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ラストエンペラーの気分? | 日本語ガイド | お宝がごろごろ |
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地下鉄永安里駅 |
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車窓より、現代の中国を象徴する光景に出会った。一人の老人が、信号待ちで止まる車一台一台に声をかけて物乞いをしていたのである。 高級車と物乞いをする老人。 「富」と「貧」はどの国にもある。ある程度仕方がない。しかし、この国はその差が確かに大きすぎる。資本主義経済の歴史が浅いのは分かるが、社会主義経済からの急激な転換は、多くの負の部分を生み出した。その最も大きなものの一つが富の集中である。 日本では、累進課税や地方交付税交付金で富を分配している。 富の分配の制度をつくらないと、いつか中国は崩壊する、そんな気がしてならない。 |
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大使館のTさんとのお別れ | 搭乗開始 | ANANH906便東京行 | 中国とお別れ |
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まもなくお別れ | Oさんありがとう! | 宴会部長Hさんで締め | ホテル組記念写真 |
筆者のODA視察に対する結論
出発前には対中ODAに疑問を抱いていた筆者は、
@ 援助が永続可能で自助努力を促すものか、
A 税金の使途としてふさわしいか
という大きく2つの視点をもって視察に参加した。疑問をもっていたという考えを改める契機となったのは、貧富の差が極端な中国人社会と、赤茶けた沙漠の山が連なる厳しい自然環境を目の当たりにしたときである。
私は円借款を含む対中ODAを次の点から継続すべきと考えるようになった。
その理由は
○ 技術的・金銭的支援が、平和国家・日本の国際貢献の道であること。 ○ 貧困層が多く、省政府レベルではODAのニーズが高いこと。 ○ 政治的に両国の関係が悪化している中で、日中外交の貴重なパイプになること。 ○ 中国は円借款を期限までに返還し、自助努力により利益を生み出していること。 |
などが挙げられる。
実際に視察した案件を見る限り、永続性が意識され、税金の使い道としても日本国民として納得させられるものばかりであった。
しかし日中両国では、2008年での円借款の打ち切りを検討しているという。
私は、今回の視察で感じたことをふまえ、以下の条件の下で、円借款を含めた対中ODAの継続を提言したい。
○ 有償・無償援助、技術援助を組み合わせることでより有効な支援を工夫すること。 ○ 沙漠緑化、疫病予防、公害防止など、全人類的に有益なものを優先すること。 ○ 双方で両国の友好に貢献する知識人を育成し、相互交流のシステム化を図ること。 ○ 近現代史や東アジアの経済協力、中国国内の富の分配制度を考える日中共同研究チームをつくること。 |
富の分配は、成熟した国家なら当然のことである。これを、地球的視野でとらえたのがODAである。無償援助・技術協力・円借款のいわば三位一体型の援助を中心に、これからもODAを継続し、東アジアの経済協力の核としてほしい。そして、時の閣僚の発言に左右されない、安定した友好関係を築くことを願う。