中等教育研究協議会  2002年2月21日(木)  第165回
 主催 名古屋大学教育学部附属中・高等学校
    名古屋大学教育学部・大学院発達科学科研究課
 主題 大学との連携を生かして中・高の新教育課程を創る
      −キャリア形成を軸にした新教科と総合人間課の授業実践−
 会場 名古屋大学教育学部附属中・高等学校

公開授業  分科会  全体会  講演会

※ いつものように,土井の主観的なリポートです。思い違いや誤字・脱字もあるとは思いますがご了承下さい。文責は土井にあります。誤りはご指摘いただければ訂正します。

 朝9:35に到着。受付には、全国各地からの参観者。名簿ももらえたが、鳥取県、宮崎県以外の45都道府県、さらには韓国からの参加者もいる。
 中学部は各2クラス、高等部は各3クラスある。教室は掲示物がほとんどなく、物もない。テレビ、クリーナー、掃除道具入れ、ゴミ箱しかない。壁のインターホンが印象的だ。

 男子は学生服、女子はブレザー・ハイソックス。中学生には茶髪はいない?怪しい子はいるが・・高1はちらほら、高2は女子の3割ほど。男子も一部 しかし態度はいたって普通。高校の授業参観の経験はほとんどなかったので、とても新鮮である。

公開授業(2時間)
9:40〜
 中1 ソーシャルライフ:心の教育として人間行動の理解を深め、体験的に人間関係構築のスキルを学ぶ

 中1では、土曜日の1,2時間目に年間15回設定されている。教室には5,6人の7グループに分かれている。
 まず、ある物語を読み、その後、その原因を考える流れだ。
「ボール投げに入れてもらったら、ボールをとれなくてガラスを割ってしまった」
 どう思うかについて、4つの理由に対して10点を、その4つに振り分ける。そして、なぜその点にしたかを発表する。クラスの平均を出し、自分の点と比べながら、その数字の意味について話し合う。

 その当事者の気持ちと第3者の見方の違いを分析している
クラス平均
自分が下手1.9, 場所が悪い 3.4, 相手の投げ方が悪い 2.9,運が悪い 1.9

 次の話
「先生が運動会で教師対抗リレーに出場した。しかし○先生が抜かれたことによってチームが最下位になってしまった。」
 ○先生は自ら 足が遅いから 2,練習不足 2、運動場のせい 3,他の先生 3 と配点。
クラス平均 では、 3.8, 4.1, 0.8, 1.3 となった。

「グループの話し合いをお互いにシェアしましょう。名簿の番号が○番の人が発表してください」
全員に役割を与えている。

各班の発表があった。
 ★★自分以外のことには厳しい見方をするが、自分のことには他に責任を転嫁する見方をする。★★
 このような結論になった。

2 中2・3選択プロジェクト


数検にチャレンジ

 数研の問題にチャレンジしている。問題は知的であり、取り組みも義務的でない。教師と議論している場も見られる。3級に受かるという目標が明確でわかりやすい。
 ただ、ここだけ受験勉強に直結しているのが、他の生徒から批判が出ないのか?

附属発!未来のスポーツ
 グループごとに考えた新しいスポーツを楽しんでいる。
 たまたま見た時は、ポートボールをバレーボールのパスでおこなうもので、運動量は豊富、ゲーム性もあり実用に耐えうる球技だった。ボールはソフトバレーボールを使用。キーパーはいない。

SAMAZAMA書き方教室
 自分で考えた作品を毛筆で表現していた。毛筆で書く必然性がよくわからなかった。

立体製図と木工
 のみやノコギリを使っていろいろ作っていた。数少ない女子が明るくがんばっているのは、なぜか妙に新鮮だった。

裁判ウォッチング
 裁判を傍聴した結果を踏まえ、裁判の制度について論議していた。参観者からも質問を受け、堂々と答えていた。

3 高校1年生
総合人間科 生命と環境
パネルディスカション
テーマは、
 1 クローンの法律
 2 薬学から見るクローン医学
 3 クローン人間の将来性
について発表し、それについて討論が行われる。さすがに高校生は司会がうまい。

