3 四つの声調

 日本語に「はし(橋)」と「はし(箸)」「きた(北)」と「きた(来た)」のようにアクセントの位置により意味が変わってしまいます。中国語には、日本語の「はし」の「は」の発音方法が四つあると考えてみてください。
   
は、すべて"マ"ですが、子どもがけんかしたときなど相手に「いーだ」というときの「いー」という感じの「マ」(中国語では第一声といいます)、驚くときの「えー」と上へあがる感じの「マ」(第二声)、落胆したときに発する「あーあ」という感じの「マ」(第三声)、母親が子どもに「まー何やっているの」と言う時の「まー」と言う感じの「マ」(第四声)のような感じです。
 これら同じ「マ」の発音にも四通りがあり、声調によって次のように意味が変わってしまいます。

声調声調記号漢字意味
第一声お母さん
第二声しびれる
第三声
第四声しかる

 中国語では「水餃子」と「寝る」は同じ発音の「シュイジャオ」です。中国語のふりがな(ピンイン)は次のようになります。

水餃子寝る
3声+3声4声+4声

 同じ「シュイジャオ」でも、3声と3声で「シュイジャオ」と発音すると「水餃子」の意味になり、4声と4声で「シュイジャオ」と発音すると「寝る」という意味になります。
 レストランの女性店員に「水餃子はいくらですか」と聞く場合でも、声調を間違えると大変なことになってしまいます。

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