6 その他

 これは、7MHzのトランジスター式電信用トランシーバー。MIZUHO のキットを基に、受信部に高周波増幅段を追加し、帯域250Hzのクリスタル フィルターを付けたもの。昭和60年頃製作。なんということはないものだが、 ダイアルは昭和30年代に使っていたものの再生であり、ケースがノスタルジッ ク。可変水晶発振回路(VXO)なので周波数安定度は良いと言えばいえるのだ けど、温度変化に弱くて、室温が変わるとかなりドリフトしました。


 次は、3.5MHzの真空管式電信用トランシーバー。昭和55年頃、昔を 懐かしんで作ったもの(それから、16年が経ってしまった。)。真空管でいろ んなものを作っていた頃には、知らなかったというか気が付かなかったダイレク トコンバージョンという回路のもの。変わった形の真空管のところで紹介した6 RーR8で高周波増幅した後6AH6の第3グリッドに3.5MHzの高周波を 加えていきなり低周波(ビート)に変えてしまう。送信部は6AR5で3W程度 。

 どちらも、免許状に記載したが、一度も電波は出してない。作って楽しんだ だけ。PLL全盛の時代にこんな不安定な電波は恥ずかしくて出せないし、元々 、電信は慣れてない(実は、1アマ ですが。de JA2FNT 1アマ受験秘話 )。

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1アマ受験秘話

今は、電信(モールス信号のことです。)の試験では送信試験はありませんが 、私の時にはありました。私は、本当は電信の送信試験に受かったのか疑問です 。でも1アマの免許を持っているから受かったのでしょう。
 電信の送信試験は、受信に比べればなんということはないものです。が、受 かったかどうか自信がないというのは・・・聞くも涙の物語・・・でもないね、 受かったんだから。


 実は、送信試験を受けているときに電鍵のバネが切れたのです。電鍵のバネ が切れれば、ガクンと上側の電極が落ちて、信号は出放しになります。電鍵とい うものは、バネで上に上がっているスイッチを規則正しく押すことによって美し い信号を出すものであります。これがバネが切れればどうなるか、そりゃ、パニ ックです。そういう場合にどうするかという点も含んだ試験が1アマだといわれ ればそれまでですが、そんな話は聞いたことがない。とにかく、押すだけでなく 指でつまんで引き上げたり、押したりして、この事故で時間もかなり消耗してい たのでとにかく超特急で打ち終えた・・のかなあ・・まあ、終わりました。
 実は私の前で受けていた人が、終わってから試験官にかなり険悪に何か文句 を言っていたのです。そのときはわからなかったのですが、つまりバネの調子が 悪い、と。私も、当然、着席してバネを調整して臨んだのですが、途中でどうし てもバネがへたって、降りてくる。これは大丈夫かなぁと思っているうちに切れ たという次第でした。でも、私は試験官にはなにも言いませんでした。そりゃ、 調子が悪い程度では一言言いたくなるでしょうが、私のように切れてしまえばい くら試験官でも、こちらが文句を言わなくても、尋常のことではないことが分か るでしょうから、黙って、礼をして下がってくる方が効果的なのです。というわ けで効果を発揮したのかなと思うわけですが、受信ができれば送信はまず問題な いので送信試験自体が無駄でしょう というわけで、今は送信試験はなくなりま したね。