新教科群「心と体の科学」

−生物としてのヒト、個としての人、社会の中での人間を考える−
テーマは
 1 動物工場について
 2 キメラ技術について
 3 動物クローンとヒトクローンについて
 発表と質疑応答が行われている。ここも司会がうまい。さすがに高校生は、やや元気がない。


4 高校2年生
総合人間学科
 
パネルディスカッション
国際問題「わたしたちの沖縄研究旅行を返せ!」をテーマに発表している。
さすがに大人となんら変わらない。内容も、中国の友達との話を交えており、単なる本の受け売りでないのでおもしろい。中国と台湾の対立における、米軍基地の果たす役割について説明している。
時間があれば、ずっと聴いていたい発表だった。プレゼンはパソコン、OHCを駆使している。

分科会
 
ソーシャルライフ 「心の教育」の新たな取り組み
中村先生より
導入の理念

土曜日の1,2時間目を利用
副担任が授業者、担任が補助者
学年5人で授業を担当、
昨年は大学の研究者に授業をお願いする。担任が補助者。
今年は、2年生もソーシャルライフを大学の研究者が開設している。

授業の導入の経緯
平成10年学校教育法改正
中高一貫教育が可能になる
「中等教育学校の設置に関する法律」可決
カリキュラム作成ワーキンググループ発足
多和田先生の心の教育の必要性を
 H8より臨床相談室も設置

H12年度 併設型の中高一貫校への移行
ソーシャルスキルから
「ソーシャルライフ」開発実践

併設型中学校・高等学校の基本理念
1「ゆとり」の活用による6年一貫の「心の教育」の内容強化
2 異年齢による選択的活動を生かした
3 6年間を通じての総合的な学習
    総合人間科 
4 少人数教育
5 大学との連携

に 中高一貫教育とソーシャルライフ

ヒューマンプログラムの中のソーシャルライフの授業
 心の教育、社会的自立、異質の他者、個性を認めあう集団づくり

学級の時間が総合になっている。
1 生き方
2 生命
3 平和
これらは道徳・学活にもつながる。

中高一貫構想→研究スタッフ→授業案
スタッフ 名大 吉田教授
 三重大 廣岡助教授 
 淑徳大 斉藤教授
 愛教大 石田助手
  他

ソーシャルライフの目的・主旨

授業の目的
人間・社会を考える能力を刺激する

1 自分、身近な他者の理解と相互作用
 1 他者や社会を理解する仕組みに関する認知的な側面
 2 他者や集団の中での行動のレパートリーを広げるという行動的側面
2 生徒の生活と関連を持たせること
3 ゲーム的要素
4 心理学的な背景が存在すること

【中1で行った内容】
第1回、第7回: 自分、身近な他者の理解 ポジティブな情報を入手する
第2回:記憶の曖昧さを体験する
  =覚えようとしていないときの記憶
 =伝言ゲーム 覚えようとした記憶
情報は必ずしも正確ではない
情報の真偽について振り返る

第3,第4回:ものの見え方・見方
背景が変わると違って見える
目の錯覚によって見え方が変わる

人の行動や出来事もいろいろな見方ができる

見方によって違う見方ができる

人に対する印象
第8回、第14回
K君に関する情報を20個用意する
1人1枚カードを配布
情報交換して評価
20枚の情報で評価

本当はカツオ君、印象

各評価を比較

原因・理由を探る
第5回、第13回
情報の違いによって原因の推測が異なる

花子さんが

→悲しい物語を読んでいた
→花子さんが涙もろい
情報によって異なってくる

行為者・観察者によって評価が異なる

立場の違いによる原因の違い

行動的な側面
人付き合いのスキル
9,10,11回
社会的スキル
9回 頼むスキル
 内容、理由、結果
 3点を含む
 台本を作る
  頼み方シート
 リハーサルとアドバイス
10回 断るスキル
 非主張的も攻撃的もだめ
 謝罪、理由、断り、代わりの案 を出す
 
