○浜井 次に、重度身体障害者授産施設の整備について伺います。 入学したときには一人で歩けなかったとされる生徒が、ゴ−ルを目指して本当に真剣に全力で歩いていく。恐らくこの子の気持ちの中では、心の中では一生懸命に走っていただろうと思われます。 この夏、高校総体の開会式で味わったものとはまた違った感動を、私は養護学校の運動会で味わいました。高齢化社会が進む中で、こうして頑張っている障害児たちにも、長い長い社会人としての生活が待ち構えていると思うと胸が痛みます。 今、障害者の発生率は2,7%と言われていますが、発生率を60歳代に限定すると約7%、70歳以上では8,8%と高い数値を示しております。高齢になるに従い、.障害者と高齢者という行政の垣根が消えていきます。 障害者福祉行政は、障害者が高齢化するに従い、高齢者福祉の中に組み込まれていくものと私は思っています。 先日、昭和45年に、県下で初めての重度身障者授産施設として県が設備した三幸協同製作所を尋ねる機会がありました。ここでは六人ずつが、採光も十分とはいえない大部屋で生活をしており、入所者の健康やプラィバシ−に対する配慮は、それほどなされていないように感じました。入所者たちにアンケ−トをとったところ、従来どおりの6人部屋で満足できるとの意見が大勢を占めたと聞いて、重度の障害を持つ者同士の連帯感とひとり立ちへの不安を、その結果の中に読み取ったように思いました。 建築後21年が経過し、老朽化したこの施設が重度の身障者達の生活施設であることを考えれば、もう少し明るい居住空間、生活空問を整備してあげるべきだと思うのでありますが、当局の見解を伺うものであります。, さらにこの施設は、近年特に入所者の高齢化、重複化や重度化が進み、施設設置の主要な目的である訓練による社会復帰は困難になりっっあり、長期滞在者には家庭復帰の道すら遠のいているということであります。こうした現状は、当人にとっても不幸なことであり、また自立、就労を目指して社会参加を果たそうとする若い障害児たちの、訓練の機会と場所を狭めていることにつながっていきます。県下の他の類似施設においても同様の傾向を示しているものと思われますが、各授産施設における入所者の高齢化の現状と、こうした施設における今後の高齢者への処遇と対策について、当局の見解をお尋ねするものであります ○岩村民生部長 平成18年度中に建設 完了 重度身体障害者授産施設の整備についてお答えをいたします。 三幸協同製作所は、県が建設してから21年が経過をし、御指摘がありましたように、施設の老朽化とともに生活機能や作業環境が低下し、入所者の処遇の面で十分応じ切れなくな.っており、施設関係者からも改善についての要望を承っているところであります。こうしたことから、今後関係者の意見も十分聞きながら、プライバシ−に配慮して、居室在少人数化したり、生活の場と仕事の場を分離して、できる限り一般社会に近い形にするなど、本施設が時代の二−ズに対応した重度障害者の社会自立の中核施設となるよう、改築について検討を行ってまいる所存であります。。 |
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重重度障害者授産施設 三幸協同製作所の改築 |
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平成3年9月議会 本会議