様々な立場からの意見を出し合い、バランスの取れた解決策を探ります。
  • 社会参画: 高度経済成長期の経験から、持続可能な社会の実現のために現代社会が取り組むべき課題について考えます。環境問題だけでなく、貧困や格差など、現代社会が抱える様々な課題と関連付け、「私たち一人ひとりが持続可能な社会の実現のためにできることは何だろうか?」という問いについて深く掘り下げます。
  • 期待される学び: 過去の成功と失敗の両面から学ぶことで、現代社会の課題をより深く理解し、持続可能な社会の実現に向けた主体的な行動力を養うことができます。異なる立場からの意見を考慮しながら、より良い社会のあり方を考える経験は、社会の一員としての責任感を育みます。
  •  

これらの授業展開例を通して、子どもたちは過去の社会の課題や、それに対する人々の取り組みを深く理解し、現代社会の課題と結びつけながら、主体的に社会に関わる態度を育んでいくことができると信じています。それぞれの活動の中で、子どもたちの「なぜ?」「どうして?」という探究心を大切にし、活発な意見交換や協働的な学びを促していきたいと思います。

 

【中学校編】(設問は小を中に替えている)

Perplexty の回答を紹介します。

持続可能な社会の創り手を育成する歴史授業の展開例を、社会参画と合意形成を軸に5事例提案します。過去の事象と現代課題を接続し、SDGsの視点を活用した問題解決型学習を設計します。

事例1:江戸時代の循環システムから学ぶ持続可能な都市計画

「江戸のリサイクル社会 vs 現代の廃棄物問題」

  1. 江戸の灰買い制度や下肥利用を分析し、資源循環の知恵を抽出35
  2. SDGs目標1112と関連付け、現代都市の廃棄物削減策を検討
  3. グループで「江戸の知恵を応用した未来都市モデル」を作成
  4. 市議会形式で提案発表し、持続可能性・実現性の観点で相互評価
  5. 最優秀案を市環境課へ提案(地域連携プロジェクト化)

事例2:産業革命の負の遺産と環境再生

「炭鉱都市の興亡から持続可能な産業を考える」

  • イギリス炭鉱都市の環境破壊資料を多面的分析24
  • 地元の産業遺産(例:端島炭坑)の環境再生事例を調査
  • ジグソー学習で「経済発展 vs 環境保護」のジレンマを議論
  • 持続可能なエネルギー政策を提案する政策コンテストを開催
  • 地域企業と連携し、生徒案の実現可能性を検証1

事例3:戦争の歴史から学ぶ平和構築

「戦国時代の同盟システム vs 現代国際協力」

  1. 甲相駿三国同盟の成立過程を合意形成の視点で分析
  2. 国連SDGs目標16を参照し、紛争予防メカニズムを考案
  3. ロールプレイで「領主会議」を再現し利害調整を体験
  4. 現代の国際紛争事例(ウクライナ等)に解決策を適用
  5. 模擬国連形式で平和構築案をプレゼン34

事例4:中世都市の共同体運営と現代コミュニティ

「惣村の自治から持続可能な地域デザインへ」

  • 惣掟(そうおきて)の制定過程を自治の原型として解釈2
  • SDGs目標11を基準に現代のまちづくり条例を比較
  • 少子高齢化する地元地域の課題を「現代の惣村問題」と設定
  • 世代間・職業間の利害調整を図るワークショップを設計
  • 地域自治体と連携し生徒案を町会議で発表15

事例5:近世農業改革と持続可能な食糧システム

「二宮尊徳の報徳仕法 vs 現代農業の課題」

  1. 荒地再生の方法論から持続可能性の原理を抽出3
  2. 気候変動(SDGs目標13)が農業に与える影響を予測
  3. バーチャルファームシミュレーターで持続的農業を計画
  4. 有機農業推進派 vs 大規模農業派のディベート実施
  5. 地域農家と連携して実践可能な改善策を提案45

 

これらの授業設計では、歴史的事象を「持続可能性の鏡」として現代課題を照射し、常に「過去の知恵現代分析未来創造」のプロセスを意識させます。評価基準には、1で示された6つの構成概念(多様性・相互性等)をルーブリック化し、生徒の社会参画意識を多面的に測定します。最終的に地域社会と連携した提案活動を行うことで、学びのリアリティと責任性を担保することが重要です。