11回スキルゲーム
前後の状況を含めて人の気持ちを考える

みんなで考える
6,12回 モラルジレンマ
自分の意見を友達にしっかり伝える
友達の意見をしっかり聞く

NASA 話し合うと正解に近づく
 話し方のポイント

【中2では】
より広い対象へのより深い理解

第1回 目の前にいない人の存在まで意識する
 
第2回 他者の気持ちや考えを推測する
 多様な視点取得
第3回 グループとして知覚する心理
 勝手なグルーピングをしている

第4回
 前半 ステレオタイプに基づいた認知
 後半 同じような意見の人だけで考えると
第5回 「まわりのあわせる」現象
 危険性もある

中3では・・・・
社会に目を向ける内容を

最後に
研究と教育の連携 
 偉い人が言ったことが通用しないこともある
 授業でやったことを研究にかえすことも有益

吉田俊和先生より補足
これはもう一つの総合的な学習
子どもがいろんなことを考えるのをサポートするのが先生

生活指導も校則だから・・・・ではなく、子どもが自分の行動について考えられる人間
 やる前に考えられる人間

Q ソーシャルライフは教師から結論をださないはずだが、今日は教師が出した。また今日は、授業がモノローグ、一方通行。方法的な問題だが、対話的にできないか?
 ・ 子どもがついてくるような問題だろうか。
   日常的な問題から提示した方がおもしろいのではないか。
 ・ ゲーム感覚、ワークショップは日常的なものにつながるか?
A 授業者:個人の力量の問題
A 小川さん:最終的には生徒の日常にもっていく。日常から離すのは故意的。
         はじめはゲーム感覚でも、最後にはつなぎたい。
         生徒の抱える問題をダイレクトに扱うのが良いことなのか。考えなければならない。
         生徒が抱えている問題とわざと離れて問題にしてい場合もある。

Q これまでやってきたことの成果。挨拶をしてくれなかった。
A 話し合いの雰囲気がかわってきた。
A 吉田:効果は測定しにくい。
       あいさつはしつければ簡単。しかし本当にスキルではない。ソーシャルでは、強要した挨拶は考え方に反する。他の場面ではしなくなる。

Q ABCDの項目は良かったのか。
  ソーシャルライフの内容を、発達段階でどう違うのか
A 数値的に母数が多ければ、
  先行経験にもとずいた項目なので
  発達段階では、同じ短大でやっていることがある。中学生より後でも遅くないのではないか。
  効果測定も含めて今後の課題にしたい。

吉田先生    
たまたま中学生からやっているが、もっと小さい頃から取り組む必要がある。
高校生なら、また違った展開になる。

【土井の感想】
 これまで、学校教育と心理学の結びつきの薄さをいろいろなところで述べてきた。エンカウンターが学校で行われるようになってきてから、交流分析の手法なども試みられてきたが、まだ志の高い一部の教師で終わっていた。
 ここにやっと、学校として実現しようとするところが現れた。これは、総合的な学習の時間、心の教育、中高一貫教育など、学校を取り巻く環境の変化によるところもあるが、従来の道徳や学級活動における物足りなさが大きな理由だと考える。
 金子書房の「児童心理」は以前よりおもしろかった。しかし、学校の授業改善にはつながっているようには思えない。それは、大学・学部などの研究者と学校の連携ができていなかったからではないだろうか。

 今回、名大の心理学と附属中・高学校が連携し、約2年にわたる実践を行った。
 1年目は研究者が授業を行い教師がフォロー、2年目は教師が授業を行っている。その手法は、ゲームを取り入れ、生徒の興味を引きつけるように構成している。
 資料や流し方など、純粋に学校の教師が考えるものとはやや違和感を感じるが、生徒にとっては新鮮に感じるに違いない。
 この授業は、今後、確実に道徳や学級活動の一部を担っていくに違いないことを確信した。
 また、いくつかの内容はメディアリテラシーである。これまでのメディアリテラシーには少ない心理学的な視点がありおもしろい。
 
全体会(豊田講堂)
学部長挨拶
 安彦忠彦教育学部部長
次の3点を見てほしかった
1 中高大が協力してキャリア形成を考える子どもたちをどう育てるか
2 中・高をどう構造化してつなげるか。基本的な枠組みをどうするかは大きなカリキュラム上の問題
3 卒業後も学び続ける子ども・自分で考え自立する子を育てるにはどうすればよいか
 大学との連携大学と一体化した研究を進めていきたい
   
学校長挨拶
早水学校長
3年計画の研究2年目
キャリア形成に2つの意味を持つ
1 真の学力をつけさせる
2 豊かな自己のイメージをつけさせる
中等一貫ということでゆとりのある教育ができる。
研究開発のもう一つのキーワード
 高大の連携 地理的にも恵まれている。
 科学部、大学院生なども応援に駆けつける。生徒自身も研究室に出かけている。
 
基調報告
研究の成果と課題
斉藤教諭
併設型中高一貫教育カリキュラムの研究発表
1 自ら学ぶ力の育成
中:選択プロジェクト 広く浅く
高;新教科群 狭く深く
    大学の学部発展を視野に入れている
    高校のいくつかの教科を併せて、再編成している
総合人間科;中高一貫の総合的学習
 中;生き方
 中2,高1生命と環境
 中3、高2国際理解人権平和
 高3 生き方
ヒューマンプログラム(道徳を越えた人間理解)の中にはソーシャルライフを行う。
 心理学的な知見を生かして、
 教員にとっても得るものが大きい
 
青年期のキャリア形成
 自ら学ぶ力の育成
 セルフイメージの育成
「何の役に立つのか」大学入試、学生時代、その後にも役にたつ
青年期において、将来における豊かなセルフイメージを持つこと、学びあうこと、、価値観を持つこと、自ら学ぶ力を持つことは重要
最後に、今後の課題は、キャリア形成にとって、各学部の協力を得て、中高一貫の様々なあり方を研究したい。

講演会
「日本の教育改革−中高一貫教育を中心に−」
   文部科学審議官 御手洗 康
(やすし)
S21生まれ
H11 初等中等教育局局長
 
午前中にこれなくて残念。
今日は午前中経済連、文部大臣と会合。
経済界を含めて、今の教育改革、人材養成について、国民の関心が高い、
自ら考える力、基礎基本の知識、従来の学力、自ら考え律する生きる力について理解を得ている。
その後の動きの中で、新しい学習指導要領についての最近の動きについてもお話ししたい。

最初に中高一貫教育を中心とした教育改革の意味
4校でスタートし、今年度は51校。
来年度も30〜40校増えそう。
この動きは昭和41年に答申を出した。46年基本的施策の答申が出た。多様化路線が固まった。
まだ高度経済成長中だったため、研究にとどまった。
昭和59年〜の臨教審の議論が、6年制中等学校を設置できるようにするという答申が出た。
 63年にはそのための課題をまとめた。
宮崎県立五ヶ瀬中学校・高等学校
H3学びの ふぉれすとなんとか ができた。
明確に県立中学校ができないと言う規定はなかった。
都立の学校附属中学もすでにあった。
しかし、制度的に広げることは難しい。そのなかで宮崎でできた。

6年一貫したカリキュラムの中で、生徒の個性を伸ばす学校は意義がある
多様な制度的枠組みの中でそれぞれの自主性、創意工夫をくみとることは意義がある。
H7 中教審 生きる力という教育目標
 21世紀を展望した我が国の教育の在り方
 中高一貫教育の在り方について明確に号砲を鳴らした。
  選択の幅を広げる。学校制度の複線化、選択的導入、特色ある教育を展開
学校教育法の改正

教育改革の全体の報告性
 審議会の基本的な方向性
    個性重視の原則、
    変化への対応、
    生涯学習体系への移行
      単線型でいいのか、新しい学習社会をつくる
 