歴史授業の具体的な展開例(事例610

事例6:明治の国づくりと近代化政策を考える

  • 明治政府の富国強兵や殖産興業政策を資料から調べ、当時の人々の立場(政府・農民・商人・士族など)になりきってディスカッション。
  • 「鉄道建設や学制発布は誰にとってどんな影響があったか」を多面的に考察し、現代の地方創生政策と比較。
  • 最後に「今の日本に必要な新しい国づくり」をグループで提案し、合意形成を図る【1】。

事例7:古代の国際交流遣唐使の意義と現代への教訓

  • 遣唐使派遣の目的や成果を調べ、グループごとに「なぜ日本は危険を冒してまで中国に行ったのか」を討議。
  • 遣唐使廃止の背景も踏まえ、現代の国際交流や海外留学政策と関連付けて考える。
  • 「これからの日本の国際交流のあり方」について合意形成を目指すワークを実施【1】。

事例8:武士の台頭と鎌倉幕府新しい政治の仕組みを創る

  • 源頼朝や御家人の立場で、鎌倉幕府の成立過程をロールプレイ。
  • 「なぜ武士は新しい政治を求めたのか」「御恩と奉公の仕組みは持続可能だったか」をグループで検討。
  • 現代の地方分権や自治の仕組みと比較し、クラスで新しい持続可能な自治のモデルを作成し発表【1】。

事例9:モンゴル襲来と日本の対応危機管理と国際関係

  • モンゴル襲来時の日本の意思決定(朝廷・幕府・武士・民衆の立場)を再現し、合意形成の難しさを体験。
  • 「異文化との衝突や共存は可能か?」をテーマに、現代の国際問題(難民・移民など)と関連付けて議論。
  • 「多文化共生社会の実現」に向けた提案をまとめる【1】。

事例10:田沼意次の改革と持続可能な経済政策

  • 田沼意次の経済政策(株仲間・新田開発・専売制など)の長所と短所を資料から分析。
  • 改革の評価をめぐって、農民・商人・幕府役人などの立場で模擬討論を実施。
  • 現代の経済政策(規制緩和・ベーシックインカムなど)と比較し、「今の日本に必要な持続可能な経済政策」を合意形成して発表【1】。

これらの事例は、歴史的事象を現代の社会課題と結びつけ、合意形成や社会参画を重視した探究型学習を実現する具体的な展開例です。生徒が自分ごととして歴史を捉え、持続可能な社会の創り手としての態度を育成することを目指します

2 中核的概念をどう理解する? (別紙参照)

教科内のデザイン原則

1.Focus(焦点化) 2.Rigour(知的挑戦) 3.Coherence(一覧性)

教科横断のデザイン原則

4.Transferability(転移可能性) 子供たちが特定の教科における基盤となる概念やビッグアイディアを理解し、そ れがどのように他の教科に適用できるかをわかるようにカリキュラムを構造化する 5.Interdisciplinary(教科横断性) 6.Choice(選択肢)

社会に開かれたデザイン原則

7.Authenticity(真正性) 8.Flexibility(柔軟性) 9.Alignment(整合性)

過程に関するデザイン原則  10Engagement(参画) 11Student Agency(生徒のエージェンシー) 12Teacher Agency(教員のエージェンシー)  

3 指導要領「学びに向かう力」見直しへ https://www.kyobun.co.jp/article/2025042501


















4 FW報告

姫路城探訪 -1- 

津島街道・萱津 -1- 

岩倉街道と岩倉城址-1- 

豊川稲荷と牧野氏史跡 -1- 

中川区史跡-1

 

 文部科学省資料

 教育課程部会 教育課程企画特別部会(第6回) 配付資料 令和7425日(金曜日)

【資料1】論点資料④学習指導要領の構造化を進めるに当たっての諸論点 (PDF:3.3MB) PDF

【資料2】論点資料⑤デジタル学習基盤と「個に応じた指導」の在り方について (PDF:2.3MB) PDF

【参考資料1-1】論点資料補足資料(学びに向かう力・人間性等、見方・考え方) (PDF:755KB) PDF

【参考資料1-2】石井委員提出資料 (PDF:1.7MB) PDF

【参考資料1-3】今井委員提出資料 (PDF:1.5MB) PDF

【参考資料1-4】奈須委員提出資料 (PDF:238KB) PDF

【参考資料1-5】秋田主査代理提出資料 (PDF:827KB) PDF

【参考資料2】堀田主査代理提出資料 (PDF:129KB) PDF

【参考資料3】初等中等教育における教育課程の基準等の在り方について(諮問)PDF

【参考資料4】「個別最適な学びと協働的な学びの一体的な充実」のためのサポートマガジン「みるみる」概要 (PDF:539KB)