   国際化と情報化
    予想より速く進展
 単位制高校、総合学科

H11 国立大学の改善の答申
     国民会議 17の
       新生プラン
        わかる授業
       奉仕体験活動 豊かな心を育てる
          
このような流れの中で中高一貫教育が行われている。

 (以下 要項より)   
2 教育改革の進展
(1)教育の目標・内容の変革
・「生きる力」を育てる教育(「知識の教え込み」から「自ら考え、問題を解決する力」)
・新学習指導要領の実施(教育内容の厳選・徹底、「総合的学習の時間」の創設)
(2)指導方法の改革
・ティームティーチング・習熟度別指導等の推進
・到達度評価の徹底
(3)学校教育制度の改革
・多様化・弾力化(総合学科、単位制高校、中等教育学校)
・規制緩和(大学入試資格、大検・中卒認定試験の受験資格の弾力化)
(4)教育行政の改革
・地方分権の推進(教育長任命権承認制度の廃止、高校通学域の自由化、学級編成基準の弾力化)
・指導助言行政の明確化(地教行法48条の改正)
   するものとする→することができる 
     従わなくても良い
(5)学校の改革
・学校の自主性、自立性の確立(校長への権限移譲、職員会議の明確化)
   100人以上のスクールボランティア 
・開かれた学校づくり(学校評議員制度、外部人材の活用)
・自己点検・評価の推進
(6)家庭、地域、社会の教育機能の見直し
・学校5日制の実施
・教育活動等への保護者・社会人の参加、協力(学校ボランティア等)
   地域の中における学校づくり
   開かれた学校づくり 
・地域のコミュニティーセンターとしての学校の機能の拡充

3 教育改革と中高一貫教育
(1)中高一貫教育・中等教育学校の意義
・教育の目標・内容の視点から
・指導方法等の改革の視点から
・学校教育制度の改革の視点から
・学校の改革の視点から
・地域社会等の教育機能の見直しの視点から
(2)中高一貫教育の現状と課題
・多様な発展の可能性への期待
・教育内容の6年一貫性の確立
  小から高まで、ほとんどすべての子どもが通して学校に来る。
  大学のもっているリソースを生かして、教科まで連携して研究してほしい。
  中高一貫校の学校名、職員会、など制度の枠組みを越えた組織運営のあり方を研究してほし  い。

(ここまでが要項)

4 学習指導要領を巡るいくつかの論点
 学力低下論がいわれている。総合的な学習も学力低下につながるといわれている。
遠山文部科学大臣のことばも、懸念を跳ね返す実践をしてほしいと言うこと。

分数計算ができない大学生:大学からの指摘は間違い。国際的にも高い。ならば、入学試験のあり方が問題ではないのか。大学の中で解決してほしい。

この疑念をどうして説くか:これからの実践をすべての国民にいつでも見ていただいて、それをもとに理解してもらう努力をしていく。すべての授業をすべての時間、いつでも見ていただく。
こうした開かれた学校にしていくことが、学校を変えていく。
学習指導要領の問題について、法律の基準は守ってもらう。そこから先は地方の責任において進めてほしい。
学習指導要領は
1 最低規準
2 標準的な内容
3 到達度評価の評価の規準。到達度目標になる。その意味では最高
 内容という具体的な事項は、いずれの学校でも取り扱わなくてはならない。これは、昔から一貫している。それ以外の内容も指導できる。これも変わっていない。
 教科書も、今回は最低規準として検定した。これ以後どう発展させるかは、各学校で。基礎・基本の徹底は普遍。その上で、自ら考える力を付けてほしい。
不毛な二分論の中で、しっかり押さえてほしい。

最後に、基礎・基本の徹底と自ら考え、自ら律し、豊かな心を持つ子を育ててほしい。
ボランティアなどで社会の中で活躍する中で、課題を見つけてくる。それを、これまでに習った基礎的・基本的な知識を総動員して解決する。そうした実践をしてほしい。
自らの教育活動を評価する。
答申を出し、モデルも出した。
学力実態調査も行った。
自らの教育実践で子どもたちを評価する。
全国的に見る。そこで何が問題なのかを考える。系統的に継続的に評価の事業を行っていきたい。
子どもたちの評価だけでなく、日々の教育実践を評価してほしい。
子どもの活動と、教師の活動と、学校全体の評価と、教育行政こう言ったものを全体的に評価していく、こうした中で日本の教育をどうするかを議論していきたい。